2022年07月28日
【書評】松田聖子の誕生
mixiチェック文春オンライン試し読み見て即アマゾンポチって通勤往復の地下鉄でサクサク読みました。モロ世代なので面白かった〜
「地味だから売れないんだよ」松田聖子がデビュー前夜に迎えた“苦難”…伝説のプロデューサーがそれでも信じた“唯一無二の可能性”とは | 文春オンライン
若松宗雄 『松田聖子の誕生』 | 新潮社
「すごい声を見つけてしまった」。一本のカセットテープから流れる歌声が、松田聖子の始まりだった。芸能界入りに強く反対する父親、難航するプロダクション探しと決まらないデビューなど、相次ぐハードルを独特の魅力を武器に鮮やかにとび越えていく。地方オーディションに夢を託した、「他の誰にも似ていない」16歳の少女の存在がやがて社会現象になるまで、間近で支え続けた伝説のプロデューサーが初めて明かす。
目次
前書
序章 運命のカセットテープ
歌声との出会い/ミスセブンティーン・コンテスト
第1章 父親の許しをもらうまで
反応の薄い同僚たち/企画制作6部の新設/「はい蒲池です。法子です」/紺色のワンピースで/驚きつつ見守る母親/1978年、夏休みに上京/「許すつもりは一切ありません」/西鉄グランドホテルで父親と対面/突然、聖子から届いた手紙/女性スタッフに頼んで電話/モノレールで語った決意/「娘がどうにもならないんだ」
第2章 決して偶然でなかった出逢い
夢に見たCBS・ソニーへ/群馬の「おじいちゃん」/最初の就職先は観光会社/キングレコードの制作部へ/東芝レコードの準専属歌手だった兄/営業担当としての経験/直感から『霧の中の二人』がヒット/歌の心にも触れた広島の日々/杉良太郎さんがくれた言葉/初担当はキャンディーズ/産みの苦しみ
第3章 難航するプロダクション探し
「ああいう子は売れないんだよ」/歌謡界の中心に山口百恵/聖子からの4通目の手紙/サンミュージック・相澤社長に懇願/なんとしてもデビューさせる/少女らしい清廉な文字/多くの人に愛される資質
第4章 デビューのための上京
土砂降りの福岡空港/静かに伝う涙/堀越学園への編入/増え始めた業界内のファン/レコードデビューと「もう一人の新人」/運を引き寄せる力/『裸足の季節』はまさに裸足のままで/小田裕一郎さんの自宅兼オフィスへ/CM撮影前の「エクボ」事件/ガラスブースの向こうの涙/記念すべきデビュー日/初めての歌番組でのこと/『夜のヒットスタジオ』での進化
第5章 スターへの階段
『青い珊瑚礁』がひらいた新時代/聖子の歌唱法/発売から2か月かけて頂点へ/田原俊彦くんとの共演/自らプロデュースする力/アイドルとして異例の売れ行き/クレジット表記の狙い/日本の音楽の実験場に
第6章 松田聖子は輝き続ける
楽曲制作のこだわり/クリエイターと築いた松田聖子の世界/大滝詠一さんとの出会い/映画、海外レコーディングで放つ輝き/誰にも同じように接していくこと/ミキシングとマスタリング
アルバムとシングルについて
1stアルバム『SQUALL』(1980年8月1日発売)
2ndアルバム『North Wind』(1980年12月1日発売)
3rdアルバム『Silhouette』(1981年5月21日発売)
4thアルバム『風立ちぬ』(1981年10月21日発売)
5thアルバム『Pineapple』(1982年5月21日発売)
6thアルバム『Candy』(1982年11月10日発売)
7thアルバム『ユートピア』(1983年6月1日発売)
シングル『ガラスの林檎/SWEET MEMORIES』(1983年8月1日発売)
8thアルバム『Canary』(1983年12月10日発売)
9thアルバム『Tinker Bell』(1984年6月10日発売)
10thアルバム『Windy Shadow』(1984年12月8日発売)
11thアルバム『The 9th Wave』(1985年6月5日発売)
12thアルバム『SOUND OF MY HEART』(1985年8月15日発売)
13thアルバム『SUPREME』(1986年6月1日発売)
14thアルバム『Strawberry Time』(1987年5月16日発売)
15thアルバム『Citron』(1988年5月11日発売)
映画/ドラマ化したら面白そう。地元準拠なら主人公は今田美桜で、父が松重豊、母が山口紗弥加など。
デビュー前からデビュー直後までのエピソードと、主要曲/アルバムの制作秘話を纏めた本です。地元福岡の様々な固有名詞が飛び交ったり、大瀧師匠(『君は天然色』 → 『冬の妖精』 →『 A面で恋をして』『雨のウェンズデイ』 → 『ガラスの入江』 →『Water Color』『恋するカレン』 → 『一千一秒物語』→『白い港』『FUN×4』→ 『いちご畑でつかまえて』→ 『ハートじかけのオレンジ』『カナリア諸島にて』 → 『風立ちぬ』→ 『オリーブの午后』)や今剛さん(チェリーブラッサム、夏の扉)、大村雅朗さん(地元局でドキュメンタリー番組がありました)のお名前が拝見できて楽しかった。読了後知りましたがネットに連載コラムがあるんだ。本作と結構被っていますね。
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CBSソニー黎明期のエピソード記載もありまして、私は10周年記念LP持っていますよ。洋盤と邦盤、クラッシック盤の3セットの非売品。ジャケットは手描き似顔絵イラスト。実家に置いているので詳細覚えていませんが、洋盤はサイモンとガーファンクル、シカゴ、邦盤は郷ひろみ、フォーリーブス、吉田拓郎、猫、浅田美代子等のシングルヒット曲が入っていた記憶。
話を戻し、松田聖子は今でもiPhoneの中にアルバム「CANDY」「風立ちぬ」は常備しておりまして、あの時代(70〜80年代)の音楽をリアルタイムでシャワーの如く浴び多感な時期を過ごせた事は、音楽好きとしてかなり勝ち組の世代ではないかなと当時の音楽関係者へ感謝しております。
という事で80年代邦楽好きなおじさんおばさんにはオススメの本です。