2024年04月01日
【映画評】オッペンハイマー

なぜ総力を挙げ日本映画界が頑なに本作本邦上映を拒絶したのかその理由を確かめたく、諸々話題の本作を初日鑑賞。
(当初国内配給権利を持っていた東宝東和が反原発リベラル筋に忖度し公開を握り潰し塩漬けにしていた本作を、表現の自由を守るべく救世主ビターズ・エンドが配給権貰い受け2024年3月末に無事公開となる。唯一の被爆国である日本は怒っているぞ!不適切映画を公開するな!キャンセル・カルチャーだ!したり顔で公開中止を続けた東宝東和のままだったら映画オッペンハイマーは未来永劫日本国内で上映されていない)
イントロダクション
アカデミー賞R作品賞・監督賞含む最多7部門受賞
ピューリッツァー賞受賞作「オッペンハイマー」(ハヤカワ文庫刊)を原作とし、第二次世界大戦下、世界の運命を握った天才科学者オッペンハイマーの栄光と没落の生涯を実話に基づき描いた本作は2023年7月の全米公開を皮切りに、世界興収10億ドルに迫る世界的大ヒットを記録。実在の人物を描いた伝記映画としては歴代1位となっている。また、第81回ゴールデングローブ賞にて作品賞(ドラマ部門)含む最多5部門を受賞、第96回アカデミー賞Rでは、クリストファー・ノーラン初の作品賞、監督賞ほか、主演男優賞(キリアン・マーフィー)、助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、撮影賞(ホイテ・ヴァン・ホイテマ)、編集賞(ジェニファー・レイム)、作曲賞(ルドウィグ・ゴランソン)の最多7部門受賞を果たした。
オッペンハイマー役を演じるのは、これまでも『インセプション』(10)などでクリストファー・ノーラン監督作品に出演してきたキリアン・マーフィー。また、彼の妻“キティ”役にエミリー・ブラント、オッペンハイマーと対立する原子力委員会委員長のルイス・ストローズ役を演じるロバート・ダウニー・Jr.他、フローレンス・ピュー、ジョシュ・ハートネットらが、ノーラン作品に初参加。加えて、『インターステラー』(14)のマット・デイモンや、『ダンケルク』(17)のケネス・ブラナー、さらにラミ・マレック、ケイシー・アフレックなどのアカデミー賞R受賞俳優陣が脇を支えている。
アカデミー賞R受賞&ノミネーションを果たした超一流のスタッフ陣も本作の魅力の一つ。本年度オスカー受賞を果たした作曲のルドウィグ・ゴランソンは『TENET テネット』に続く二度目のタッグ、撮影監督のホイテ・ヴァン・ホイテマも、ノーランとは『インターステラー』以降すべての作品で組んでいるという仲。今作ではIMAXR65ミリと65ミリ・ラージフォーマット・フィルムカメラとを組み合わせた、最高解像度の撮影を実践。また、本作のためだけに開発された65ミリカメラ用モノクロフィルムを用い、史上初となるIMAXRモノクロ・アナログ撮影を実現させた。IMAXR撮影による、この天才科学者の知られざる人生を<体感>してほしい。
ストーリー
一人の天才科学者の創造物は、世界の在り方を変えてしまった。そしてその世界に、私たちは今も生きている。第二次世界大戦下、アメリカで立ち上げられた極秘プロジェクト「マンハッタン計画」。
これに参加した J・ロバート・オッペンハイマーは優秀な科学者たちを率いて世界で初となる原子爆弾の開発に成功する。しかし原爆が実戦で投下されると、その惨状を聞いたオッペンハイマーは深く苦悩するようになる。冷戦、赤狩り―激動の時代の波に、オッペンハイマーはのまれてゆくのだった―。世界の運命を握ったオッペンハイマーの栄光と没落、その生涯とは。今を生きる私たちに、物語は問いかける。
白黒パートが時系列後のストローズ回想シーンだというのは開始後すぐ分かった。私も皆さんと同じく原爆投下に纏わる映画描写が気になって鑑賞したクチですが、なんと赤狩り会話劇描写が全体の7割、原爆投下に関する描写は3割程度しかありません。しかもオッペンハイマーは悔いている。(青臭い反原発論を振りかざしホワイトハウスでトルーマンに罵られるシーンもあり)
作品評に戻りますに、クリストファー・ノーラン作品は全て鑑賞済ですが、本作のようなポリティカルを全面に出した作品は今までなかった。3時間映画館の椅子に座って赤狩り裁判見る羽目になるとは思いもよらず。正直つまんない。赤狩りシーンをカットすれば尺も90分程度で収まっていたのでは?
レッドバージに関心ある人は是非IMAXで。それ以外の人は普通の2D版で充分です。
とはいえ音響効果は凄まじかった。ロスアラモスでの実験描写の(一旦間を置く)音響もリアルすぎて印象的でした。あと「新婚旅行思い出の京都に落とすな」は史実であれどミスリード。「京都に落とせ派」映画出演が割愛されています。
マンハッタン計画司令官 レズリー・グローヴス准将「私はとくに目標としての京都に執着を覚えたのだが、それは既述のように、われわれが原爆諸効果の完全な知識を入手するためにはまたとない広さを持っていたからである。この点、広島のほうはそれほど理想的とはいえなかった。目標委員会の全員が、京都こそは日本のもっとも重要な軍事目標の一つだときめていたように、私もまたそれをきわめて強く感じていた。したがって、その後も機会あるごとに私は京都を目標に包含するよう力説してやまなかった」
参考:レズリー・グローヴス - Wikipedia
オスカー受賞式席上で(社交辞令だろうけど)、クリストファー・ノーランと山崎貴の「アンサー映画」はCGてんこ盛りで是非観たい。
満足度(5点満点)
☆☆☆
コメント
NHK未解決事件の下山事件を見てから
オッペンハイマー観に行ったので赤狩りシーンが
キーポイントに思えました
オッペンハイマー観に行ったので赤狩りシーンが
キーポイントに思えました
Posted by no name at 2024年04月08日 10:54