2024年05月27日
【映画評】ボブ・マーリー:ONE LOVE

フレディ・マーキュリー、エルヴィス・プレスリーと自伝映画がどれもこれも面白いので公開初日に観に行きましたがあんまり面白くなかったです。ブラット・ピットが噛んでいるのにね。
イントロダクション
ジャマイカで生まれ、僅か36歳で夭折した[世界で唯一無二]オンリーワンのアーティスト、ボブ・マーリー。全世界アルバム売上7500万枚以上を記録し、没後42年を経ても彼の歌声は世界中の人々に希望を与え続ける。何が人々を惹きつけるのか?彼が人生を懸けて伝えたかったメッセージは何か?
音楽で世界を変えたボブ・マーリーの《真実の物語》と《魂の歌声》がスクリーンに響き渡る!
全米&海外で大ヒット!英仏では『ボヘミアン・ラプソディ』超えのスタート!
全米及び14の国と地域で初登場No.1を記録。母国ジャマイカでは史上最高の初日興収を記録し、歴史的な大ヒットに。さらにアメリカ最大の映画レビューサイト「ロッテントマト」のオーディエンススコアが92%、一般の観客からのアンケート評価サイト「Cinemascore」で「A」を獲得するなど、全世界の観客から絶賛の嵐!
「One Love」「No Woman, No Cry」など名曲がスクリーンに響きわたる
お馴染みのナンバーに加えて「Three Little Birds (3羽の小鳥)」「Redemption Song」「Get Up, Stand Up」「Is This Love」など、ファンならずとも興奮必至の名曲の数々を余すことなく使用。劇中では名盤『エクソダス』の知られざる制作過程も描かれる。
マーリー・ファミリーがプロデュースし本物へのこだわりを追求
妻のリタや息子のジギーなどのマーリー・ファミリー、さらにザ・ウェイラーズのメンバーなど当時のボブを知る人々が製作に深く関与。ジャマイカでの撮影も実際のロケーションで行われ、首相や文化庁が全面サポートする国家的プロジェクトに。
ストーリー
1976年、対立する二大政党により国が分断されていたジャマイカ。国民的アーティストとなっていたボブ・マーリーは国内の政治闘争に巻き込まれ、銃撃されてしまう。だがその僅か2日後、ボブは怪我をおして「スマイル・ジャマイカ・コンサート」のステージに立ち、8万人の聴衆の前でライブを披露。その後身の危険を感じロンドンへ逃れたボブは「20世紀最高のアルバム」(タイム誌)と呼ばれる名盤『エクソダス』の制作に勤しむ。さらにヨーロッパ主要都市を周るライブツアーを敢行し、世界的スターの階段を駆け上がっていく。一方母国ジャマイカの政治情勢はさらに不安定化し、内戦の危機がすぐそこに迫っていた。深く傷ついたジャマイカを癒し内戦を止められるのはもはや政治家ではなく、アーティストであり国民的英雄であるこの男だけだった———
監督さんはレイナルド・マーカス・グリーンという方らしく、過去作はウィリアムズ姉妹を描いた「【映画評】ドリームプラン:Birth of Blues」を観ていました。あれは面白かったのにね。
映画冒頭よりボブ・マーリーご子息がご挨拶しておりまして、間違いなくご遺族が深く制作に携わり、何よりもジャマイカの英雄ですし、国や遺族を刺激しないような話の展開に落ち着いたのかもね。所謂忖度。全然毒がなくボブ・マーリー葛藤もなくいい人に描きすぎてヒューマンドラマとしてさっぱり面白くないもん。逆の立ち位置としてはジミヘン自伝映画が遺族と大揉めに揉めて正規曲が一切使えなくなり全曲インチキジミヘンによるオリジナル曲に置き換わっていたけど、究極的には両極端でそんな感じなのかな。(本作は全てボブ・マーリー正規曲)
ピーター・トッシュとかジャクソン5とか絡ませないと作品としてダメでしょう。全般的に演奏シーンも少なすぎて高揚感が足らない。
個人的にあの頃はボブ・マーリー=エリック・クラプトンの元歌の人程度の認識。
ジミー・クリフ「ハーダー・ゼイ・カム」やボブ・マーリー「ライヴ!」とか流行りのモノだったので一応聴いたけど土着のノリのよさが分からないし、ジャマイカの政治も分からないし、メッセージ性も英語なので細かいニュアンスが伝わらないし、それよりも音楽的に洗練されていた同じジャマイカの「サード・ワールド」はメチャクチャ聴いた。その後のイングランド黒人移民「スカ」もハマったけど、ボブ・マーリーはマニア向け「ワールドミュージック」としての距離感があって日常的にウォークマンで聴くようなフレンドリーさは感じなかったなあ。ジャンルは違うけどエンヤとかセルジオ・メンデスと一緒。
という事で次はエイミー・ワインハウス自伝映画が制作中らしいのでこれは期待してみよう。あと何度も書いているけどオーティス・レディングの自伝映画はいつになったら作られるの?(デュアン・オールマンやキース・ムーンも観たいけど)
満足度(5点満点)
☆☆