2015年10月19日

【映画評】アデライン、100年目の恋

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Age of Adaline
Age of Adaline

劇場公開を楽しみに待っていた逆親子丼映画。アラハン純愛モノ。
観客側の好みにより好き嫌い両極端が予想されますが、個人的には超面白かった。

映画『アデライン、100年目の恋』オフィシャルサイト

イントロダクション
奇跡的な出来事がきっかけで年を取らなくなってしまったアデライン・ボウマン。100歳を超えているのに29歳にしか見えない彼女は、怪しまれないように10年ごとに名前も住所も外見も変え、新しい人生をスタートさせなくてはならない。親しい友人も作れない彼女の心の支えは愛犬と一人娘のフレミングだけ。しかし愛犬たちの最期を次々と見届け、娘もすっかり老いてしまった今、アデラインはさらなる孤独がひたひたと足音を立ててやってくるのを待っている。そんな彼女の前にカリスマ的な魅力を持つ青年エリスが現れる。エリスにどんどん惹かれていくアデラインだが、二人の間に秘密が立ちふさがり……。

物語の鍵となるのは、永遠の若さ。大昔から人間は不老不死にあこがれ、永遠の美しさを手に入れようとしてきた。クレオパトラはミルク風呂やバラの香油を使って美肌をキープしたし、絶世の美女と言われた楊貴妃の美の秘訣はライチやシロキクラゲだったとか。また若さを保つために処女の生き血風呂に入ったハンガリーの貴族エリザベート・バートリーなんて過激な女性もいる。“永遠の若さ”を求めた女性は後を絶たないけれど、永遠に若く美しいままでいられれば本当に幸せ?

その問いに答えてくれるのが、本作の主人公アデラインだろう。星の巡り合わせ的な偶然が重なり、なぜか老化が止まってしまった女性。“永遠の29歳”を生きる彼女にとって、愛娘以外は誰にも心を開くことができない日々は世捨て人のようなもの。恋人ができても秘密がばれるのが怖くて、一歩前に踏み出せない。そう、愛する人に出会っても、人生を分かち合えなければ意味がないのだ。100年以上を生き続けるという不思議な運命に翻弄されたアデラインがついに真実の愛に巡りあったとき、彼女はどのような選択をするのか?

アデラインを演じるのは、TVシリーズ「ゴシップガール」で人気女優の仲間入りをし、ファッション・アイコンともてはやされるブレイク・ライヴリー。本作では時代に応じたさまざまなスタイルをエレガントに着こなすのはもちろん、若々しい外見からは想像もつかない成熟した精神面や聡明さがにじみ出る巧みな演技を披露する。昨年末、夫の俳優ライアン・レイノルズとの間に長女を出産した彼女にとっては、復帰第一弾となる作品だ。すでにウディ・アレン監督の新作でクリステン・スチュワートとともにWヒロインを演じることも決定しているブレイクが女優として着実に進化していることもわかるだろう。

そしてアデラインのハートをつかむエリスをオランダ人俳優ミキール・ハースマンがロマンティックに演じる。起業で成功後、人道支援活動に尽力する美男子という設定はまさに、現代の王子様! ミュージシャンでもあるハースマンはTVシリーズ「Treme」でアメリカ進出後、ドラゴンの母カリーシの愛人となる傭兵隊長を演じた「ゲーム・オブ・スローンズ」で一気にセックスシンボルとなった注目株だ。本作で女性観客のハートをつかむのも確実な彼は、『フォー・ウエディング』におけるヒュー・グラント級の成功を収めるとハリウッドでも噂されている。

そして若者のフレッシュな恋物語に深みを加えるのがベテラン俳優の重厚な演技だ。エリスの父親で、アデラインの元恋人でもあるウィリアムを演じるのはハリソン・フォード。発見した彗星に最愛の女性の名前にちなんでデラと命名するようなロマンティストであり、アデラインの秘密に驚愕しながらも自分と同じ痛みを味わわせたくないとエリスを気遣う愛情豊かな父親を好演。登場シーンは少ないながらも、アデラインに重要な決意をさせる存在として強い印象を残す。

またオスカー女優エレン・バースティンがアデラインの娘フレミング役で登場。一見はかなげながらも決然とした意志の強さを感じさせるバースティンの存在感は、運命に翻弄される母親を愛し続け、母親の心の拠り所となる役にぴったりだ。ブレイク演じるアデラインとの昼食シーンでの塩分をめぐるユーモラスなやりとりではちょっとした笑いも提供してくれる。

監督は『セレステ∞ジェシー』で注目されたリー・トランド・クリーガー。ニール・ラビュートやコーエン兄弟、デヴィッド・フィンチャーに影響を受けたと語る彼は南カリフォルニア大学在学中に製作会社を立ち上げ、卒業制作作品がデビューとなった俊英。本作では80年間におけるアデラインの変遷をディテールまで丁寧に表現するなどのこだわりを随所で披露。その結果、ファンタジーが基盤である物語にリアリティが加わった。

あらがうことのできない運命に流されて生きてきたアデラインが100年のときを経て見つけたものは? この映画は、見る人のハートを揺さぶる現代版ラブ・ファンタジー。アンチ・エイジングに血道を上げ、美魔女めざしてまっしぐらな日本女性たちの価値観を180度変えてしまうかもしれない。

ストーリー
ジェニー・ラーソンという偽名を使うアデライン・ボウマン(ブレイク・ライヴリー)はある家を訪れ、「スーザン・フライシャー」名義のパスポートを購入する。自宅に戻ったアデラインは愛犬リースに餌をやり、大急ぎで職場に向かう。

