2022年12月16日
【映画評】ギレルモ・デル・トロのピノッキオ

ディズニープラスの「鼻がポリコレ棒なピノキオ」は散々な出来でしたが
【映画評】ピノキオ(2022):Birth of Blues
リベラルの敵であられる俺たちのデル・トロなら大丈夫だろうというお口直し映画。
イントロダクション
原作は、おもちゃ職人のゼペットじいさんが作った“ピノッキオ”という操り人形。命を吹き込まれたピノッキオが、人間になろうと奮闘する、愛と冒険、そして悲しみの物語。
『シェイプ・オブ・ウォーター』でアカデミー賞作品賞・監督賞など4 部門を受賞した鬼才デル・トロの渾身作となる本作のボイスキャスト陣は、確かな実力を誇る名優たちが集結。ピノッキオ役には、新人のグレゴリー・マンが抜擢。コオロギのセバスチャン・J・クリケット役には、『トレインスポッティング』、『スター・ウォーズ』シリーズなどのユアン・マクレガー。ゼペットじいさん役は『ハリー・ポッター』シリーズ、「ゲーム・オブ・スローンズ」のデヴィッド・ブラッドリー、他にも『ドクター・ストレンジ』のティルダ・スウィントン、『イングロリアス・バスターズ』のクリストフ・ヴァルツらアカデミー賞受賞俳優に加え、「ストレンジャー・シングス 未知の世界」、『ゴーストバスターズ』のフィン・ヴォルフハルト、『ブルージャスミン』、『オーシャンズ8』のケイト・ブランシェット、『パシフィック・リム』、『ドント・ルック・アップ』のロン・パールマンなどが名を連ねています。
ストーリー
アカデミー賞R受賞監督ギレルモ・デル・トロと、数々の賞を受賞したストップモーションアニメの巨匠マーク・グスタフソンが、カルロ・コッローディ著の名作童話を蘇らせます。木でできた不思議な人形の男の子ピノッキオが世界をつなぐ魔法の冒険を繰り広げ、苦難を乗り越えていく、命をも与えられる愛の力を描く物語です。
ムッソリーニ率いるファシスト政権の時代を借用した新機軸。畸形猫を筆頭に全般的にデル・トロらしいグロキャラで揃えていますが、だんだん愛おしくなる。
ぶっちゃけ「ピノキオ」を纏ったフランケンシュタインなのですが、憂いがよく、締めの儚さもよい。とはいえある程度のアニメ脳化というかアレな耐性がないとデル・トロのピュアでクリーチャーな世界感には浸れないかもね。そういう意味では観客を選ぶ作品かも。
引き続きNetflixがケツ持ちしてくれるのなら、主要ディズニーキャラを根こそぎダークファンタジー化したストップモーションアニメ作品でポリコレランドを汚染して頂きたい所存。
満足度(5点満点)
☆☆☆☆