2014年11月19日

【椎名林檎】「音楽業界で20年以上も何をしていたんだろう?」5年振り5枚目オリアル『日出処』が全然売れないの。助けてサイゾーちゃん!に対しはてブ民が容赦なき反応

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日出処(初回限定盤A)(Blu-ray Disc付)
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「ピリオドとドットの使い方」が分かっていないことを差し引いたとしてもこの酷評。
私がリアルサウンドのライターなら意気消沈し辺野古のジュゴンに抱かれたまま溺死しそうな絶望感。

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椎名林檎『日出処』はもっと多くのリスナーに届くべき 初週売上げを受けて考えたこと - Real Sound|リアルサウンド

(前略)

 自分が20年近く音楽に関わる仕事をし続けてきた根っこには「いいものは売れるはずだ」という信念のようなものがあります。だから、自分があまり「いい」と思えないものでも売れているものがあったら「いい」ところを探そうとするし、自分が「いい」と思えるものが売れなかったとしたらその理由を探します。「ミュージシャン本人にもっと売りたいという欲があったら」とか「もっと幅広く届けるための方法論をとっていれば」とか「リリースのタイミングがもうちょっと早かったら/遅かったら」とか、「いいのに売れない」理由の一部は、音楽そのものではなくミュージシャン本人やそのミュージシャンを取り巻く環境に原因があることもあります。そういう時は歯痒い思いをしながらも、(非常に)微力ながら自分が関わっている複数のメディアを通して作品の素晴らしさを世に訴えたりもするわけですが、もう今回はそういう次元ではなく、頭をガツンと殴られたような大きな衝撃を受けています。

 前置きが長すぎましたね。何について言っているのかというと、今週3位の椎名林檎『日出処』のことです。この際、3位というチャートの順位はどうでもいいです。衝撃を受けたのは初週42.638枚という売上げ。この数字は、椎名林檎名義のオリジナルアルバムとしては前作にあたる5年半前の『三文ゴシップ』の初週売上げの約3分の1、東京事変の最後のオリジナルアルバムとなった3年半前の『大発見』の初週売上げの約2分の1。「普通に近年のCD売上げの下降トレンドに沿っただけじゃないか」とか「iTunesチャートでは1位になったじゃないか」とか、いろんな意見もあるかもしれないですが、平静を装ってそんなことを言う人の首根っこをつかんでこう問い質したいですね。「あなたは本当に『日出処』を聴いたのか?」と。

 『日出処』という作品は、単に椎名林檎が5年半ぶりにリリースした5枚目のオリジナルアルバムというだけではありません。2012年2月29日、停滞著しい音楽シーンとは逆行するように、作品を積み重ねるごとにその吸引力と存在感を増していた東京事変を敢えて解散させて、椎名林檎が不退転の決意で作り上げた一大ポップアルバム。彼女自身も「“目抜き通り”を描きたかった」(『SWITCH』2014年11月号)と語っているように、この作品は約240万枚のセールスを記録した2000年のセカンドアルバム『勝訴ストリップ』以来と言ってもいい、椎名林檎が真っ正面から不特定多数のリスナーと向き合った作品なのです。ポップに振り切れているのは音楽だけではありません。これは今回あまり語られていませんが、一聴するだけでは解読困難というイメージが強いこれまでの椎名林檎の歌詞の歴史において、『日出処』における歌詞はいつになくストレートに胸を打つ表現が目立っています。気心の知れたNHKの音楽番組とテレビ朝日のミュージックステーション以外の音楽番組にも積極的に出演するなど、リリースタイミングのプロモーション活動においてもそんな「外向き」の姿勢を明確に打ち出していました。

