2021年08月23日

【映画評】ドライブ・マイ・カー

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カンヌ四冠とか色々物騒な鳴り物入りで本邦初公開。
確かに「カンヌ好み」な作品でした。

映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト

イントロダクション・ストーリー
原作:村上春樹 × 監督:濱口竜介 映画史を書き換える至高の179分! 新たなる傑作の誕生
数々のベストセラーを生み出してきた作家・村上春樹による、珠玉の短編小説「ドライブ・マイ・カー」。妻を失った男の喪失と希望を綴ったこの作品に惚れ込み映画化を熱望、自ら脚本も手掛けるのは、いま世界が最も熱い注目を寄せる濱口竜介監督。これまで、カンヌ(『寝ても覚めても』コンペティション部門出品)、ベルリン(『偶然と想像』銀熊賞受賞)、ヴェネチア(共同脚本作『スパイの妻』銀獅子賞受賞)など世界三大映画祭を席巻し、その名を轟かせてきた。待望の最新長編作となる本作も見事、本年度のカンヌ国際映画祭で日本映画としては史上初となる脚本賞を受賞。加えて、国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の独立賞も受賞し、4冠獲得の偉業を果たした!

これまで、圧倒的な脚本力と豊かな映画表現で、人間がもつ多面性や複雑な感情をあぶりだしてきた濱口監督。本作では原作の精神を受け継ぎながらも、「ワーニャ伯父さん」、「ゴドーを待ちながら」という時代を超えて愛されてきた演劇要素を大胆に取り入れ、ストーリーと映画内演劇が重層的に呼応しあう驚異的な物語を紡ぎだした。さらに広島・東京・北海道・韓国などのスケール感あるロケーションと、名手・四宮秀俊撮影による美しさと厳しさが溶け合う映像美は観る者を魅了し、物語へと引き込んでいく。

舞台俳優であり演出家の家福かふくは、愛する妻の音おとと満ち足りた日々を送っていた。しかし、音は秘密を残して突然この世からいなくなってしまう――。2年後、広島での演劇祭に愛車で向かった家福は、ある過去をもつ寡黙な専属ドライバーのみさきと出会う。さらに、かつて音から紹介された俳優・高槻の姿をオーディションで見つけるが…。

喪失感と“打ち明けられることのなかった秘密”に苛まれてきた家福。みさきと過ごし、お互いの過去を明かすなかで、家福はそれまで目を背けてきたあることに気づかされていく。
人を愛する痛みと尊さ、信じることの難しさと強さ、生きることの苦しさと美しさ。最愛の妻を失った男が葛藤の果てに辿りつく先とは――。登場人物が再生へと向かう姿が観る者の魂を震わせる圧巻のラスト20分。誰しもの人生に寄り添う、新たなる傑作が誕生した。

主人公の家福を演じるのは、日本映画界に欠かせない名優、西島秀俊。行き場のない喪失を抱えながらも、希望へと一歩を踏み出していく心の機微を見事に体現した。ドライバーのみさきには、高い演技力に加え、歌手としても活躍するなど多彩な才能で注目を集める三浦透子。さらに、物語を大きく動かすキーパーソンの高槻に岡田将生。家福の妻・音を霧島れいかが演じるなど、実力派俳優陣が集結。胸に迫る演技で、物語をより一層深化させている。

また、韓国・台湾・フィリピン・インドネシア・ドイツ・マレーシアからオーディションで選ばれた海外キャストも出演。日本人キャストとの見事なアンサンブルを見せ、劇中の多言語劇を中心に9つの言語を交えて展開する、誰も観たことのない唯一無二の物語を彩る。




過去鑑賞した濱口竜介監督の主要作は個人的に好みではありませんでした。
【映画評】スパイの妻 満足度 ☆☆
【映画評】寝ても覚めても 満足度 ☆☆

事前の各レビュー絶賛状態なので少々身構えて臨みました。尺長いしね。

トリッキー且つ印象強いカメラアングルに目を奪われたり、これも印象深い音響シーンはいくつもありましたが中段の広島シーンが長い。とにかく長すぎ。舞台の読み合わせシーン、立ち稽古シーン。お芝居の台詞と実際のストーリーをラップされるなど送り手側に強いこだわりがあるのでしょうが観ている側からすると動きも心理描写も乏しく単に退屈なだけでした。あの辺ばっさりカットしたら3時間尺も90分程度に収まっていたかも。寧ろ広島削って後半のロードムービーパートをもっと増やしてくれたらよかった。そこに辿り着くまでの二人の縮まる距離感を冗舌な尺使ってルーティンな広島パートで表現したかったんだろうけどね。

という事で過去作同様、個人的には波長が合わない作品でした。3回続けてダメだったのでもう濱口竜介作品は映画館に観に行かない。配信で楽しみます。

しかし広島都市高速ってあんな格好よくなっていたんだ。全然知りませんでした。
それとエンディングシーンが訳分からんかった。韓国に移民したの?作品全般的に強い韓国愛が感じられましたが。

鑑賞後に読んだこちらのレビューが面白かったです。
やつめうなぎ的思考 木下千花 | 濱口竜介 特集『ドライブ・マイ・カー』 | nobodymag

満足度(5点満点)
☆☆☆



Posted by kingcurtis 固定リンクComments(4)映画 
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コメント
まぁ確かにこの監督の扱う題材は
複雑そうに見えるけど薄っぺらい物語の中で
影響を受けやすいメンタルの弱い人が
右往左往するということが多いな
庵野の影響かな?
Posted by   at 2021年08月23日 11:56
予告編からして雰囲気一発感があったので、劇場で見るのを回避しましたが、
兄さんのレビューからして正解だったかと。
Posted by at 2021年08月24日 13:01
エンドロールでHUNDAIの文字見えました。韓国ショツピングセンターの車が赤サーブ除いて全部ヒュンダイマークでしたね。
Posted by at at 2021年08月25日 09:45
「キアないんだ、ヒュンダイばっか」と思っていましたが協力していた訳ね
Posted by bob at 2021年08月25日 10:45
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