2018年02月27日

【映画評】ビッグ・シック

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インターレイシャル・マリッジ(パキ男×白人女)実話を題材にしたラブコメ。アメリカ映画。

映画『ビッグ・シック』公式サイト

イントロダクション
17年夏、アメリカでたった5スクリーンから始まった公開が、「すでに今年No.1!」、「傑作!異文化のタブーに踏み込んだ笑いと感動の絶妙なバランス」、「ロマコメに新しいスタンダードができた」などの口コミが広がりなんと2600スクリーンまで拡大して大ヒット! その勢いはとどまることを知らず近年注目を集める映画祭サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)を始めとした観客賞を多数受賞、辛口の映画批評サイト Rotten Tomatoesでは破格の98%を獲得し、更に本年度の賞レースでは、オスカー前哨戦と呼び名の高いアメリカ映画協会(AFI)賞作品賞TOP10入り、ブロードキャスト映画批評家協会賞作品賞含む6部門ノミネートなど多数の映画賞にノミネートを果たしアカデミー賞有力作品として注目を集めている。

そんな全方向からの拍手喝采を獲得した映画が、いよいよ日本にもやって来る。しかも物語は実話で、その途方もない運命を体験した本人が脚本を書き起こし、主役として出演! 今までもこれからも、二度と出会えない作品が誕生した。

パキスタンで生まれシカゴに移住したクメイルは、弁護士になれという親の反対を押し切って、コメディアンを目指していた。アメリカ人大学院生のエミリーと付き合っていたが、同郷の花嫁しか認めない厳格な母親に言われるまま、見合いをしていたことがバレて破局に。ところが数日後、エミリーは原因不明の病で昏睡状態に。クメイルは病院で、エミリーの両親に出会う。最初は娘を傷つけたクメイルに怒っていた両親だったが、意外な出来事をきっかけに3人は心を通わせ始める。深い愛に満ちた彼らと共に命の危険にさらされるエミリーを見守るクメイルは、自分にとっても彼女がいかに大切な存在かに気付いていく。未だ売れるチャンスは掴めなかったが、夢を応援してくれた彼女のためにも、ステージに立ち続けるクメイル。果たして、エミリーは目覚めるのか? その時、二人の未来の行方は?

どんなフィクションより奇想天外な実話を掘り当てたプロデューサーは、今やアメリカ・コメディ界の第一線に立つヒットメーカーとなった、ジャド・アパトー。セス・ローゲンやジョナ・ヒルなど彼とタッグを組むメンバーを指して、“アパトー・ギャング”と呼ばれるほど、ハリウッドを騒がせている存在だ。また、コメディだけではなく、『はじまりのうた』などハートウォーミングな人間ドラマも手掛けている。

自身が製作した映画に端役で出演していたクメイル・ナンジアニに光る才能を見出したアパトーは、彼とのコラボレーションを探る中で直接この体験談を聞き、「映画にしないなんてあり得ない」と説得したことから企画がスタートした。エミリー本人と共同で脚本を書き、自身を演じることになったクメイルは、TVシリーズ「シリコンバレー」でも一躍有名になった。今後は脚本家としての活躍も期待されている。

エミリーに扮するのは、『ルビー・スパークス』のゾーイ・カザン。強がりだけど繊細な誰もが応援したくなるエミリーをチャーミングに演じた。彼女の父親にはTVシリーズ「Hey! レイモンド」でエミー賞を受賞したレイ・ロマノ、母親には『ピアノ・レッスン』でアカデミー賞Rに輝いたホリー・ハンター。クメイルとの究極に気まずい関係が、温かな絆に変わっていく過程を、ユーモアたっぷりに演じた。また、クメイルの父親役には、『世界にひとつのプレイブック』などにも出演したインドの名優アヌパム・カー。台詞一つで男の人生を感じさせる名演で、物語に深みを与えた。監督は、『ドリスの恋愛妄想適齢期』で、サウスバイサウスウエスト映画祭観客賞を受賞したマイケル・ショウォルター。