 『勝訴ストリップ』リリース当時高校生だったリスナーも、今は30代。いくらなんでも14年間も「目抜き通り」に戻ってくるのを待ちきれなかったという人もいるでしょう。もともとそれほど数の多くないライブ活動が、近年は特に東京/大阪の大都市に偏重し過ぎていたと指摘する人もいます。今回の初週売上げの数字は、(東京事変の作品も含め)近年コアリスナー向けの企画盤のリリースが続いたことで、結果的にコアリスナー以外が削ぎ落とされてしまったことを証明することにもなってしまいました。あるいは、今回の『日出処』に至る道には、我々が住むこの世界とは別のパラレルワールドにおいて、もう一つのストーリーがあったかもしれません。もし今年6月のワールドカップで日本代表がもうちょっとまともな内容の試合をして決勝トーナメントやベスト8に進んでいたら(熱心なサッカーファンの一人として、それ以上の結果はあまりにも非現実的なので仮説としても立てませんが)、日本中で今回の10倍、20倍、30倍の大フィーバーが巻き起こって、「NIPPON」が「Let It Go 〜ありのままに〜」と並ぶ2014年を代表する曲になっていたかもしれません。リリース当時にはいろいろとくだらない横槍が入った「NIPPON」ですが、あの名曲にはそれだけのポテンシャルがあったと当時も今も自分は思っています。

(後略)

はてなブックマーク   椎名林檎『日出処』

お馴染み「カーネーション」をインクルードした新譜「日出処」について、そんなに聴きこんでいませんので論評は後日に譲ります。(ありきたりな女からありあまる富までが非常に心地よい)
※2015年1月追記:結局、2014年11月〜12月迄の通勤往復で一番聴いたアルバムになりました。
リアルサウンド推薦の「NIPPON」について。いい曲だと思いますがセールスの浮沈をW杯の勝敗に託しちゃいかんでしょ。
横槍騒動はこちらに書きました。
【2014サッカーW杯】椎名林檎姐さん「NHKサッカーテーマ曲」に火病パンデミック!良心的地球市民が謝罪と賠償を要求

闘うお母さん!林檎姐さんご自身による最新アルバム評はこちら参照。面白いよ。
(椎名林檎が中学生のお母さん、安室ちゃんが高校生のお母さんというのも隔世の感)

椎名林檎「日出処」インタビュー  1 5    音楽ナタリー Power Push

──つまり、まっさらな歌の状態でいかにポピュラリティを満たせられるかという話ですよね。

ええ。そういうものが歌謡だと思っているので。他方、ビートや音色から触発されてサウンドを組み立てていくと、無尽蔵に広がりがあるんですよね。もともと好きな音楽もいっぱいあるし。そうなっていくと、本来私は歌謡というものが好きではないし、どんどんかけ離れていってしまう。だから自分が仕事として歌謡を作ることを目一杯楽しむ、またほとばしるものとして成立させるには忘れちゃいけないことがあるんですよね。スーパーでアレンジ違いのものがかかっても成立するものにしなきゃいけないって。

──では、歌謡の対極にあるものを、例えば覆面の名義などで発表することに興味はないですか? 誰も椎名林檎が作ったと知らないまま音源だけが世に放たれる、みたいな。

興味はあります。でも、とにかく私には時間がない。あとは、やっぱり自分の作品をリリースするときに初めから強く思っていたのは、お客さんがわざわざ耳を傾けたりアクセスしたり買ったりしてくれることが大切だということで。多くの人がそうしてくれるものじゃないとリリースするなんておこがましいなって。自分の能力の幅や奥行を計るだけのために人様を巻き込むなんてことは、したくないです。

「本来私は歌謡というものが好きではない」職業軍人としての矜持が感じ取れますね。

──しかし、椎名さんは何よりも受け手のことを考えてますよね。

うーん、受け手というか、シーンが心配という感じかな。今は特にね。あと、2020年の東京オリンピックが決まったとき、浮かれ気分もありながら、皆さん「だいじょぶなのか東京」と、不安を覚えたでしょう? 開会式の演出の内容がおっかなくて仕方ないでしょう?

