2024年07月16日
【映画評】ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ

前回鑑賞した三木康一郎クソ映画(【映画評】先生の白い嘘:Birth of Blues)ショックで鬱になり「金払って新作クソ映画観る羽目に陥るかもしれない病」みたいな軽いトラウマに掛かり映画館へ足を運ぶのが億劫になっていましたが、前評判万全な本作なら大丈夫だろうと神頼みしながら鑑賞。前作「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」はピンと来ませんでしたが(高評価のサイドウェイはまだ観ていない)、本作は見事に名作。
イントロダクション
『サイドウェイ』と『ファミリー・ツリー』で二度のアカデミー賞R脚色賞に輝くアレクサンダー・ペイン監督最新作。日本でリメイクもされた『サイドウェイ』で主演していた名優ポール・ジアマッティとの再タッグは映画ファンの胸を高鳴らせ、ゴールデングローブ賞で主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を見事受賞。さらに、本年度のアカデミー賞R助演女優賞受賞をはじめ、ゴールデンクローブ賞ほか全58賞(2024年3月5日時点)と全米の映画賞を総なめにしたダヴァイン・ジョイ・ランドルフが、言葉ではなく、表情や仕草で大切なひとり息子を失ったメアリーの孤独を体現し、新人のドミニク・セッサは家族との複雑な関係を繊細に演じて強い印象を残している。ペインの細い糸を織り成すような丁寧な演出と3人の見事な名演が融合し、小さな心のひだの動きが刻まれた、静かなマスターピースとして結晶した。
舞台は1970年、ボストン近郊にある名門バートン校。誰もが家族の待つ家に帰り、クリスマスと新年を過ごす。しかし、留まらざるを得ない者もいた。孤独な彼らにはそれぞれに他者に心を開かない理由がある。雪に閉ざされた学校で、反発し合いながらも、彼らの関係は少しずつ変化してゆく 。
全米で数多くの俳優賞をはじめ、作品賞、脚本賞も数々受賞。「新たなホリディ・クラシックの誕生」(Entertainment WEEKLY)の文字通りに、ほろ苦く、心に沁みわたる、普遍的な傑作ドラマの金字塔が誕生した。
ストーリー
1970年冬、ボストン近郊にある全寮制のバートン校。クリスマス休暇で生徒と教師のほぼ大半が家族と過ごすなか、生真面目で融通が利かず、生徒からも教師仲間からも嫌われている考古学の教師ハナム(ポール・ジアマッティ)は、家に帰れない生徒たちの“子守役”を任命される。
学校に残ったのは、勉強はできるが家族関係が複雑なアンガス・タリー(ドミニク・セッサ)。食事を用意してくれるのは寮の料理長メアリー・ラム(ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ)。メアリーは一人息子のカーティスをベトナムで亡くしたばかり。息子と最後に過ごした学校で年を越そうとしている。
クリスマスの夜。「ボストンへ行きたい。スケートしたり、本物のツリーが見たい」と言い出すアンガス。はじめは反対していたハナム先生だが、メアリーに説得され「社会科見学」としてボストン行きを承諾する。ボストン、考古博物館にて。「今の時代や自分を理解したいなら、過去から始めるべきだよ。 歴史は過去を学ぶだけでなく、いまを説明すること」アンガスはハナム先生の言葉を真剣に聞き入る。「とてもわかりやすい。授業でも怒鳴らずそう教えてよ」古本市、ボーリング場、映画館……ボストンを楽しむふたり。しかし、実はアンガスがボストンに来たのには、ある目的があった。ハナム先生も二度と会うはずのなかった大学時代の同級生と偶然出会う。お互いに誰にも言っていない秘密が明かされていく……。
宗教上の理由でクリスマスには興味も関心もないガチャ目で魚臭症でエリート崩れで獣一種はちょっと辛かろう。クリスマスパーティー秒で失恋泣いた。最後の男気に感嘆。
どこをどう捉えても既に名作の誉れ高き本作ですが、劇伴がちょっと良すぎじゃね?なんで最後の年明け学校再開シーンで油断していたら「エリザベス・リードの追憶」なんだよ。「グッドフェローズ」のレイラピアノ・ソロが流れたシーンを彷彿しました。
満足度(5点満点)
☆☆☆☆
コメント
アレクサンダー・ペインといえば、 Election (Erectionじゃないよw)ですよね。
シニカルな学園物コメディの傑作です。
日本では劇場未公開で、「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!」なんていうキワモノ的な邦題でビデオ販売のみという憂き目にあいましたが、リース・ウィザスプーンの名前を一躍高めた作品でもあるので、ネットでレンタルでもしてご覧あれ。
シニカルな学園物コメディの傑作です。
日本では劇場未公開で、「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ!」なんていうキワモノ的な邦題でビデオ販売のみという憂き目にあいましたが、リース・ウィザスプーンの名前を一躍高めた作品でもあるので、ネットでレンタルでもしてご覧あれ。
Posted by 通りすがりの老人 at 2024年07月18日 00:38
情報ありがとうございます。アマプラ有料で配信確認
Posted by bob at 2024年07月18日 07:55
Election、8月のネットフリックの新着に入ってましたよ!
Posted by 通りすがりの老人 at 2024年08月04日 19:06