2005年07月24日
硫黄島守備隊 栗林忠道中将の訣別電報が改竄されていた
微妙な違いですが、大きな違いです。
【改竄文】
「物理的優勢を以てする陸海空よりの攻撃に対し、克く健闘を続けたるは、小職自ら聊か悦びとする所なり」
「国の為重き努を果し得で 矢弾尽き果て 散るぞ口惜し」
【原文】
「物理的優勢を以てする陸海空よりの攻撃に対し、徒手空拳を以て克く健闘を続けたるは、小職自ら聊か悦びとする所なり」
「国の為重き努を果し得で 矢弾尽き果て 散るぞ悲しき」
毎日新聞によると
「徒手空拳を以て」を削除した理由=武器弾薬の補給ができない実態を隠す為
「散るぞ悲しき」を「散るぞ口惜し」へ変更した理由=語感が戦闘指揮官に相応しくない
栗林中将はアメリカ・カナダでの駐在武官経験者で時代の見識は高く、元来より新聞記者志望だったそうです。
幾度も推敲を重ねたであろう辞世に等しいの文章ですので、改竄は故人への冒涜だと思います。
(当時の戦況の中では、異質のロジカルな戦いだった訳ですし)
栗林中将の人となりについては従前より賛否論争が続いてますので、詳細は他のブログ等をご参照頂くとし、硫黄島で亡くなられた両軍の英霊に心から哀悼の意を捧げます。
決別電報改竄:硫黄島指揮の中将 戦中の世論操作浮き彫り 毎日新聞
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コメント
ttp://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060412k0000m040091000c.html
大宅壮一賞:奥野、梯両氏の作品に決まる
第37回大宅壮一ノンフィクション賞(日本文学振興会主催)の選考会が11日あり、
奥野修司さん(57)の「ナツコ−−沖縄密貿易の女王」(文芸春秋)と
梯久美子さん(44)の「散るぞ悲しき−−硫黄島総指揮官・栗林忠道」(新潮社)に決まった。
奧野さんは講談社ノンフィクション賞に続いての受賞。
贈呈式は6月15日、東京都千代田区の帝国ホテルで行われ、賞金100万円が贈られる。
毎日新聞 2006年4月11日 20時03分
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奧野さんは講談社ノンフィクション賞に続いての受賞。
贈呈式は6月15日、東京都千代田区の帝国ホテルで行われ、賞金100万円が贈られる。
毎日新聞 2006年4月11日 20時03分
Posted by 通りすがりの者 at 2006年04月11日 20:52