異文化と難病という“ビッグ・シック”が、“ビッグ・ハッピー”に転じる瞬間、観る者のハートにもずっと消えない幸せがチャージされる笑顔の物語。

ストーリー
「1日5回だけ祈りを捧げる。そして親が見つけた相手と見合い結婚を──」今日もシカゴのコメディクラブで、生まれ故郷のパキスタンネタで、笑いを取る駆け出しのコメディアンのクメイル(クメイル・ナンジアニ)。両親からは弁護士になれと迫られているが、ウーバーの運転手もしながら何とか暮らしている。ある夜、舞台に向けて歓声を上げた若い女性に、声をかけるクメイル。彼女の名はエミリー(ゾーイ・カザン)、セラピストを目指して心理学を学んでいる大学院生だ。

ジョークの波長が合った二人はすぐに意気投合し、エミリーはクメイルのアパートを訪れる。二人は会うたびに惹かれ合っていくが、クメイルにはエミリーには言えない“家族のオキテ”があった。厳格なイスラム教徒の両親は、パキスタン人との見合い結婚しか認めない。クメイルが実家に帰ると、母がミエミエの偶然を装って、同郷の女性たちを招くのだ。アメリカで育ったクメイルは、親が決める結婚に疑問を抱いていたが、白人と結婚して親戚中から縁を切られたいとこのようにはなりたくなかった。

ある日、エミリーから真剣な想いを告白されるクメイル。さらに、彼女の両親とのランチに誘われたクメイルは、とっさにジョークのはずの「連続2日以上女性と会ってはいけない」という“2日ルール”を持ち出して断ってしまう。そんな中、別れは突然にやって来た。エミリーがクメイルの部屋にある大量の“お見合い写真”を見てしまったのだ。5カ月間も騙されていたと激怒するエミリーに、「私と一緒の未来を想像できる?」と聞かれたクメイルは、「分からない」と正直に答えてしまう。

数日後、エミリーの同級生から電話がかかって来る。重病で入院したエミリーに、付き添ってくれと言うのだ。家族の代わりにクメイルがサインをすると、エミリーは治療のための処置として昏睡状態にされる。翌朝、エミリーの父親テリー(レイ・ロマノ)と母親のベス(ホリー・ハンター)が駆けつけるが、別れるまでの経緯をすべて娘から聞いていた両親は、クメイルに冷たく当たる。そんな彼らをエミリーの部屋まで送り届けたクメイルは、気まずい空気に耐えかねて、「コメディ・フェスのオーディションがある」と嘘をついて帰ろうとするが、テリーから気分転換に観に行きたいと頼まれる。仕方なくクメイルは、本当は飛び入りの出演を果たすが、観客から「ISISへ帰れ!」と野次られる。するとベスが立ち上がり、猛然と抗議するのだった。

ベスの勇敢な行動をきっかけに、心を開き始める3人。やがて同じ人の無事を願う3人に、温かな絆が生まれていく。だが、エミリーの病状は日に日に悪化し、遂には命に危険が及ぶ。未だ売れるチャンスは掴めないが、笑うことが大好きで、コメディアンとして成功する夢を応援してくれたエミリーのためにも、ステージに立ち続けるクメイル。果たしてエミリーは目覚めることが出来るのか? もし、二人の関係が元に戻れたとしても、クメイルの両親を説得できるのか? トラブルの山はまだまだ続く──。

プロダクション・ノート
著名なプロデューサー二人が「途方もない」と驚いた実話
本作が生まれたのは、俳優・作家であるクメイル・ナンジアニにとって、滅多にないチャンスがきっかけだった。2012年にお笑い芸人の対話型ポッドキャスト番組に出演した時、著名なプロデューサーであるジャド・アパトーがゲスト出演した。クメイルはアパトーが製作した映画『憧れのウェディング・ベル』に端役で出演していたため会話も盛り上がり、その後、クメイルはアパトーからミーティングを提案される。

