2019年07月01日

【映画評】凪待ち

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白石和彌最新作は「彼女がその名を知らない鳥たち」の男版みたいな感じでした。

6-28

イントロダクション
『孤狼の血』白石和彌×『人類資金』香取慎吾が挑む、バイオレンスと絶望、怒りと裏切り、不条理と悲劇、愚か者たちの衝撃のヒューマンサスペンス!
愚かな者たちの切ない暴力と狂気を描いた映画が誕生した。
誰もがその恍惚に陶酔した『孤狼の血』、誰もがその偏愛に涙した『彼女がその名を知らない鳥たち』など日本映画界を担う監督・白石和彌の最新作だ。主演を務めるのは、『クソ野郎と美しき世界』『人類資金』などエンタテイメントから人間ドラマまで幅広い役柄をこなすだけでなく、オリジナリティ溢れるアートでも才能を発揮しつづける香取慎吾。白石和彌と香取慎吾が初のタッグで挑み、『クライマーズハイ』の加藤正人が脚本を手掛けたオリジナル作品だ。主人公の恋人を、誰が殺したのか?なぜ殺したのか?「愛」という名に隠された事件の真相とは――?容赦ない絶望を描いた、魂を破壊する衝撃作だ!

本作に集結したのは、『くちびるに歌を』『散歩する侵略者』の恒松祐里、映画・ドラマ・モデルと幅広い分野で活躍し、そのライフスタイルも注目され同世代の女性から支持を得ている西田尚美、『龍三と七人の子分たち』や白石組常連の吉澤健、『孤狼の血』など白石組の名バイプレイヤー・音尾琢真、『万引き家族』『そして父になる』など数々の話題作に出演し見事な存在感を放ち続ける俳優リリー・フランキーら、目が離せない面々が揃った。

毎日をふらふらと無為に過ごしていた郁男は、恋人の亜弓とその娘・美波と共に彼女の故郷、石巻で再出発しようとする。少しずつ平穏を取り戻しつつあるかのように見えた暮らしだったが、小さな綻びが積み重なり、やがて取り返しのつかないことが起きてしまう―。ある夜、亜弓から激しく罵られた郁男は、亜弓を車から下ろしてしまう。そのあと、亜弓は何者かに殺害された。恋人を殺された挙句、同僚からも疑われる郁男。次々と襲い掛かる絶望な状況から、郁男は次第に自暴自棄になっていく――。

俺はどうしようもないろくでなしです―。俺がいると悪いことが舞い込んでくる―。独白に近い台詞で自身の人間観を語る生臭いキャラクター設定。人生をやり直すために石巻へやってきた男が、そこで恋人を殺され堕ちていく。かたや、男のせいで不穏な事件が起こったと決めつける、衆愚たち。そんな中で、絶望むき出しの咆哮と、容赦ない暴力という白石和彌だけが成せる秀逸な演出が、男の後悔と贖罪としてひしひし伝わってくる。やがて、男の再生と、この血のつながらない家族こそが居場所だという意識の再生を、残された者たちと船出することで希望の芽として残している。
 そしてスクリーンに照射されるのは、かつてない汚れた香取慎吾だ。その圧巻の佇まいと破壊力は、物語そのものの品格となった。バイオレンスと狂気、怒りと裏切り、不条理かつ悲劇的―。それでも一握りの純粋さを失わない男の姿を晒すことで、観る者を圧倒し打ちのめすことに成功した。

ストーリー
毎日をふらふらと無為に過ごしていた木野本郁男(香取慎吾)は、ギャンブルから足を洗い、恋人・亜弓(西田尚美)の故郷・石巻に戻る決心をした。そこには、末期がんであるにも関わらず、石巻で漁師を続ける亜弓の父・勝美(吉澤健)がいた。亜弓の娘・美波(恒松祐里)は、母の発案で引っ越しを余儀なくされ不服を抱いている。
美波を助手席に乗せ、高速道路を走る郁男に美波の声が響く。
「結婚しようって言えばいいじゃん」
半ばあきらめたように応える郁男。
「言えないよ。仕事もしないで毎日ぶらぶらしてるだけのろくでなしだし…」
実家では、近隣に住む小野寺(リリー・フランキー)が勝美の世話を焼いていた。人なつっこい小野寺は、郁男を飲み屋へ連れていく。そこで、ひどく酒に酔った村上(音尾琢真)という中学教師と出会う。村上は、亜弓の元夫で、美波の父だった。
新しい暮らしが始まり、亜弓は美容院を開業し、郁男は印刷会社で働きだす。そんな折、郁男は、会社の同僚らの誘いで競輪のアドバイスをすることに。賭けてはいないもののノミ屋でのレースに興奮する郁男。
ある日、美波は亜弓と衝突し家を飛び出す。その夜、戻らない美波を心配しパニックになる亜弓。落ち着かせようとする郁男を亜弓は激しく非難するのだった。
「自分の子供じゃないから、そんな暢気なことが言えるのよ!」
激しく捲くし立てる亜弓を車から降ろし、ひとりで探すよう突き放す郁男。
だが、その夜遅く、亜弓は遺体となって戻ってきた。郁男と別れたあと、防波堤の工事現場で何者かに殺害されたのだった。
突然の死に、愕然とする郁男と美波――。
「籍が入ってねえがら、一緒に暮らすごどはできねえ」
年老いた勝美と美波の将来を心配する小野寺は美波に言い聞かせるのだった。
一方、自分のせいで亜弓は死んだという思いがくすぶり続ける郁男。追い打ちをかけるかのように、郁男は、社員をトラブルに巻き込んだという濡れ衣をかけられ解雇となる。
「俺がいると悪いことが舞い込んでくる」
行き場のない怒りを職場で爆発させる郁男。
恋人も、仕事もなくした郁男は、自暴自棄となっていく――。




犯人はアレやんと思いつつ、やっぱりアレだとガッツポーズ。ま、犯人探しの映画でないのでどうでもいい。

全体としてはオチもしっかりして面白い作品でしたが、「慎吾ちゃん主演」の必然性がよく分からん。最近のジャニタレで申し上げますと、生田斗真くんの彼らが本気で編むときは、長瀬の空飛ぶタイヤ、岡田くんのザ・ファブルは立派な主演男優ですが、果たして本作の慎吾ちゃん。「慎吾ちゃん」はもう少しバイプレイヤーとして場数踏ませた方がいいのでは?歴代白石作品なんか脇役が凄まじい気を発している名作多いし、そういう丁々発止の場に突然放り込まれた元SMAPさんの雰囲気作っている感〜マジメに頑張っている感〜しかし唐突感〜よって違和感は拭えませんでした。主人公は「郁男」じゃなくSMAPくんやん。そこを除くといつもの安定した白石和彌作品。ないものねだりするなら適任は柳楽くんとか高良くんとか大賀とか、そんなイメージ。

ということで恐らく親分に絞められたであろう最後のメガネくんシーンにほっこりした。エンドロールの背景シーンも是非。

満足度(5点満点)
☆☆☆


Posted by kingcurtis 固定リンクComments(3)映画 
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コメント
リリーフランキーひとりで寂しそうやん
Posted by 名無しのぱよぱよちーん at 2019年07月01日 12:35
『人類資金』香取慎吾
このパンチの強いワードで笑ってしまった。
Posted by 名無しのぱよぱよちーん at 2019年07月01日 22:01
香取慎吾でいいでしょ。決定的に「ダメな演技」でないでしょ。
Posted by 名無しのぱよぱよちーん at 2019年07月01日 22:42
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