──そこは東京事変に出てほしいですよ。

いやいやいや(笑)、そんな自らスベりにいかなくてもいいんですけど。だけど、こんなふうになったら困るなという、私たち国民全員共通のイメージってあるでしょ? 「あちゃー」ってなったらヤだなって。

──それはすごくありますね。

せっかく他国から多くの人が日本に来てくださるわけですから。だって、昔から脈々と続く素晴らしいスポーツの祭典が東京で開催されるんですよ。もし自分の近いところに関係者がいるのであれば、言いたいことはありますよ。子供を持つ親として、私なんかにも動けることがあればしたいと思ってます。J-POPと呼ばれるものを作っていい立場にあるその視点から、絶対に回避せねばならない方向性はどういうものか、毎日考えてます。

──以前にも増してご自身の音楽でいかに文化・社会貢献できるかを考えるようになった?

いや、初めからそのつもりでした。それはもう、子供の頃から。でも、そのためには自分がこんなファニーな声で歌うよりも、意味深な魅力を持つかわい子ちゃんにしっかり意味を持たせて輝くものを作るほうが絶対に掛値が高くなっていいと思いますけどね。だから、新しいアイドルのプロジェクトに声をかけてもらえるようにがんばろうって思ってますよ。

AKBとEXILE、〆はジャニーズですね。
姐さんプロデュースぶりぶりアイドル観てみたい。小西康陽さんが手掛けたゆうこりんみたいな奴。



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椎名林檎

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コメント
SONGSの鼎談で、東京オリンピックの演出を観て「あちゃー!となりたくない」と言っていた。

彼女の演出で観てみたいが、秋元with電通になるんだろうね。
Posted by 名無しのキンペーちゃん☆ at 2014年11月19日 12:33
ヨーロッパだと、コンマとピリオドが逆になるとこが多いよね(仏独西?)。
3桁ごとの区切りがピリオド(.)で小数点がコンマ(,)。

BS放送の海外ニュースで数字が出てくると、めちゃくちゃ違和感あるよ。
Posted by 名無しのキンペーちゃん☆ at 2014年11月19日 13:07
> ヨーロッパだと、コンマとピリオドが逆になるとこが多いよね(仏独西?)。
> 3桁ごとの区切りがピリオド(.)で小数点がコンマ(,)。

それは初耳。ところ変われば品変わるですね。
Posted by bob at 2014年11月19日 13:09
引用記事も含め、中身以前に数値-ランキングで価値確定しようとする市場や風俗メディアと野次馬、サイドストーリーで煽るアクセス乞食と情報過剰が音楽自体を締め出しているとしか思えません。キンパツのツィッター布教者はじめ、ネットデフレ礼賛者こそが音楽を殺してるんだと。
Posted by 名無しのキンペーちゃん☆ at 2014年11月19日 13:11
こういうぎっちぎちに詰め込まれた文章見ると、
一瞥の段階で「まぁ落ち着けよボーイ」と思いません?
Posted by んんー at 2014年11月19日 22:08
world cupであの変な歌w 椎名林檎は結局、みんなに認めもらいたいただの田舎者なんだよな。
Posted by 名無しのキンペーちゃん☆ at 2014年11月21日 21:39
今夜、『SWITCHインタビュー 達人達』に出演だね。

他の人も含め、声のトーンなのかマイクの調整なのか歌詞が聞き取れない歌が溢れてる。
Posted by 40男 at 2014年11月22日 10:24
「自分がこんなファニーな声で歌うよりも」
でも、デビュー当時は、あの声がバブル期の頃の女性の「イライラ感」を表現してるように聞こえて同時代感があるように思えた。
最近では「孤独のあかつき」が好き。
Posted by 6号 at 2014年11月22日 17:20
今まで椎名林檎に全く興味なかったけど、このアルバムがきっかけで大ファンになった!
走れゎナンバー最高
あまり売れてないって記事見てびっくりした。
もっと評価されるべき!
Posted by らん at 2015年01月12日 20:14
収録曲の録音年代はバラバラなのに、このアルバム統一感と流れが凄くいいよね。
数カ月前にリリースされた「逆輸入〜港湾局」も軽くてオススメ。youtubeとかで聴いたらいいよ。
Posted by bob at 2015年01月12日 21:30
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