2018年11月12日

【映画評】教誨師

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大杉漣遺作。当地でもようやく公開始まりましたのでさっそく鑑賞しました。

映画『教誨師』公式サイト

イントロダクション
なぜ生きるのか “死”の側から捉えた強烈な“生”の物語
牧師の佐伯は、半年前に着任したばかりの教誨師。彼が面会するのは年齢、境遇、性格の異なる6人の死刑囚。皆、我々と変わらない人間でありながら、どこかで道を誤ったり、ちょっとしたボタンの掛け違いによって取り返しのつかない過ちを犯した人々。他の受刑者と顔を合わせることなく、家族にも縁を切られ、独房で孤独な生活を送る彼らにとって、教誨師はよき理解者であり格好の話し相手。真剣に思いを吐露する者もいれば、くだらない話に終始したり、自らの罪を全く顧みない者もいる。一方の佐伯は彼らに寄り添いながらも、自分の言葉が本当に届いているのか、そして死刑囚たちが心安らかに死ねるよう導くのは正しいことなのか苦悩する。その葛藤を通して佐伯もまた、はじめて忘れたい過去と対峙し、やがて自らの人生と向き合うことになる……。
世界各国で次々と廃止が決まる中、いまだ存続する我が国の死刑制度。この極めて特異なシステムの下で、ひたすら対話を繰り返す死刑囚とひとりの男。全編にわたり、ほぼ教誨室という限られた空間での会話劇ながら息つく暇もなく、時にユーモアを交えて展開される魂のぶつかり合い。次第に明らかとなるそれぞれの人生。そして浮き彫りとなる人間の本質。生きるとは何か。罪とは何か。底の知れない淵を覗き見てしまったような、骨太な人間ドラマが誕生した。

大杉漣、最初のプロデュース作にして最期の主演作
主演の佐伯役に、1980年以来出演作は400本を超え、今や日本映画界を代表する顔となった大杉漣。その長いフィルモグラフィーの中でも際立ってユニークな内容、さらには膨大なセリフ量故、「役者にケンカを売ってるのかと思った」と自ら評したオリジナル脚本をまさに全身全霊を捧げて体現、圧巻の存在感を見せる。本作は大杉にとって最後の主演作であり、また唯一のプロデュース作となった。対する死刑囚役に、名バイプレイヤーとして活躍を続ける光石研、近年は『64- ロクヨン-』(16)『祈りの幕が下りる時』(17)などで演技派女優の貫録を見せる烏丸せつこ、『淵に立つ』(16)『勝手にふるえてろ』(17)をはじめ、様々なキャラクターを自在に演じる古舘寛治といったベテラン俳優や映画初出演となる劇団“ 柿喰う客” の玉置玲央らが扮し、限りある命を持つ者同士、激しい火花を散らす。監督、脚本は死刑に立ち会う刑務官を描いた『休暇』(07)や『アブラクサスの祭』(10)の脚本、『ランニング・オン・エンプティ』(09)の監督を務めた佐向大。撮影は『あれから』(12)『雨にゆれる女』(16)の山田達也、録音は『南瓜とマヨネーズ』(17)『モリのいる場所』(18)の山本タカアキ、プロデューサーは『岸辺の旅』(15)『PARKS パークス』(16)の松田広子が務めた。

ストーリー
プロテスタントの牧師、佐伯保(大杉漣)。彼は教誨師として月に2回拘置所を訪れ、一癖も二癖もある死刑囚と面会する。無言を貫き、佐伯の問いにも一切応えようとしない鈴木(古舘寛治)。気のよいヤクザの組長、吉田(光石研)。年老いたホームレス、進藤(五頭岳夫)。よくしゃべる関西出身の中年女性、野口(烏丸せつこ)。面会にも来ない我が子を思い続ける気弱な小川(小川登)。そして大量殺人者の若者、高宮(玉置玲央)。佐伯は、彼らが自らの罪をしっかりと見つめ、悔い改めることで残り少ない“ 生” を充実したものにできるよう、そして心安らかに“ 死” を迎えられるよう、親身になって彼らの話を聞き、聖書の言葉を伝える。しかしなかなか思い通りにはいかず、意図せずして相手を怒らせてしまったり、いつまで経っても心を開いてもらえなかったり、苦難の日々が繰り返される。それでも少しずつ死刑囚の心にも変化が見られるものの、高宮だけは常に社会に対する不満をぶちまけ、佐伯に対しても一貫して攻撃的な態度をとり続ける。死刑囚たちと真剣に向き合うことで、長い間封印してきた過去に思いを馳せ、自分の人生とも向き合うようになる佐伯。そんな中、ついにある受刑者に死刑執行の命が下される……。

教誨師
刑務所や少年院等の矯正施設において、被収容者の宗教上の希望に応じ、所属する宗教・宗派の教義に基づいた宗教教誨活動(宗教行事、礼拝、面接、講話等)を行う民間の篤志の宗教家である。
平成29年末現在の矯正施設における教誨師の人数は約2,000名であり、そのうち仏教系が約66パーセント、キリスト教系が約14パーセント、神道系が約11パーセント、諸教が約8パーセントとなっている。




芸達者揃いなので安心して見ていられましたが、久し振りに拝見した烏丸せつこさんの顔、特殊メイクじゃなくそのままなの?林眞須美やんか。

cast_karasuma

スタンダードサイズからビスタサイズへ広げる手法は最近目にしますが、なんか流行っているのでしょうか。

「相模原障害者施設殺傷事件」を彷彿する殺人鬼役を演じた玉置玲央さんですが、初めて拝見したけど印象強烈ですね。舞台の人なんだ。演技もさることながら彼のセリフよく練られているなと関心しながら観ていました。なんか一人で全部持っていった感じ。

映画の作風から背景は「自分で考えろよ」パターンであるとはいえ、文盲で知的障害者ホームレスが死刑判決を受けた事件って、多分冤罪なんだろうなと思いました。よく分からんけど。

いずれにせよ本年上映された邦画ではベスト級だよね。一般受けする作風じゃないけど。興味がある人は希林さん「【映画評】日日是好日」と併せて是非映画館にどうぞ。

満足度(5点満点)
☆☆☆☆



Posted by kingcurtis 固定リンクComments(3)映画 
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コメント
烏丸せつこは、NHKスペシャル 未解決事件 File.03「尼崎殺人死体遺棄事件」(2013年6月放送)の主犯のババァ(角田美代子)役も凄まじかったよ。
Posted by 名無しのぱよぱよちーん at 2018年11月12日 19:20
あっらー、あのロケットおっぱいのクラリオンガールがw
時の流れというのは残酷なものでちゅ
Posted by 名も無き友愛伝道師 at 2018年11月14日 01:02

鳥帰属、もとい鳥麿呂、烏丸通り、

この変わり様…、て事は

昔の顔が物凄く練られた顔、

ちゃう、作られた顔だった訳だ。

違和感のあるオナゴだと思っていたけど、納得。

ミミの下端部の造形も違和感の要因だし。
Posted by 名無しのぱよぱよちーん at 2018年11月14日 10:45
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