2017年09月12日

【映画評】幼な子われらに生まれ

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幼な子われらに生まれ (幻冬舎文庫)
幼な子われらに生まれ (幻冬舎文庫)

継子と折り合いが悪い中年男性が抱える、悶々とした家庭や仕事への「面倒臭い感」に溢れたホームドラマ。

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イントロダクション&ストーリー
「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに合わせてよ」---娘に言われたとき、妻には新しい命が宿っていた。「普通の家族」を築けない、不器用な大人たちの愛すべき物語。
バツイチ、再婚。一見良きパパを装いながらも、実際は妻の連れ子とうまくいかず、悶々とした日々を過ごすサラリーマン、田中信(浅野忠信)。妻・奈苗(田中麗奈)は、男性に寄り添いながら生きる専業主婦。キャリアウーマンの元妻・友佳(寺島しのぶ)との間にもうけた実の娘と3カ月に1度会うことを楽しみにしているとは言えない。

実は、信と奈苗の間には、新しい生命が生まれようとしていた。血のつながらない長女はそのことでより辛辣になり、放った一言―「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」。今の家族に息苦しさを覚え始める信は、怒りと哀しみを抱えたまま半ば自暴自棄で長女を奈苗の元夫・沢田(宮藤官九郎)と会う決心をするが・・・。

数々のベストセラーを手がけている直木賞作家・重松清が1996年に発表した傑作小説「幼な子われらに生まれ」。『ヴァイブレータ』『共喰い』などの脚本家・荒井晴彦が重松と映画化の約束を交わし、その脚本が『しあわせのパン』『繕い裁つ人』などで幸せの瞬間を繊細に、丁寧に紡いだ映画で多くの観客の心に感動を届けてきた三島有紀子の手に渡り、ついに映画化が実現した。

台本を重視しながらも、役者同士のその場面その場面での新鮮な感覚を大事にし、ドキュメンタリー手法を使った撮影と、実力派であり個性派であり、日本を代表する役者陣が見事にぶつかり合い、観る者さえも家族の一員であるかのようなリアリティーで物語に引き込んでいく。血のつながらない家族、血のつながった他人がそれでも大事にしたいと思う人と幸せを紡いでいく、希望の物語。




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斜行エレベーターが印象的な自宅周辺ですが、多摩方面かと思ったら西宮なんですね。
全国ロードショー中♪ 名塩ロケ作品の映画『幼な子われらに生まれ』 | 西宮流(にしのみやスタイル)

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面倒臭い面倒臭いと思いながら観ていましたが、本編終わってバーンと出る「幼な子われらに生まれ」の文字列「われら」に感動。血が繋がった我が子でも反抗期はクソ面倒臭いのに、分別付いた連れ子が本作のように延々と反抗したら丁重な対応を続けてきた義父とてキレるか、無関心になるか、虐待するの三択なんでしょうか?経験ないので分かりません。



「ドキュメンタリータッチを出すためワンテイク中心で撮影した」と仰る三島有紀子監督って「【映画評】少女」の監督さんなんだ。最近「俳優」宮藤官九郎をよく拝見する気がしますがなんかいい味出していますね。大森南朋さんポジション。ボルボ車内での寺島しのぶさんは同じ脚本家作品「ヴァイブレータ」彷彿。「【映画評】葛城事件」ではチョイ役だった田中麗奈さんを十分堪能出来ます。彼女も37か。いい女になった。我慢に我慢を重ねた浅野さんは未だ「【映画評】淵に立つ」の印象強く、ブチ切れた挙句、家族全員殺傷するのではとハラハラドキドキして観ていましたが、事の顛末はご覧になってのお楽しみ。

豊作続きだった昨年の邦画界より一転、本年度は不作と言っても過言でない流れですが、ようやく昨年の「【映画評】永い言い訳」「【映画評】湯を沸かすほどの熱い愛」に匹敵するヒューマンドラマが鑑賞できて至福な2時間ちょいでした。最近の映画館で観て面白いと感じる邦画は押し並べて、無名に等しい若手監督なんだよなぁ。

満足度(5点満点)
☆☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 
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コメント
資本主義国の55年体制の残滓だね。郊外に家を建て、父は何年も新調しない背広で通勤。駅のキオスクでコーヒー牛乳と菓子パンで朝食。そこには働く父を見ることはなく、お金を持ってきてくれることそのものには感謝すれど、リスペクトは薄い。世間も、お金を稼ぐことより、消費することをもてはやす・・・。これがね、自営業で、働く父を見せつけられると、お金を稼ぐ父は偉い・・・てなるよ。ただ、オカンは専業主婦を夢見ていて、子供をサラリーマンにさせようとするけれど・・・。結局父親なんて、概念でしか無く、血縁関係とかはあんま意味ない。
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年09月13日 09:45
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