2019年07月05日
【書評】響け! ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 後編

遂に終わりました。
最近の深夜アニメの楽しさを教えてくれた原作本だけに感謝しきれません。とはいえ釜屋つばめちゃんどうしたの?
ページめくりながら、あと残り頁数これだけだけどこれって三部作じゃなく後編だよね?と思ったのは杞憂。ばたせず綺麗に着地。ネタバレは注意深く避けますが、総論として予定調和的な流れで当然そうなるだろうなという終わり方。意外性はありませんでした。伏線回収も外連味なく事務的。OGも客演程度の絡み方で特段の波乱もない。例えば部を二分する大喧嘩の起因となった瀧先生のアレや博多っ子ちゃんのアレについても、コンクールの結果が原作と違いアレだったとしたらユーフォファンは読んでいてかなり気分悪くなったでしょうけど話としては物凄く面白くなっていた筈ですし。という「その日、朱音は空を飛んだ」みたいな両面カミソリ的な展開が出来れば欲しかった。全国大会会場で福岡精華女子の吹奏楽部員に聞いたら「あの子、サークルクラッシャーで退学になったっちゃけど知らんやった?」奏「知ってました」みたいな展開とかね。
武田先生はユーフォ短編集の方が心象ザクザク書いているよね?本編では大人の事情でセーブしているんだろうか。ご自身のSNSで短編集執筆報告しているのでイヤラシイ系のエピソードはそちらで期待するとして、みんなのその後も非常に気になるのでアメグラのプロローグみたいな後日譚エピソードを期待します。LGBTや海外留学での挫折、副顧問の苦悩、バカップルその後などネタは色々あるんだよな。
そしてアニメ化については劇場版など野暮なことせず、1クールか2クールで是非お願いします。それとそれと満を持した「立華高校マーチングバンド」アニメ化も。