2025年10月27日
【映画評】愚か者の身分
北村匠海主演作にハズレはないので(瀧内公美・河合優実主演作もね)、キャスティングとアウトロー系という事前情報だけで初日鑑賞。ビターな青春モノかと思っていましたがこんなに怖い映画とは思いもよらず強い衝撃を受けました。年間ベストではなくオールタイムベストの部類。ずっと世界観に浸っていられる本格ノアール。
先週逮捕された須恵町の変態先生事案が期せず挿入されていたのが御愛嬌。
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イントロダクション
北村匠海×林裕太×綾野剛《魂の競演─》。 闇ビジネスから抜け出そうとする若者3人による3日間の逃亡サスペンス。
北村匠海×林裕太×綾野剛。異なる世代のトップランナーが一堂に会し、魂の競演を繰り広げる世紀の一作が、ここに誕生した。社会問題となっている《闇ビジネス》から抜け出そうとする男たちを描いた映画『愚か者の身分』だ。
物語は、“一度入ると抜けられない”闇ビジネスの世界を舞台に、運命に翻弄されながらも生き抜こうともがき続ける若者3人の3日間の逃走劇を描く。とある犯罪組織の手先として戸籍売買を行うタクヤ(北村匠海)と弟分のマモル(林裕太)、タクヤをこの道に誘った兄貴分的存在であり、運び屋の梶谷(綾野剛)。彼らの拠点である新宿・歌舞伎町から大金が消えた事件をきっかけに、息もつかせぬギリギリの逃避行を3つの視点を巧みに交錯させてサスペンスフルに描写する。さらに、登場人物それぞれの揺れ動く心情に丁寧に寄り添い、互いを想う気持ちの深さに心揺さぶられる展開が待ち受ける。
第二回大藪春彦新人賞を受賞した西尾潤の同名小説を、Netflixシリーズ「今際の国のアリス」などを手掛けるプロデューサー集団THE SEVENが初の劇場作品として映画化。監督は、岩井俊二監督の助監督を長らく務め、人間ドラマを巧みに描くことに定評のある永田琴。そして、『ある男』(22)で第46回日本アカデミー賞最優秀脚本賞に輝いた名脚本家・向井康介が加わり、トリッキーで予測不能な逃亡サスペンスへと仕上がった。
「裏社会に身を落とした若者たちが、本当に信じたものとはー」今、観る者の心に突き刺さる、ヒューマンドラマの幕が開く。
ストーリー
逃げ出せ、闇となる前に。3つの人生が交差する、運命の3日間。
SNSで女性を装い、言葉巧みに身寄りのない男性たち相手に個人情報を引き出し、戸籍売買を日々行うタクヤ(北村匠海)とマモル(林裕太)。彼らは劣悪な環境で育ち、気が付けば闇バイトを行う組織の手先になっていた。闇ビジネスに手を染めているとはいえ、時にはバカ騒ぎもする二人は、ごく普通の若者であり、いつも一緒だった。タクヤは、闇ビジネスの世界に入るきっかけとなった兄貴的存在の梶谷(綾野剛)の手を借り、マモルと共にこの世界から抜け出そうとするが──。
中盤から目が点になった(思い返すに3人でレストランで魚料理食っているシーン辺りから)。鑑賞後「キッズ・リターン」を想起しました。ロードムービーパートは「傷だらけの天使」水谷豊(が北村匠海)と萩原健一(が綾野剛)もそれっぽい。別視線三部構成&頻繁に時系列シャッフルありますが非常に親切設計で全体像が分かりやすくしかも更に面白い。最後はセクシー田中さんが売ったのかな。それ以外に助かる道はないよね。
監督さん(永田琴)知らないのでググったら、門脇麦のヨガ映画の監督さんか。10年前に映画館で観ていた。(【映画評】シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸:Birth of Blues)
キービジュアル、「こんなシーン作中に無いやん」と思っていたけどテキストロゴ「こんな日が来ることを願っていた」版のキービジュアル見て嗚呼ってなった。

日本の映画もここまで到達したのかと感無量。無垢でやんちゃな中高生にオススメしたい。(うちは息子が中学の頃、漫画「闇金ウシジマくん」全巻読み与えました)
登場人物のその後が気になるので、原作者サイドより続編が来月発刊されるとアナウンスされていた新刊を買って読んでみよう。
満足度(5点満点)
☆☆☆☆☆
コメント
しかし鈍牛倶楽部は林裕太と日高由起刀がブレイクして田中哲司の穴が埋まって良かった。
Posted by ななし at 2025年10月27日 17:08
インタビューで北村匠海が「(河合優実に続き)次から次へと恐るべし鈍牛倶楽部」みたいな事発言していましたね
Posted by bob at 2025年10月28日 07:47








