2017年05月15日
【映画評】スウィート17モンスター

俺の妹がこんなに可愛いわけがない。 Blu-ray Disc BOX(完全生産限定版)

原題「The Edge of Seventeen」が邦題「スウィート17モンスター」に進化した理由を小一時間問い詰めたいのですが、なんで日本もアメリカも意中の彼女から連絡あったら部屋でシャドーボクシング開始するの?はねてる君が世界中で流行ってんの?
イントロダクション
イケメンで人気者の兄とは対照的で,自分はイケてないと嘆く17歳ネイディーン。人生の支えだった親友がある日突然兄と恋に落ちた?その大事件をきっかけに,ネイディーンは今までの自分からの脱皮をせまられる...。
映画批評No.1サイトロッテントマトでフレッシュ95%という数値を叩きだした『スウィート17モンスター(原題:The Edge of Seventeen)』。いつもは辛辣な批評家たちがこぞって、“あの頃”のリアルな痛さを思い出して悶絶してしまう、めったに出会えない宝物のような青春映画だと大絶賛した。思春期を経験した誰もが,大人へと変貌を遂げる‟あの頃“に感じる痛みや居心地の悪さを,胸の奥底で思い出と共に隠し持っている。初恋の苦しさや友情に亀裂が入った時の悲しみ,自己愛と自己否定に揺れる心と不釣り合いな身体や環境の変化へのとまどい。それは時代が変わり,コミュニケーション手段が進化しても変わらない。
ゴーストワールド』よりリアルで,『JUNO/ジュノ』より心に迫り,『リトル・ミス・サンシャイン』より感動的な,21世紀を代表する愛おしい青春こじらせ映画が誕生した!
主人公のネイディーン役は『トゥルー・グリッド』で14歳のときにオスカーにノミネートされ,歌手としても人気のヘイリー・スタンインフェルド。自己中心的なのにどこか憎めない等身大の17歳像を演じ,ゴールデングローブ賞主演女優賞にノミネート。監督は,ウェス・アンダーソンやキャメロン・クロウの才能を発掘した名プロデューサー,ジェームズ・L・ブルックス(『恋愛小説家』,『ザ・エージェント』他多数)に抜擢されたケリー・フレモン・クレイグ。自身の脚本を初監督し,権威あるNY映画批評家協会賞第一回作品賞を受賞した他,全米監督協会(DGA)初監督賞にノミネートされるなど新たな才能の登場と注目を集め,賞レース4受賞18部門ノミネートの快挙を達成。教師役には個性派俳優ウディ・ハレルソン,母親役に『クローザー』のキーラ・セジウィック,兄ダリアン役に『glee/グリー』シリーズのブレイク・ジェナーが,主人公に寄り添い彼女を見守る「大人になりきれない大人」たちを見事に演じている。親、兄妹、友人、そして‟あの頃の自分”目線で共感する人も多いはず。
ストーリー
親友が兄と恋をした?友情、家族、人生―。自分ひとりだけが空回り?
主人公のネイディーン(ヘイリー・スタインフェルド)は17歳。キスもまだ経験なしの,イケてない毎日。恋に恋する妄想だけがいつも空まわりして,教師のブルーナー(ウッディ・ハレルソン)や,母親(キーラ・セジウィック)を困らせてばかり。たったひとりの親友クリスタ(ヘイリー・ルー・リチャードソン)だけが,自分のすべてだと思っていたのに,何をしてもかなわないとコンプレックスを抱いていた天敵の兄ダリアン(ブレイク・ジェナー)と親友クリスタが恋に落ちてしまう。
この衝撃的事件により,ネイディーンは父が他界して以来ずっと取り乱しがちな母や,何故かシンパシーを感じる変わり者の教師ブルーナー,自分とは正反対のイケメンで誰からも愛される兄ダリアンなど,自分を取り巻く人々へ新たな視点と気持ちを向けざるをえなくなる。人生は,彼女が思う以上に複雑で,誰もが何かをこじらせながら大人になっているのだ...。
ざっくり言うと、只今絶賛放映中の「エロマンガ先生」とか「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」の成分プラス「はねてる君 第6話」で構成されている映画。偽ヤリマンはエマ・ストーン出世作「小悪魔はなぜモテる」も彷彿。本作ではねてる君演じた俳優さん(ヘイデン・ゼトー)初めて拝見しましたが典型的中国系美男子。若い頃の三上博史そっくりですね。役柄が韓国系というのには凄く違和感あります。そうか、意外と中国系・韓国系・日本系って直感的に理解出来ているんだ。とはいえ「【映画評】エクス・マキナ」の日本語ネイティブなセクロイド役や「【映画評】ラ・ラ・ランド」スカート・ヒラヒラダンスで世界を釘付けにした(観てないけど「美女と野獣」も)日系女優ソノヤ ミズノさんの頭身はアジア人規格外でして、調べたらやっぱりハーフなんだ。
ミズノさん最新作はナタリー・ポートマン主演作だそうで(Annihilation (2017) - IMDb)、映画史に名を残す日本語ネイティブ女優が遂に誕生した模様。
本作に話を戻しまして、首絞めて奥歯をガタガタいわせたくなる主役のヘイリー・スタインフェルド(20)は「トゥルー・グリット」のお子ちゃま役でして、ブログ内検索したら前作「【映画評】はじまりのうた」で身も蓋もないこと書いていました。
【映画評】はじまりのうた:Birth of Blues
映画「トゥルー・グリッド」の娘さんが主人公の娘役で出演。あまり大成しなかったね。
主人公の兄は「【映画評】エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に」主演の脳筋ニキ、ブレイク・ジェナー。「俺の妹」でいう黒猫ポジションのヘイリー・ルー・リチャードソン(22)は注目の若手アクトレス。複数主演映画はあるそうですが、どれも日本未公開の模様。メジャー公開となったシャマラン監督作品「スプリット」で注目されていますが、俄然本作の方がチャーミング。在米韓国人を描いた最新作「コロンバス」でも主演女優を演じたそうでこれも面白そう。
ということでウッディ・ハレルソンが一服の清涼剤。「あるある」というより「ありそうありそうネタ」てんこ盛りの中二病クソ面倒臭い妹観察映画。ティーン系映画の快作です。

満足度(5点満点)
☆☆☆☆
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