2025年11月05日
【映画評】グッドニュース
「よど号事件」をベースに色々付け足しているポリティカル・コメディ。
そういや現職日本国総理大臣が犯人グループに巨額の送金を続けているのが露呈し、国会で政権と北朝鮮との癒着追求が始まった途端に東日本大震災が発生したんだよね。本当、とんでもない時代だったわ。
イントロダクション
ハイジャック犯が日本の旅客機を乗っ取り、平壌に向かうことを要求。正体不明の解決屋は、その飛行機をソウルへと誘導すべく奇抜な作戦を思いつく。
出演: ソル・ギョング、ホン・ギョン、リュ・スンボム
最初はネトフリデフォルトの日本語吹き替え版で大人しく観ていましたが冒頭5分程度でこれは違うと気付きオリジナル韓国語版+日本語字幕にしたらそれまでと全然違う正しい面白さを満喫できました。会話の約50%が日本語。その内の20%が韓国人が話すカタコト日本語なので、日本語吹き替え版にしたらその雰囲気が上書きされ台無しになります。
よど号事件については私も含め多くの方が忘却の彼方かと思われますが、史実は別にせよ、その辺の舞台裏はこうだったら面白いかもね?という大河ドラマ的な楽しさに満ちています。断片的な史実によると北朝鮮は迷惑千万だったそうで、そういう目線もあれば更に笑えていたかもね。(制作陣が韓国マターなので北朝鮮を弄る事を躊躇したのかも)
冒頭より「板付空港」連呼されていましたが、どこの地名か分からない人が大勢だと思います。私が社会人になる頃も引き続き福岡空港ではなく「板付空港」と呼んでいた記憶。正式にいつ名称が変わったのかは存じませんが。いつの間にか死語になった感じ。
映画は犯人が平壌に降り立ち、政務次官とパイロット帰還した時点で終わりますが、自由闊達な発想でその後の犯人達の暮らし振りを別途映画化して貰えれば非常に興味深い作品が誕生するのでは。上流階級並みの生活を保証されながらの事実上の収監暮らし。共和国の赤軍化チャレンジと挫折。そして日本人拉致開始。どうです、なかなかいい映画になりそうでは?
満足度(5点満点)
☆☆☆









