2022年02月24日

【映画評】白い牛のバラッド

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本国で上映禁止と話題のイラン映画ですが、「別離」的クオリティを予想していたので期待したほどではなかったけど普通に面白かった。

映画『白い牛のバラッド』公式サイト

イントロダクション
自国では上映中止ーー。イランからアスガー・ファルハディに続く新たな才能が誕生
カンヌ国際映画祭の常連監督であるアスガー・ファルハディらを輩出し、世界的に注目を集める中東のイランから衝撃的な映画が届けられた。第71回ベルリン国際映画祭金熊賞&観客賞にノミネートされた本作は、これが2度目のタッグ作となるベタシュ・サナイハ、マリヤム・モガッダムの共同監督作品である。主人公のミナは、愛する夫を1年前に冤罪で処刑されてしまった女性。女優として長いキャリアを持つモガッダムは主演を兼任し、女性差別的な法律や風習が残るイランの現状を描出。未亡人でシングルマザーでもあるミナの苦闘を通して、“女性の生きづらさ”という普遍的な共感を呼び起こすテーマを追求した。

しかも本作は、多くの観客が予想するような再生や癒やしのドラマではない。日本と同じく死刑制度が存在するイラン社会の不条理に切り込んだモガダム監督は、あらゆる観客の心を激しく揺さぶり、ショッキングな結末が待ち受ける冤罪サスペンスを完成させた。すでに国際的な評価を確立したアスガー・ファルハディ、『悪は存在せず』で第70回ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したモハマド・ラスロフに続く、新たな才能の誕生を告げる一作である。なお自国ではイラン政府の検閲より正式な上映許可が下りず、3回しか上映されていない。

ストーリー
愛する人を冤罪で亡くした女の前に、その男はなぜ現れたのか その残酷な真実に触れたとき、あなたならどうしますか?
テヘランの牛乳工場で働きながら耳の聞こえない幼い娘ビタを育てるミナは、1年前に夫のババクを殺人罪で死刑に処せられたシングルマザー。
今なお喪失感に囚われている彼女は、裁判所から信じがたい事実を告げられる。ババクが告訴された殺人事件を再精査した結果、別の人物が真犯人だったというのだ。賠償金が支払われると聞いても納得できないミナは、担当判事アミニへの謝罪を求めるが門前払いされてしまう。理不尽な現実にあえぐミナに救いの手を差し伸べたのは、夫の旧友と称する中年男性レザだった。やがてミナとビタ、レザの3人は家族のように親密な関係を育んでいくが、レザはある重大な秘密を抱えていた。やがてその罪深き真実を知ったとき、ミナが最後に下した決断とは……。




帰りの車中で流れる唄の歌詞からの車内から外で買い物しているシーンを往復するカメラパンが演出的にあざとくて印象的。

身も蓋もない事を申し上げますとスペシャル鼎談にリベラル界の大川隆法こと香山リカ持ってきた件とか
スペシャル鼎談 ベタシュ・サナイハ監督×マリヤム・モガッダム監督×香山リカさん(精神科医)
冤罪と雖も被告本人は殺したと思っていた流れとか、例の奴にしても金だけやって立ち去るか、家までお節介焼くなら自己紹介すべきとか、2人がいい関係に流れるプロセスがご都合主義過ぎるなど邪念を以て観ていたのでなんか萎えた。

皆さんお悩みと思われますが最期はどう解釈すればいいのだろう?結論はアレで確実なのでまぁどうでもいいか。主演の女優さんが監督兼任なのにびっくり。

イントロダクションで紹介されているイランの死刑制度短篇集「悪は存在せず」はWOWOWでロクったので今度観てみよう。

満足度(5点満点)
☆☆☆

皆さんお待ちかねファルハディ監督最新作「英雄の証明」はいよいよ4月公開。凄く楽しみ。





Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 | 中東
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