2017年05月30日

【映画評】美しい星

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美しい星 (新潮文庫)
美しい星 (新潮文庫)

三島由紀夫原作×吉田大八監督×リリー・フランキー主演による、家族愛を描いた群像劇。

映画『美しい星』公式サイト

イントロダクション
巨星・三島由紀夫が自ら愛した異色の【SF】小説を、『桐島、部活やめるってよ』(12)、『紙の月』(14)の鬼才・吉田大八が悲願の映画化。舞台を現代に大胆アップデートし、ある日突然【覚醒】した「宇宙人」の姿を通して、現代いまを生きる「人間」を鮮やかに活写する。予測不可能に展開する三島×吉田ワールドに、リリー・フランキー、亀梨和也、橋本愛、中嶋朋子、佐々木蔵之介ら豪華精鋭キャストが集結。めくるめく宇宙的アンサンブルが、あなたの五感を圧倒する!

【覚醒】の先に見えてくるもの。それは、宇宙の片隅で生きるちっぽけな「人間」。そのささやかな営みが放つ一瞬のきらめき。絶望のなかのひとすじの希望。いま、渾身の人間賛歌が鳴り響く!

ストーリー
その手で“美しい星・地球”を救えると信じた、とある平凡な“宇宙人一家”の悲喜劇。
“当たらない”お天気キャスターの父・重一郎、野心溢れるフリーターの息子・一雄、美人すぎて周囲まわりから浮いている女子大生の娘・暁子、心の空虚をもて余す主婦の母・伊余子。そんな大杉一家が、ある日突然、火星人、水星人、金星人、地球人として覚醒。“美しい星・地球”を救う使命を託される。ひとたび目覚めた彼らは生き生きと奮闘を重ねるが、やがて世間を巻き込む騒動を引き起こし、それぞれに傷ついていく。なぜ、彼らは目覚めたのか。本当に、目覚めたのか——。
そんな一家の前に一人の男が現れ、地球に救う価値などあるのかと問いかける。




処女懐妊でなく元TBSワシントン支局長みたいなデートドラッグによる準強姦。SFではなく単に頭がおかしい家族の群像劇。という目線で鑑賞しました。

イントロダクションで自画自賛するよう吉田大八監督が「鬼才」かどうかは別にして、海千山千の役者の使い方が非常に上手い。展開的には頭がおかしい母親役は中嶋朋子でなく宮沢りえキャスティングだったらパーフェクト。だらしなく股を広げた汗だらだら友里恵さんのセックスシーンもよかった。

特に目を惹いたのが橋本愛ちゃんでして、暫く見ない間に完全に大人になっておりました。もう21歳なんですね。最後に観たのが怪作「【映画評】渇き。」だったので3年前か。亀梨については、役者としての彼を最後に観たのは恐らく「野ブタ」だったと思われ、殆ど初見に等しいのですが、これも全然問題ないレベル。主役のリリーさんは当ブログも実に多くの作品を鑑賞していまして、最近のベストバウトは「【映画評】凶悪」に異論ないと思われ、他にも「【映画評】海よりもまだ深く」「【映画評】恋人たち」「【映画評】二重生活」「【映画評】SCOOP!」「【映画評】聖の青春」が印象深いです。ここ一年ならSCOOP!
そういう出演作の中で答え合わせしてもなかなかの名演だと思われます。

作品全般に亘り「放射脳」方面に流れそうで流れず踏み止まっている印象でして、屋台骨がブレずによかったです。その辺が凋落した園子温との違いなんでしょうね。

まとめると、何かよく分からん映画を観たが面白かった!という感想です。

満足度(5点満点)
☆☆☆

美しい星 (新潮文庫)美しい星 (新潮文庫)
三島 由紀夫

新潮社 2003-09
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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 
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コメント
昔、この小説の書評で一悶着あった
翻訳家の伊藤典夫さんの感想を聞きたいもんです。
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年05月31日 22:44
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