2022年12月05日

【映画評】あのこと

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この映画は男女問わず中高生に授業の一環で観せた方がいいのでは?

映画『あのこと』-公式サイト

イントロダクション
『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞R4冠に輝いたポン・ジュノ監督が、審査員長を務めた2021年ヴェネチア国際映画祭での最高賞受賞を皮切りに、世界の映画賞を席巻。決して見逃せない傑作が、ついに日本にも衝撃の嵐を送りこむ!
舞台は1960年代、法律で中絶が禁止されていたフランス。望まぬ妊娠をした大学生のアンヌが、自らが願う未来をつかむために、たった一人で戦う12週間が描かれる。この作品の特別なところは、本作と対峙した観客が、「観た」ではなく「体験した」と、語ること。全編アンヌの目線で描かれる本作は、特別なカメラワークもあり、観ている者の主観がバグるほどの没入感をもたらし、溺れるほどの臨場感であなたを襲う。
原作はノーベル賞に最も近い作家とリスペクトされるアニー・エルノーが、自身の実話を基に書き上げた「事件」。主演は本作でセザール賞を受賞したアナマリア・ヴァルトロメイ。
タイムリミットが迫る中、闇をくぐり抜け、アンヌがたどり着く光とは?身を焦がすほどの映画体験をあなたに──。

ストーリー
1960年代、中絶が違法だったフランス。大学生のアンヌは予期せぬ妊娠をするが、学位と未来のために今は産めない。選択肢は1つ──。

アンヌの毎日は輝いていた。貧しい労働者階級に生まれたが、飛びぬけた知性と努力で大学に進学し、未来を約束する学位にも手が届こうとしていた。ところが、大切な試験を前に妊娠が発覚し、狼狽する。中絶は違法の60年代フランスで、アンヌはあらゆる解決策に挑むのだが──。

プロダクション・ノート
原作者から自体件に基づく様々なアドバイスを受けて書き上げた脚本

オードレイ・ディヴァン監督は、アニー・エルノーの小説「事件」を映画化しようと思ったきっかけを、次のように説明する。
「友人から紹介され、この本を手に取りました。小説を読んで、まず浮かんだのは<激しい怒り>です。妊娠を告げられた瞬間から、苦しみを受けたに違いない少女の体や、彼女が直面したジレンマに対する理不尽さに憤りを覚えました。そして、命をかけて中絶するのか、それとも子供を産んで自分の未来を犠牲にするのか。私はそれをイメージに変換しようとしました。そのプロセスは、物語を身体的な体験に変えるものです。きっと時代や性別を超えることができる、旅路になっていると思います」
ディヴァン監督は、原作に敬意を払うと同時に、その中に自分自身の居場所も見つけるために、アニー・エルノーと1日一緒に過ごした。エルノーから当時のことを詳しく教えられたディヴァン監督は、「政治的な背景をより正確に理解した上で、女性たちが決意の瞬間に抱いた恐怖に触れることができました」と振り返る。
そして、まさに中絶を行う瞬間の話を始めた時、エルノーは目に涙を浮かべていたという。80歳を超え今なお癒えていない彼女の痛みと激しい悲しみに動揺したディヴァン監督は、エルノーの涙を思い出しながら脚本を書き始めた。草稿を書く度にエルノーに送り、様々なアドバイスをもらったというディヴァン監督は、「撮影の直前にアニー・エルノーは、チェーホフの言葉を私に送ってくれました。『正確であれ、あとはどうにでもなる』とね」と回想する。

アニー・エルノーからの手紙
映画『あのこと』を鑑賞し、私はとても感動しています。オードレイ・ディヴァン監督に伝えたいことはただ一つ。
「あなたは真実の映画を作った」ということです。

ここでいう真実味というのは、法律で中絶が禁止され、処罰されていた1960年代に、少女が妊娠することの意味にできる限り、真摯に近づいたという意味です。この映画は、その時起こったことに、異議を唱えるわけでも判断を下すわけでもなく、事実を劇的に膨らませているわけでもありません。オードレイ・ディヴァンには、私に起きた残酷な現実のすべてを、臆せず見せる勇気がありました。また、「23歳の私自身」でもあるアンヌを演じるのは、アナマリア・ヴァルトロメイ以外には考えられません。当時のことを覚えている限りでは、彼女はとてつもなく忠実かつ正確に演じています。

20年前、私は本の最後に、1964年のあの3ヶ月間に私に起きたことは、私の身体があの時代と当時のモラルを「総合的に経験」した結果だと書きました。中絶が禁止されていたあの時代から、新しい法律の制定へ。私が描いた真実を、オードレイ・ディヴァン監督は、映画の中で余すことなく伝えてくれました。




中盤までは「ふ〜ん」って感じで観て(観るというか眺める)いましたが、終盤はスクリーン越しに痛みが伝わり新感覚のホラー映画の様な気分。とはいえ「出産によるデメリット」がよく伝わらなかったので「なんでそこまでして中絶するの??」って疑問が頭を駆け巡っていたのが残念。
妊娠していたら退学?または試験受けられないの?それとも出産を挟むから物理的に試験を受けられないという意味?

という事で内容は別にしても強烈なインパクトを残す映画です。体験型作品。

満足度(5点満点)
☆☆☆


Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 
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