クメイルは、アパトーと彼の共同製作者で、アカデミー賞Rに2度ノミネートされたプロデューサーのバリー・メンデルに会い、ある女性がシカゴの舞台で彼にヤジを飛ばした日から、彼女と最終的に結婚に至るまでの道のりの、ありそうもない、ありのままの物語を語った。アパトーは、「途方もない話だと思った。昏睡状態の人間に恋するなんて聞いたことがない」と語る。「それは真実であると共に心のこもった話で、しかも私が常に興味を持っているお笑い芸人の世界での出来事だった。」

メンデルもまた、畏敬の念に打たれたと振り返る。「私たちは驚いて口をあんぐり開けた。心が張り裂けるようでありながら滑稽で、魅力的かつ美しい話だ。まさに私たちが皆、映画に求めながら、なかなか得られないものだ。これに身を投じないなんてあり得ないと思ったが、ジャドも同じ考えだった。」

“本人たち”が自らの手で共同で書き上げた脚本
アパトーとメンデルから脚本を書くようにと説得されたクメイルは、妻のエミリー・ゴードンに執筆中の脚本を読んでもらった。ニューヨークタイムズなどに記事を書き、本も出版しているエミリーから的確な意見をもらったクメイルは、彼女に一緒に書くことを提案する。けれども、共同執筆を始めた二人は、自分たちの生活を映画で表現することに、なかなか足掛かりを掴めなかった。二人はメンデルとアパトーから多くのアドバイスを得る。「彼らは、僕たちが自分たちの体験から出て、観客が共感できるようなストーリーを書く手助けをしてくれた。実際に起きたことから本質的なものを絞り出せと。事実に基づいているなら発展させても大丈夫だとね」とクメイルは説明する。

エミリーが昏睡中のことを書くのは、クメイルとエミリーにとって目が開かれるような経験だった。彼らの感情は、全く正反対だったのだ。「エミリーが昏睡状態の間は、彼女の両親と僕にとって人生で一番辛い時だった。そして、彼女が目を覚ました時は一番幸せな瞬間だった。でも彼女にとっては、最悪だったんだ。苦しかったからね。その違いが、映画の展開の主要な部分を占めている」とクメイルは解説する。

クメイルには最初から、本作で何を言いたいかについて具体的な考えがあったと言う。「互いに絆を深めようとする人々と、それを邪魔するものについて表現したかった。世代間の違いや宗教、文化などだ。」

宗教に触れることに、クメイルは恐れを抱いていた。けれどもアパトーは、それを避けるのを許さなかった。クメイルは、こう説明する。「毎回原稿を送るたびに、『宗教のことは?』って聞かれるんだ。僕は『そのことには取り組みたくない』と答えた。すると、『取り組まなくてもいい。どう感じるかを書けばいいんだ。主張なしで宗教のことを考えることもできる』ってね。」メンデルは「愛と信念とどちらが強いのかということが、このストーリーの核心だ。クメイルは困難な問題に進んで取り組み、勇敢でカッコ良くて、面白い形で露わにした。だから、これは誰かが偽りのない形で成長していくのを目撃するストーリーになった。今日の世界は分断に溢れているけれど、この映画は人々が互いに歩み寄る姿を描いている」と指摘する。クメイルとエミリーは、3年かけて10稿以上を重ね遂に脚本を書き上げた。

実在のユニークな人物たちのキャスティング
監督にはマイケル・ショウォルターに依頼され、キャスティングが始まった。クメイル役は本人が演じることに決まっていたが、難しい点は無数にあった。企画を立ち上げた頃は、クメイルはコメディアンとしてしか知られていなかったが、やがて彼のキャリアは劇的に進化した。メンデルはクメイルを「分類不可能」と呼び、「彼は自分自身を非常によく分かっている」と指摘する。「とても賢明でいろいろなことに興味があり、他の人の考え方に合わせるような人物になろうとはしていない。僕はクメイルが非常に面白いキャリアを重ねると考えている。彼が次に何をするのか楽しみだね。」

