2022年08月16日

【映画評】マイスモールランド

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話題の在日クルド問題を描写した映画。
印象的な主人公を描いた予告編を劇場で度々観つつ、行こう行こうと思いながらもキノシネマで上映終わったので落胆していましたが、配信始まったので即鑑賞。

映画『マイスモールランド』

イントロダクション
埼玉に住む17歳のクルド人サーリャ。すこし前までは同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていた。あるきっかけで在留資格を失い、当たり前の生活が奪われてしまう。彼女が、日本に居たいと望むことは“罪”なのだろうか――?
「国家を持たない世界最大の民族」と呼ばれるクルド人。埼玉県には2000人ほどのコミュニティが 存在するが、クルド人が難民認定された例はこれまでないに等しい。そして、本作の企画が動きだした2017年 当時より、出入国管理及び難民認定法(入管法)を巡る状況は、悪化の一途をたどっている……。
この現状を、17歳の少女の目線を通して描いたのは、是枝裕和監督が率いる映像制作者集団「分福」に在籍する新鋭・川和田恵真監督。イギリス人の父親と日本人の母親を持つ監督が、成長過程で感じたアイデンティティへの想いを元に、理不尽な状況に置かれた主人公が大きな問題に向き合う凛とした姿をスクリーンに焼き付け、本作を企画段階からサポートした是枝監督の『誰も知らない』(04)の系譜に連なる“日本の今”を映し出した。
主演は、5カ国のマルチルーツを持ち、ViVi専属モデルとして活躍する嵐莉菜。現役高校生である彼女が、主人公サーリャが抱く複雑な感情を、デビュー作とは思えない堂々とした演技で、みずみずしく体現。そして、サーリャが心を開く少年・聡太役を『MOTHER マザー』(20)で多くの新人俳優賞を受賞した奥平大兼が演じ、次世代を担う感性豊かな俳優たちと、新鋭監督とのフレッシュなタッグが実現した。さらに平泉成、池脇千鶴、藤井隆、韓英恵、サヘル・ローズらが、この新たな才能を支えている。
また、主題歌「N e w M o r n i n g」を書き下ろしたのは、注目のアーティストROTH BART BARON。スタッフに『ドライブ・マイ・カー』(21)の撮影・四宮秀俊、美術・徐賢先らが参加。そして、日本初の栄誉となる第72回ベルリン国際映画祭/アムネスティ国際映画賞スペシャル・メンションに輝き、世界からも大きな注目を集めている。

ストーリー
17歳のサーリャは、生活していた地を逃れて来日した家族とともに、幼い頃から日本で育ったクルド人。
現在は、埼玉の高校に通い、親友と呼べる友達もいる。夢は学校の先生になること。
父・マズルム、妹のアーリン、弟のロビンと4人で暮らし、家ではクルド料理を食べ、食事前には必ずクルド語の祈りを捧げる。 「クルド人としての誇りを失わないように」そんな父の願いに反して、サーリャたちは、日本の同世代の少年少女と同様に“日本人らしく”育っていた。

進学のため家族に内緒ではじめたバイト先で、サーリャは東京の高校に通う聡太と出会う。
聡太は、サーリャが初めて自分の生い立ちを話すことができる少年だった。
ある日、サーリャたち家族に難民申請が不認定となった知らせが入る。
在留資格を失うと、居住区である埼玉から出られず、働くこともできなくなる。
そんな折、父・マズルムが、入管の施設に収容されたと知らせが入る……。

