2025年03月03日
【映画評】ANORA アノーラ

イントロダクション
全篇iPhoneで撮影し、サンダンス映画祭他多くの国際映画祭で喝采を浴びた『タンジェリン』(15)、アカデミー賞R助演男優賞にノミネートされた『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(17)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作『レッド・ロケット』(21)など、アメリカ社会の「声なき声」をすくいあげ、丁寧にかつユーモラスに描いてきたショーン・ベイカー監督。長編8作目で監督が描くのは、自らの幸せを勝ち取ろうと全力で奮闘する、ロシア系アメリカ人の若きストリップダンサー、アノーラの等身大の生きざまだ。身分違いの恋という古典的なシンデレラストーリーを21世紀風にリアルに描きなおした本作は、監督作品史上最もエンターテイメント性が高く、清濁合わせ呑む人間らしさに溢れている。主役アノーラ、通称アニーに抜擢されたのは、新星マイキー・マディソン。批評家から大絶賛を浴びている彼女は今年の賞レースの注目の的になること間違いない。彼女に夢中になるお調子者のロシア新興財閥の息子イヴァンには、「ロシアのティモシー・シャラメ」の愛称で親しまれ、本作が英語劇初挑戦となるマーク・エイデルシュテイン。
セックス、美、富というパワーゲームの中で利用されながらも、自らの幸せを求め続ける人間たちへの賛歌をユーモラスに、そして真摯な眼差しで描く。階級意識や偏見に抗うアノーラの圧倒的パワーとエネルギーは、凝り固まった今の世の中を鮮やかに蹴り飛ばす!
ストーリー
NYでストリップダンサーをしながら暮らす“アニー”ことアノーラは、職場のクラブでロシア人の御曹司、イヴァンと出会う。彼がロシアに帰るまでの7日間、1万5千ドルで“契約彼女”になったアニー。パーティーにショッピング、贅沢三昧の日々を過ごした二人は休暇の締めくくりにラスベガスの教会で衝動的に結婚!幸せ絶頂の二人だったが、息子が娼婦と結婚したと噂を聞いたロシアの両親は猛反対。結婚を阻止すべく、屈強な男たちを息子の邸宅へと送り込む。ほどなくして、イヴァンの両親がロシアから到着。空から舞い降りてきた厳しい現実を前に、アニーの物語の第二章が幕を開ける 。
キービジュアルがミスリードというかめっちゃビターな21世紀型「プリティ・ウーマン」。昨年の夏に劇場予告編見て非常に興味津々だった本作。ようやく本邦公開。公開まで長すぎ。
「普通そうだろうな」というリアリスティックな現実展開が心地よく、なんだ「フロリダ・プロジェクト」の監督さんだったのか。終始印象的だった主役のマイキー・マディソンさん。どちらのエイジアンかと思ってググりましたが「東洋系に見られやすいが、ユダヤ系である」とのこと。とはいえ「将軍」にキャスティングしても違和感ない風貌。それとマイキーさん、朝から晩までセックスシーンでしたが巧みにおっぱい晒していないよね?思い出したらそんな気がする。
という事で「スプリング・ブレイカーズ」「ブリングリング」みたいなキラキラテイストが好きな映画好きにはオススメ。「フロリダ・プロジェクト」大好きな人は必見。
満足度(5点満点)
☆☆☆☆
コメント
「おっ、こいつがAKIRAか」→金田
Posted by 笑ゥせぇるすまん at 2025年03月03日 13:20
エミリア・ペレスがカルロス・ガスコンおじさんの過去のヤラカシでポシャったおかげで、アノーラがたくさん受賞できたみたいですね。
DEI重視の腐ったアカデミー賞にはなんの期待もしてなかったけど、今後、風向きが変わってくるといいですね。
DEI重視の腐ったアカデミー賞にはなんの期待もしてなかったけど、今後、風向きが変わってくるといいですね。
Posted by 通りすがり at 2025年03月03日 18:40