ジェニーが働くのは、サンフランシスコの中央資料館。老朽化したマイクロフィルムの処理を頼まれた彼女は、過去の新聞記事を見ながらアデラインとしての人生に思いを馳せる。アデラインが生まれたのは、1908年1月1日。21歳でゴールデンゲート・ブリッジの建設技師と結婚し、娘フレミングをもうけるが、結婚8年目に夫が建設現場で事故死。その冬、異常気象でベイエリアに雪が降る夜があり、実家に向かっていたアデラインの車が雪でスリップして川に転落してしまう。低体温症で彼女の心臓が止まった瞬間、車に雷が落ち、再び心臓が動き始める。落雷による電磁圧縮作用で老化が止まったアデラインは、中年になっても外見は29歳のまま。交通違反で停車を命じた警官に怪しまれたり、FBIに拉致されかけたり。身の危険を感じ始めたアデラインは娘の安全を守るために別々の人生を送る決意をする。以来、10年ごとに名前と住居、外見を変える逃亡生活を続けていた。

仕事を終えて帰宅したジェニーはシックなドレスに身を包み、親友レーガンがピアノ演奏をするホテルの年越しパーティーに向かう。彼女を自分と同世代だと思い込んでいる盲目のレーガンと年越しの乾杯を終えたジェニーがエレベーターに乗ると、ハンサムな青年が乗り込んでくる。エリス・ジョーンズ(ミキール・ハースマン)と名乗った青年はジェニーに情熱的に言い寄るが、彼女はタクシーで走り去る。翌日、娘フレミング(エレン・バースティン)と昼食を食べるジェニーは、2月にオレゴン州に移り住むことを伝える。すっかり年老いてアリゾナに引っ越すという娘に同居を持ちかけるが、フレミングは「高校以来、一緒に住んでないから無理」とつれない。

数日後、資料館に出勤したジェニーは、エリスが貴重な本の寄付を申し出たのを知る。しかも彼女がデートしてくれないと寄付をやめるという。渋々ながらデートすることにしたジェニーだったが、エリスがデート場所に選んだ知る人ぞ知る遺跡に大喜び。また彼が大学時代の起業で手にした資産を社会貢献に使っていると知り、その人間性に感銘を受ける。デート後、職場に戻るジェニーを送るエリスは道すがら、下手なジョークで彼女を笑わせて2度目のデートを了承させる。翌日、エリスが腕を振るった自宅ディナーで二人の仲は深まる。

翌朝、自宅に戻るタクシーからある公園を眺めるジェニーの脳裏にかつて傷つけてしまった男性の姿が浮かぶ。自宅に戻った彼女は愛犬リースが倒れているのを見つける。老衰が進み、安楽死させるべきという獣医の言葉にショックを受ける彼女は愛犬を何匹も看取った自身の孤独を呪うのだった。一方、電話を無視されていたエリスがいきなりアパートの前に現れたことでジェニーは激高。彼を冷たく追い返してしまう。しかし、母の幸せを願うフレミングに諭され、自宅で古い写真を見返すうちに、エリスを突き放したことを後悔し、彼の職場を訪ねて謝罪。そしてジェニーからエリスをデートに誘うのだった。ジェニーが選んだデート場所はかつてドライブインシアターだった建物で、彼女が用意したプロジェクターが天井に映し出したのは、銀河系の星たち。満天の星の下でエリスは週末に行われる両親の結婚40周年パーティーにジェニーを招く。

その週末、ジェニーはエリスと一緒に彼の実家を訪れる。彼女を見るなり驚愕の表情を浮かべた父親ウィリアム(ハリソン・フォード)は「アデライン!」と呼びかける。それは、彼女が過去ただ一度だけ本名を打ち明けてしまうほど強く惹かれた、かつての恋人との再会だった—。




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劇中の主人公年齢設定は29歳とのことですが、撮影中のブレイク・ライブリーは27歳だったそうです。
そのブレイク・ライブリー。前作「野蛮なやつら」では爛れたやりまんヒロイン役でしたが 【映画評】野蛮なやつら/SAVAGES
今回は胸きゅん108歳熟女役でして、当ブログも美魔女100歳女子に劣情した経験は初めて。

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インスタ使っている映画プロモーションは初めて知りました。60年代ファッションが可愛い。













彼と出会ったころを思い出す… #アデライン #Adaline #BlakeLively

アデライン、100年目の恋さん(@adaline100)が投稿した写真 -



細かい設定は置いといて、流れ的にはバック・トゥ・ザ・フューチャーみたいな感じなので時代考証面白いし、なによりも個人的にあるあるネタが多過ぎて色々考えてしまいました。恋愛感情は遺伝すると思いますよ。間違いなく。

展開も親切過ぎる設定なのでストレスフリーで観られますが基本SF映画なので、例えば排卵はどうなっているのか?閉経しているのか?更年期障害は?など無駄なことは考えず雑念排除しスクリーンに身を委ねるとブレイク・ライブリーの魅力が堪能できます。

尚、海外オンデマンドではプラス30分尺.Verで流しているそうで、どういうエピソードが削られたのか無性に気になります。

満足度(5点満点)
☆☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 
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コメント
実はワタクシ、「ゴシップガール」が好きなんで
出演者の皆さんのその後がちょっと気になっておりました。
ブレイクライブリーは随分いい役を得ているんですねえ。。
男性陣もabcの新シリーズに出ているようですが
コケてないといいなあ。。
Posted by すしさしみんはデマに苦しんでいます at 2015年10月19日 23:03
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