ショウォルター監督の考えるエミリー役の最有力候補は、ゾーイ・カザンだった。自身も脚本家でもあるカザンが、「脚本の虜になったの」と語る。「感情的で、面白くて、恐いのが全て同時なの。」カザンのオーディションテープを見たエミリーは、「彼女こそ相応しいことは明らかだった」と振り返る。「彼女には本当の知性と情熱があると同時に、軽妙さとユーモアもある。深刻ぶった人間ではないわ。」

次の挑戦は、エミリーの両親役だった。アカデミー賞R受賞俳優のホリー・ハンターと、エミー賞受賞のレイ・ロマノが引き受けた。ハンターは、「こんな深刻な問題を、遊び心いっぱいに作ってしまうなんて驚きよ。主役の女性が昏睡状態だなんて。普通の映画とは違う方向へ行くのよ」と語る。

エミリーは両親を演じた二人を絶賛する。「ホリーは私の実際の母親とは違うエネルギーをもたらしたわ。彼女のベスは心がこもっている。レイは本当にくだらないジョークをたくさん思いつき、映画の中でずっと続けてくれた。本当に驚異的だったわ。」

クメイルの父親役は、ボリウッドの伝説的俳優で40年にわたるキャリアを誇るベテランのインド人俳優アヌパム・カーに依頼された。「僕はこれまでずっとアヌパムのファンだった」とクメイルは打ち明ける。「父に誰に自分を演じて欲しいかと尋ねたら、『アヌパム・カーだ』と。僕は『完璧だ』と答えた。それ以来、僕たちは彼に当て書きした。さらに、脚本を読んだアヌパムが、非常に多くのアイデアをもたらしてくれた。」

カーは、まずアパトーと仕事をすることに惹かれたと言う。「彼の映画には魂がこもっている。」さらに、「クメイルが直接電話をしてきて、私が演じるのは父の願いであると言ってくれたことに心を動かされた。この映画は私にとって500本目になるからこそ重要なものだった」と語る。「私は自分でいくつかアズマの裏話を付け足した。生まれた場所と最初の仕事、二人の息子をどのように育てたかなどだ。 彼がアメリカンドリームについて語る時、とても美しい台詞がある。アズマにとって、アメリカンドリームとは自分の好き放題をすることではない。良き息子で夫、父であることこそ夢なのだ。」

コメディ現場に精通したスタッフと物語を締めくくるアイデア
アパトーがショウォルターを監督に抜擢した理由について語る。「『ドリスの恋愛妄想適齢期』が素晴らしかった。コメディとドラマのバランスが絶妙で、これをやってのける人はなかなかいない。我々は皆、彼なら完璧だと思ったんだ。」ショウォルターは言う。「ブライアンの映画撮影は非常に直感的で魂がこもっている。そこには親密さと温もりがある。彼は撮影している世界に心を寄せ、まさにその中にいる。」さらに、ショウォルター監督と『ドリスの恋愛妄想適齢期』で一緒に仕事をしたブライアン・バーゴインが撮影監督を務め、コメディの自然な雰囲気が映像にももたらされた。そして音楽は、アパトーと『フリークス学園』、『ファニー・ピープル』、『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』でコラボレーションした、マイケル・アンドリュースが担当した。

映画の最後で、実際のクメイルとエミリーの写真を紹介するのは、アパトーの妻で女優のレスリー・マンのアイデアだ。「我々は、クメイルの家族が、エミリーを家族の一員として受け入れ、歓迎するようになったことを実生活で見せたかった」とメンデルは説明する。「そしてそれが物語の結末だ。」




期待した割には...って感じ。異人種間というより争点がもっと本質的なパーソナル間の意思疎通問題に置き換わっているよう感じました。だから普通の恋愛障壁モノと大差ない。学歴とか出自とかのね。この手の内容ならフランスの「【映画評】最高の花婿」もありましたが共に隔靴掻痒みたいな。この辺の領域は踏み込むと洒落にならないので、言うは易く行うは難しだよね。

劇中、重要なアイテムになるお見合い写真ですが、在米パキスタン女性が皆さんお綺麗でびっくりした。長い歴史をかけて色々な血が混じっているのかな?

満足度(5点満点)
☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 
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