2025年05月13日
【映画評】リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界

イントロダクション
リー・ミラーが写し出す写真には、人間が持つ脆さと残酷さの両方が刻みこまれ、今もなお人々を惹きつける重要な歴史的記録として真実を伝えている。
「VOGUE」誌をはじめトップモデルとして華やかで自由な生活を謳歌し、マン・レイ、パブロ・ピカソ、ココ・シャネル、ジャン・コクトー、コンデ・ナストら時の天才たちを魅了。類稀なる輝きは報道写真家に転身してからも光りを放ち、第二次世界大戦が始まるとその情熱とエネルギーは戦場へ向けられる。彼女はいかにして従軍記者になったのか、戦争の前線で目撃した真実、人生をかけて遺したものとは──。
彼女の生き方に大きく感銘したケイト・ウィンスレットが製作総指揮・主演で贈る、リー・ミラーの偉大で情熱的で数奇な運命が遂に映画化!
ストーリー
「傷にはいろいろある。見える傷だけじゃない」1938年フランス、リー・ミラー(ケイト・ウィンスレット)は、芸術家や詩人の親友たち──ソランジュ・ダヤン(マリオン・コティヤール)やヌーシュ・エリュアール(ノエミ・メルラン)らと休暇を過ごしている時に芸術家でアートディーラーのローランド・ペンローズ(アレクサンダー・スカルスガルド)と出会い、瞬く間に恋に落ちる。だが、ほどなく第二次世界大戦の脅威が迫り、一夜にして日常生活のすべてが一変する。写真家としての仕事を得たリーは、アメリカ「LIFE」誌のフォトジャーナリスト兼編集者のデイヴィッド・シャーマン(アンディ・サムバーグ)と出会い、チームを組む。1945年従軍記者兼写真家としてブーヘンヴァルト強制収容所やダッハウ強制収容所など次々とスクープを掴み、ヒトラーが自死した日、ミュンヘンにあるヒトラーのアパートの浴室で戦争の終わりを伝える。だが、それらの光景は、リー自身の心にも深く焼きつき、戦後も長きに渡り彼女を苦しめることとなる。
いつまで経っても「あのタイタニックの」で呼ばれるのはどうなんだろう。回想シーンから始まるので展開も瓜二つ。マリオン・コティヤールを交えたウッディ・アレン風の南仏キャッキャウフフシーンからは終盤の絶滅収容所シーンが一つの映画で構成するのは凄い。
ナチス占領下のパリ並びに帰国後のヴォーグ社でフィルムを切り刻むシーンが一番印象的でした。あのシーン、このシーンの写真。アメリカのヴォーグ社云々で一安心とはいえ、元のフィルムは大半がダメになったんだよね。
ノルマンディ上陸後の描写も他の著名映画とは別視線でよかった。キービジュアルのヒトラー邸浴槽シーンは割れたガラスで足切れるんじゃない?
満足度(5点満点)
☆☆☆
コメント
ローランド・ペンローズはノーベル賞をもらった数理物理学者のロジャー・ペンローズの叔父だそうな。
Posted by ペダンティスト at 2025年05月13日 15:04
結局、あの戦争の原因というか、我々の祖父たちは、コミュンテルンとの戦いで、アメリカも騙され、ソビエトを延命して、中国共産主義を育てた。日本も、コミュンテルンと戦いつつ、アメリカの共産党(自称ユダヤ人=イスラエル)助けたことが美談になっているし・・・ソ連(コミュンテルン)脅威の唯一の防波堤ドイツが無くしたんだから、EU束になってもどうしようもないよね。シベリア(ソビエト)抑留・・・ウクライナの都市建設したんだから、日本人からしたら、共倒れ希望。
Posted by あの戦争 at 2025年05月17日 09:35