2022年06月13日

【映画評】ニューオーダー

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前作から何年経った?待望のミシェル・フランコ監督最新作を鑑賞。今回のテーマは治安崩壊です。

映画『ニューオーダー』公式サイト|6月4日公開

イントロダクション
第77回ヴェネツィア国際映画祭で審査員大賞など2冠を受賞しながらも、各国の映画祭で激しい賛否両論を巻き起こした本作。監督を務めたのは長編デビュー作から4作品連続でカンヌ国際映画祭に正式出品され、コンペティション部門での脚本賞を含む3冠に輝いてきたメキシコの俊英ミシェル・フランコ。ごく普通の人間の人生がふとしたきっかけで崩壊の危機に瀕していく様を冷徹な視線で描いてきた彼は言う。「我々の暮らすメキシコに限らず、世界は極限状態に追い込まれている。まるで日々ディストピアに近づいているようにね。そしてパンデミックによって事態が更に悪化したことで、期せずしてこの作品は時代に即したものになってしまったんだ」と。これは広がり続ける経済格差とそれがもたらす社会秩序の崩壊、今まさに我々が直面している危機的状況を描くディストピア・スリラーだ。目を背けたくなる、それでも刮目せねばならない“最悪”のリアリティに、観る者の覚悟が試される86分を体感せよ。

ストーリー
夢に見た結婚パーティー。マリアンにとって、その日は人生最良の一日になるはずだった。裕福な家庭に生まれ育った彼女を祝うため豪邸に集うのは、着飾った政財界の名士たち。一方、マリアン宅からほど近い通りでは、広がり続ける貧富の格差に対する抗議運動が、今まさに暴動と化していた。その勢いは爆発的に広がり、遂にはマリアンの家にも暴徒が押し寄せてくる。華やかな宴は一転、殺戮と略奪の地獄絵図が繰り広げられる。そして運良く難を逃れたマリアンを待ち受けていたのは、軍部による武力鎮圧と戒厳令だった。電話や通信網は遮断され、ついさっきまで存在していたはずの法と秩序は崩壊、日常が悪夢に変わる。だが、“最悪”はまだ始まったばかりだ。




IMDB低かったけど(6.5)全然問題なし。メキシコのあるある系エピソードを繋ぎ併せたのか存じませんが、相変わらず精神的にやられる系で大満足。序盤の殺戮シーンが低評価の源なのだろう。
話の展開は「手に汗握る」とはまさにこの事で、イレギュラーな方向に流れ始めてからの日産NOTEみたいな主人公(とはいえ誰が主人公なのか分からないけど)の命運が幾重にも分岐想像でき、終盤は「どうなるのだろう?」とハラハラドキドキしながらまさかのフィナーレにどっと疲れます。90分以下の尺でこの集中力と疲労感、やっぱこの監督の作品は面白い。「ダニエルとアーニャ」配信で公開してくれないかなぁ?

満足度(5点満点)
☆☆☆☆




Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 
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