【映画評】渇き。

　
新装版 果てしなき渇き 上 (宝島社文庫)

別に悪くはないのですが、あまりの一本調子に終盤睡魔との戦いとなり、エンディング付近がなんかよく分からんかった。

基本プロットはローラ・パーマーと一緒。最近なら「17歳」や「アデル、ブルーは熱い色」など良作が先行していまして、特に目新しい内容ではありません。
監督さんが奇をてらったのかウケ狙いなのか存じませんがオープニングからタラちゃんモドキの構成でして、「110番街交差点」が流れた時は席を立とうかと思いました。
役所広司さんの演技はどう考えても古田新太と闘う「ダイワハウス」以上でも以下でもなく、妻夫木の演技はまんま北川景子の「ジャッジ」、國村隼とオダギリジョーはまんま「アリスの棘」。総じてあちこちからの寄せ集めの印象。
劇中歌も面白いといえば面白いですが、「渚に白いパラソル」の後にディーン・マーチンって、並べればいいものでもない。



とは雖も、事ある毎に当ブログで絶賛している二階堂ふみはカメオ出演程度の出番しかありませんが相変わらずの神がかり的演技。ご無沙汰の橋本愛は出番少なくイマイチでしたが、久しぶりに見た黒沢あすかさん、相変わらずの殿方の股間を刺激する独特の演技。それといい人キャラの中谷美紀も素晴らしい。あと日産グロリア。という主要女優陣個々の演技は一級品レベルですが、作品として捉えると散漫な気が。

グロ耐性ある当ブログですが、グロがグロであるべき必然性もよく分かりませんでした。内面に訴える恐怖や不快、じわじわ来る感、後から来る感も感じられず、奇抜としか言い様がない。120分尺でなく、WOWOWとかで5話で再チャレンジすると作品に深みが出るかも。
主演女優の新人さんは演技らしい演技シーンがなかったので、評価はお預け。

満足度（5点満点）
☆☆

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Comments

出演女優の寸評がテンポよく進んでいったら最後に「勢い余った」って感じで330グロリアも出演女優に数えられてるところがウケました。
ディーン・マーチンの唄がこうした皮肉っぽい使われ方をするのは、「時計仕掛けのオレンジ」のジーン・ケリーの線を狙っているのか。

Posted by 6号 at 2014年06月28日 07:31

ゴマキは薄幸さ加減が気の毒で・・・。お金はあるんだろう
けど。是非とも精神の安寧を獲得してほしいものです。
トムさんはきっと外の人も大変ですよ。

Posted by 名無しのキンペーちゃん☆ at 2014年06月28日 11:15