2024年12月09日
【映画評】Back to Black エイミーのすべて
mixiチェックイントロダクション
2011年7月、27歳の若さで早逝した稀代の歌姫エイミー・ワインハウス。“21世紀を代表するアーティストの1人”と世界的に称賛された彼女が、カムデン・タウンで過ごしたアーティスト初期からアルバム「バック・トゥ・ブ ラック」を発表してグラミー賞5部門受賞という栄誉に輝き、 一躍世界的大スターの地位を獲得するまでの物語。感情むき出しの歌詞に、独特のけだるいハスキーボイスで本能のままに歌い続けたエイミーが、天賦の才能に恵まれながらも私生活では 波乱に満ちた愛に苦悩する姿を描き、知られざる素顔に迫る。 音楽伝記映画に、また新たな名作が誕生した。
ストーリー
10代のエイミー(マリサ・アベラ)は、別居中の父ミッチ(エディ・マーサン)と母ジャニス(ジュリエット・コーワン)や、若かりし頃ジャズ歌手だった憧れの祖母シンシア(レスリー・マンヴィル)ら家族に見守られ、歌手としてのキャリアをスタートする。デビューアルバム『フランク』は成功したものの全米進出を果たせず、悔しい気分で行ったパブでブレイク(ジャック・オコンネル)と出会い、2人は熱烈な恋に落ちる。しかしブレイクはすぐに元カノとよりを戻して二人は破局。ショックからエイミーは酒やドラッグで問題を起こすようになる。心配したマネージャーはリハビリ施設での治療を勧めるが、エイミーは治療を拒否する。ブレイクとの失恋を歌った「バック・トゥ・ブラック」は世界的な大ヒットとなり、再会したエイミーとブレイクは誰にも内緒で結婚する。しかし再び関係が悪化したうえブレイクは暴行罪で逮捕されてしまう。今やスーパースターのエイミーはパパラッチに24時間付きまとわれ、長年の摂食障害と依存症に苦しみ、心も体も蝕まれていく。そんな時、グラミー賞主要4部門を含む6部門にノミネートされるのだったが・・・。
「歌が下手」という記事を観ましたが、演者さんリアルに寄せて上手に歌っています。音楽面は基本的に問題なし。オスカー取ったドキュメンタリー映画「AMY」で露呈した毒父の善人描写もまだいい。実話ベースのフィクションだから。問題は話が面白くない。ライブシーンに迫力がない。悪い意味でドラマチック過ぎる彼女の人生からどこを切り取り、120分尺に落とし込むのか?そこが全然ダメ。着眼点が節穴。あと最悪なのがなんでエンドロールでエイミーと関係ない誰か知らん人の歌を流す?正気かよ。
最近のミュージシャンモノ映画はどれもこれも良作品が続いていましたが、大コケ最悪映画フィフティ・シェイズ・オブ・グレイやジョン・レノン役の美少年を誑かしたり何かとアレなサム・テイラー=ジョンソン監督に委ね制作ガチャ失敗ですね。ワンチャンあればフレディ・マーキュリーやエルヴィス、エルトン・ジョン自伝映画の監督さんに改めてエイミー・ワインハウス取り上げて欲しいけれど、業界の仁義的にまず無理でしょう。残念無念。とはいえ著名曲とその制作エピソードを小さな章で纏める手法は良かったよ。配信サービスに乗せ楽曲ドラマ短編集に作り変えた方がよかったかもね。
満足度(5点満点)
☆☆