2014年11月07日
【映画評】NO
mixiチェックイントロダクション
世界の名だたる映画祭や映画賞で高い評価を受け、公開された国々で軒並み大ヒットを飛ばしているチリ映画『NO』が遂に日本上陸!
本作はパブロ・ラライン監督の長編『トニー・マネロ』、『検死』に続くチリ独裁政権3部作の完結編。1988 年ピノチェト政権末期、長きにわたるアウグスト・ピノチェト将軍の軍事独裁政権に対する国際批判の高まりの中で、信任延長の是非を問う国民投票が実施されることになり、ピノチェト支持派「YES」と反対派「NO」両陣営による1日15分のTVコマーシャルを展開する一大キャンペーン合戦が行われる。ガエル・ガルシア・ベルナル演じる「NO」陣営に雇われた若き広告マンが斬新かつユーモア溢れる大胆なアイデアで、支持派の強大な権力と向き合い熾烈なメディア争いを繰り広げていく。広告の力が社会に与える影響を観る者に問う、傑作社会派エンターテインメント映画が誕生した!
また、本作は実話を元にしており、撮影技法も当時の映像とドラマが巧みに融合していくことを狙い、ビンテージカメラを使用、実際の映像とフィクションをうまく交錯させて、作品の舞台である80 年代を追体験するような演出効果に成功している。
ストーリー
1988年、ピノチェト独裁政権末期の南米チリ。
フリーの広告マンとして忙しい日々を送っているレネ・サアベドラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)のもとに、かねてから家族ぐるみの付き合いがある友人ウルティア(ルイス・ニェッコ)が訪ねてくる。ウルティアは反独裁政権の左派メンバーのひとりで、近く実施される政権の信任継続を問う国民投票の反対派「NO」陣営の中心人物であった。
今回、投票までの27日間、政権支持派「YES」と反対派「NO」それぞれに1日15分のPR ができるテレビ放送枠が許され、広告やCM 制作の責任者として新進気鋭のクリエーターであるレネに白羽の矢が立ったのだ。
政権が対外的に平等をアピールしているだけの出来レースと、気乗りしないレネだったが、次第にプロの広告マンとしてのプライドをかけて制作に取り組むようになっていく。
はじめ、彼の作る資本主義の象徴のようなCMは独裁政権下で弾圧をうけ迫害されてきた党員たちから非難されるが、明るい未来、喜び、そして希望を謳いあげる斬新でウイットに富んだ言葉や映像は国民の心をつかんでいく。
そんな風潮に焦りを感じた「YES」陣営たちは、賛成派の広告アドバイザーとして関わっていたレネの上司グスマン(アルフレド・カストロ)を広報責任者とし、強大な権力を使って「NO」陣営へ妨害と脅迫行為を繰り返し、押さえ込んでいく。
「YES」派と「NO」派の熾烈なCM合戦が繰り広げられ、いよいよ投票日がやってくる…。
実話ベースなんでしょうが、ピノチェト政権側が緩すぎる気が。反対派なんて続々投獄し政敵はハニー・トラップ仕掛けたり不正献金のマスコミリークやネギ、うちわを駆使し潰せばいいのに。蓮舫を少しは見習っては如何ですか?
後半の両陣営CM合戦になって目が醒めましたが、夫婦がベッドで「いいじゃないか?」「ダメよダメダメ」CMに笑いました。(因みに体制側は「いいわよ。yes yes」CMで切り返し)
満足度(5点満点)
☆☆☆
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