2024年09月17日
【映画評】侍タイムスリッパー
mixiチェックイントロダクション
映画「侍タイムスリッパー」は、「拳銃と目玉焼」(2014年)「ごはん」(2017年)に続く未来映画社の劇場映画第三弾である。幕末の侍があろうことか時代劇撮影所にタイムスリップ、「斬られ役」として第二の人生に奮闘する姿を描く。コメディでありながら人間ドラマ、そして手に汗握るチャンバラ活劇でもある。「自主映画で時代劇を撮る」と言う無謀。コロナ下、資金集めもままならず諦めかけた監督に、「脚本がオモロいから、なんとかしてやりたい」と救いの手を差し伸べたのは他ならぬ東映京都撮影所だった。10名たらずの自主映画のロケ隊が時代劇の本家、東映京都で撮影を敢行する前代未聞の事態。半年に及ぶすったもんだの製作期間を経てなんとか映画は完成。2023年10月京都国際映画祭で初披露された際、客席からの大きな笑い声、エンドロールでの自然発生的な万雷の拍手に関係者は胸を撫でおろしたのであった。初号完成時の監督の銀行預貯金は7000円と少し。「地獄を見た」と語った。
ストーリー
時は幕末、京の夜。会津藩士高坂新左衛門は暗闇に身を潜めていた。「長州藩士を討て」と家老じきじきの密命である。名乗り合い両者が刃を交えた刹那、落雷が轟いた。やがて眼を覚ますと、そこは現代の時代劇撮影所。新左衛門は行く先々で騒ぎを起こしながら、守ろうとした江戸幕府がとうの昔に滅んだと知り愕然となる。一度は死を覚悟したものの心優しい人々に助けられ少しずつ元気を取り戻していく。やがて「我が身を立てられるのはこれのみ」と刀を握り締め、新左衛門は磨き上げた剣の腕だけを頼りに「斬られ役」として生きていくため撮影所の門を叩くのであった。
評論家っぽく言うと「【映画評】カメラを止めるな!」「【映画評】メランコリック」「【映画評】リバー、流れないでよ」に続く低予算スマッシュヒット作品!みたいな感じでしょうか。博多の地でも満席に近い盛況です。
毎日、朝ドラ「オードリー」観ているので開始早々地続きで没入。脚本はよく練り込まれ、前評判通りに面白く、演者も絵面もチープさは一切なし。こういう作品は映画館内観客一体で同時に笑えて雰囲気楽しめますね。
とはいえ劇中セリフ「会津戦争」くだりがずっと魚の骨が喉に刺さったみたいに引っ掛かりまして、そういうビターな余韻作りも制作者の意図であればなかなかの策士。
※「埋葬禁止説」については諸説議論あり
「今から140年前に幕府崩壊」って第二次世界大戦から現在=令和までと、第二次世界大戦から江戸末期の時間軸が同じであることに改めて気付かされびっくりしたでござる。
満足度(5点満点)
☆☆☆
コメント
ストリッパーw
Posted by ななし at 2024年09月17日 12:35
>【映画評】侍タイムストリッパー
Posted by name at 2024年09月17日 12:52
だって予測変換が(笑
Posted by bob at 2024年09月17日 13:38
「SHOGUN 将軍」次回作は全米が泣いた「侍タイムストリッパー」
これは観たいかもww
これは観たいかもww
Posted by アベガー at 2024年09月18日 14:00
「140年前に幕府崩壊」って、お前算用数字読めるんか!と思いましたw
Posted by 通年花粉症 at 2024年09月18日 16:21
会津武士は城下で蘭学を学んでいたのかもしれぬ...
Posted by bob at 2024年09月19日 07:51