プロダクション・ノート

企画のはじまり
川和田恵真監督が初めてクルドに興味を持ったのは、ISISが勢力の拡大を続けていた2015年頃。土地を奪われたクルド人が、自分たちで兵隊を作り、ISISに立ち向かうという状況の中、「私と変わらない年代の若い女性が大きな銃を持って、自分たちの暮らす土地を守るために最前線で戦っている写真を見て、衝撃を受けました」と監督は振り返る。クルドについて調べるうちに、日本にも難民申請中のクルド人が2000人近く住んでいることが分かった。この日本で、自分の居場所を求めて、闘っている人たちがいる――。彼らのことをもっと知りたい、話を聞きたいと思って、実際に会いに行ったことが、この映画の出発点となった。
映画の企画として立ち上げた2017年頃から、在日クルド人の方々への本格的な取材をスタート。取材期間は2年近くに及んだ。主人公のサーリャと同じ女子高生のいる、いくつかの家庭の取材のほか、そこで知り合った家族の親戚や知人で、入管に収容されてしまった方たちにも面会に行き、収容所の実情について詳しく話を聞いた。監督の心に強く残ったのは、クルド人の当事者の方の「難民申請中というのは“不治の病”にかかっているような気持ちだ」という言葉。長い間、出口が見えないつらい状況に置かれ続け、精神的にも肉体的にも追いつめられてしまう心理をリアルに言い表している。

コロナ禍により、仕事を失ったり、入管法が改悪されそうになったりと、クルド人の現在の境遇は、映画の制作を始めたときより、さらに過酷になっている。「本作の制作も何度か延期になり、実現が危ぶまれることもありましたが、自分ができることとしては、この映画を作って伝えることだと思ったので、あきらめずにやり通すことができました。本作が今の不条理な状況を知る糸口になったらいいなと思っています」(川和田監督)

オーディションでの運命的な出会い
当初はメインキャストも日本に住むクルド人に演じてもらう方向で考えていたが、難民申請中の方が記録として残る映画に出演することで、彼らのその先の人生に危険が生じる可能性もある。検討を重ねた末、結婚などで在留ビザを持っている人たちにだけ、サブキャストで出演してもらうことになった。そして、サーリャ役には、日本以外のルーツも持っている人に広く声をかけ、オーディションをおこなった。
制作スタッフが嵐莉菜と会ったのは、すでにオーディションがかなり進んでいた頃。面接で監督が「自分は何人だと思いますか?」というセンシティブな質問をした際、嵐が「自分のことを日本人だと言っていいのか分からないけれど、私は日本人って答えたい。でも、まわりの人はそう思ってくれない」と、自身がこれまでに感じてきた葛藤をはっきりと打ち明けたことが決め手のひとつとなった。オーディションが始まっても、クルド人ではないキャストがサーリャを演じることに不安を抱いていた監督は、「その気持ちを理解できる彼女なら、この複雑な環境にいる主人公を任せることができると思いました。そのとき見せてくれたナチュラルな演技もすばらしく、オーディションのときから、サーリャ役を生きてくれていたという感覚でした」と語る。

また、数多くの応募者が集まった聡太役のオーディションで選ばれたのが、本作が2本目の映画出演となる奥平大兼。「サーリャとのシーンを演じてもらったとき、これから失われてしまうかもしれないような一瞬の恥じらいというか、まだ青年になりきっていないものを感じました。聡太はサーリャの言葉を受け取ることが多い役なので、作りすぎず、自分の感性を持って寄り添ってくれる人だと思いました」(川和田監督)




是枝テイスト満載でしたが、そういう裏背景だったのか。
主人公の彼女がクルド人じゃないのは多少ビックリしました。とはいえキャスティングと作品の出来は別の問題。個人的には予告編観て寄ってきたクチなので彼女じゃなければ観なかった可能性もあり、興行的にはアリ。

彼氏役は長澤ちゃんからぶん殴られていた子供。大きくなったね〜
難民問題は詳しく知らないので肝の部分はノーコメントですが、日本で物心付いて日本語しか喋れない子供たちを国外追放という現実はしんどい。なにかいい着地点を望みます。そういう意味では特別在留許可を得ている一部の民族の方は奇跡的な幸運だし、そういう特権に護られた方々こそ率先し本邦の政治難民問題をご支援ご助力して頂ければ幸甚です。

満足度(5点満点)
☆☆☆



Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 
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