2025年01月21日
【映画評】アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方

イントロダクション
気弱で繊細な青年は、いかにして歴史に残る怪物になったのか?その陰にはトランプを〈創造〉した人物がいた──フィクションを超える衝撃のリアルストーリー映画『アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方』
世界中で最もヤバい大統領と呼ばれたドナルド・トランプ。その発言や行動は規格外で、耳を疑うエピソードであふれている。だが、怪物は生まれた時から怪物だったわけではなかった。成功を夢見る初々しい20代のトランプが、伝説の弁護士に導かれて驚愕の変身を遂げ、トップへと成り上がるまでの道のりを暴く衝撃の問題作が誕生した。
監督は前作に続き本作もカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されたアリ・アッバシ。敵にまわせば命取りになりかねない存在に覚悟を決めて向き合った。トランプを演じるのは、『アベンジャーズ』シリーズのセバスチャン・スタン。「本人にしか見えない」と畏怖され、早くも賞レースの筆頭にその名が挙がる。トランプの師となる弁護士ロイ・コーンには、2024年のトニー賞で主演男優賞に輝いたジェレミー・ストロング。
ドナルド・トランプが全米公開を阻止しようとするほど封印したかった過去が今、解禁される!
ルール1 攻撃、攻撃、攻撃
ルール2 非を絶対に認めるな
ルール3 勝利を主張し続けろ
ストーリー
20代のドナルド・トランプは危機に瀕していた。不動産業を営む父の会社が政府に訴えられ、破産寸前まで追い込まれていたのだ。そんな中、トランプは政財界の実力者が集まる高級クラブで、悪名高き辣腕弁護士ロイ・コーンと出会う。大統領を含む大物顧客を抱え、勝つためには人の道に外れた手段を平気で選ぶ冷酷な男だ。そんなコーンが“ナイーブなお坊ちゃん”だったトランプを気に入り、〈勝つための3つのルール〉を伝授し洗練された人物へと仕立てあげる。やがてトランプは数々の大事業を成功させ、コーンさえ思いもよらない怪物へと変貌していく……。
前半の精力的且つ自信満々な表情から、中盤の自信なさげな演技、後半のアレと、ロイ・コーン役がとっても真夏の夜の夢で魅力的。完全に主役を食っています。食っているといえば後ろから突かれて雌犬の様な声を出しているシーンが特によかった。オスカー助演男優賞いけるんじゃね?
トランプ役の俳優さんもデ・ニーロ張りに太ったり締まったり大活躍。演技以前に話自体が面白いし、本日開催されたトランプの大統領就任式にぶつけたら色物と判断されて観に行かない人が多そう。そういうの抜きで普通に良作です。邦題は本当に蛇足だね。
報道ではトランプが上映禁止に動いていたらしいけど、そりゃ元妻レイプするシーンなんか再現したら怒るわな。もっとやれ。
満足度(5点満点)
☆☆☆