2017年05月17日

【映画評】真白の恋

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セックスと障害者 (イースト新書)
セックスと障害者 (イースト新書)

誰しも目を背ける命題「障害を持って生まれたら恋愛も諦めなくてはダメなの?」
邦画では今年、当ブログベスト級でした。富山県射水市で淡々と生活する知的障害女性を取り巻くヒューマンドラマ。

同じ富山が舞台という共通点はあれど、日本を代表する一流若手俳優を招集するも全く活かせず巨額の制作費を浪費、「権威」を振りかざすだけの煮ても焼いても食えない狂気の老害作品(【映画評】追憶)、片や無名の俳優を束ねクラウドファンディングで制作費を募りようやく完成したインディーズ作品。しかも未だに上映館ほとんどなし。当地上映館も市内より遠く離れた郊外でした。(真白の恋 | 劇場情報

情熱に秀でた若手にチャンスは与えられず、席を譲らぬ無能な老害が資源を食い潰す。間髪入れず両作品を鑑賞したことから、近隣アジア諸国の後塵を拝し閉塞させ続けている邦画界の現況?元凶?一端が窺えました。

映画「真白の恋」オフィシャルサイト

イントロダクション

“日本のベニス”と呼ばれるほど美しい景観を誇る、富山県射水市。この港町を舞台に、軽度の知的障がいのある主人公・真白(ましろ)の初恋を描いた『真白の恋』は、富山県富山市出身の坂本欣弘監督をはじめ、富山に縁のあるキャストも参加。小説や漫画が原作となる日本映画が多い中、オリジナル脚本であることにこだわった本作は、様々な問題に直面しながらも前向きに人生を歩んでゆく人々の姿を描きつつ、富山の魅力も伝える珠玉の感動作となっています。

 オール富山ロケが最大の魅力となっているこの映画を監督したのは、自身も富山出身という坂本欣弘。『きみはいい子』(15)の呉美保監督や『おしん』(13)の富樫森監督の元で助監督を務めてきた彼にとって、これが本格的な映画監督デビュー作。雄大な景色、古き良き街並、新鮮な食べ物、そして、人の温かさ。地元・富山に戻って感じた富山の良さを改めて伝えたいという想いが高まり、映画の製作資金や機材などを約5年かけて調達。愛する富山の魅力を、日本だけでなく世界にも伝えたいという郷土愛が、映画製作の原動力にもなっています。

 原作・脚本を担当したのは、日本を代表する映像作家・岩井俊二の元でキャリアをスタートさせ、貫地谷しほり主演の「女くどき飯」(現在TBS系にて放送中)や、「たべるダケ」などの連続ドラマで、女性の心理を巧みに描いてきた北川亜矢子。知的障害者の実弟を持つ、自身の経験を反映させ、ステレオタイプに描かれがちな知的障がい者の日常に、これまでにない視点を加えることでリアリティを与えています。

 また、映画音楽を担当するのは、近年様々な人気ドラマの音楽を担当し、スタジオジブリの短編映画音楽も担当する、気鋭の女性音楽家・未知瑠。そしてアートディレクターには、フジテレビ・木村拓哉主演「HERO」、明石家さんま主演「空から降る一億の星」などの宣伝美術を担当する吉澤正美を起用。坂本監督の意思に賛同した著名なクリエイターたちが、この映画のもとに集結しました。

 主人公・真白を演じているのは佐藤みゆき。舞台で活躍しながら、近年はNHKの朝ドラや映画・CMにも活動の場を広げている彼女にとって、これが映画初主演。知的障がいを持つ女性という難役を、純真さと人間臭さを兼ね備えたキャラクターとして体現しています。真白の父親役にはベテラン俳優・長谷川初範。厳格でありながら、同時に暖かな眼差しで娘を見守る父親像を存在感ある演技で魅せています。また、真白の初恋の相手を演じているのは福地祐介。台湾・シンガポールなど、国内外を問わず活動し、人気女優リン・チーリンとも共演を果たしている彼は、繊細な内面を持つカメラマン役を好演。

 さらに、岩井堂聖子、及川奈央、山口詩史、杉浦文紀、村上剛基といった役者たちも、物語の魅力に賛同して本作に参加。富山在住の女優・内田もも香が県庁観光課職員役で出演しているのも話題となっています。

  2015年に北陸新幹線が開通し、観光地としても全国から注目を集めている富山。オール富山ロケを敢行した本作は、物語の流れとともに、季節の変化も映像に収められています。雪景色も印象的で、富山のロケーションの美しさによって支えられていると言って過言ではありません。富山の人々の協力によって、地元ロケや多くの場面でのエキストラなどが実現。人と人との関係が希薄になった現代社会における人間関係のあり方を、今いちど考えるきっかけになる映画『真白の恋』は、日本全国に富山の良さも発信されてゆくのが魅力のひとつです。

ストーリー
渋谷真白は、生まれてからこれまで、家族と共に富山で暮らしている。見た目にはそれとわからないが、真白には、ごく軽度の知的障がいがある。日常生活に支障はなく、現在は父の営む自転車店の店番をしたり、飼い犬の世話をしたりと、元気に暮らしている。ある日、兄の結婚式で神社を訪れた真白は、東京からやって来たフリーカメラマン、油井景一に出会う。真白の、生まれて初めての恋。応援する人、心配する家族。その中で真白は何を感じ、どう成長していくのか…。
自然豊かな富山に暮らす、ひとつの家族の、「優しさ」と「葛藤」を描く。この映画が、あなたの心に響くことを願って。




「日本3大奈央」の一翼を担う及川奈央先生、久し振りに拝見しましたが相変わらずお美しいですね。その彼女がエンドロールではセカンド扱い。キャスティングはそういう水準。ググりましたが主演の佐藤みゆきさん過去作は観ているも彼女の記憶はなく、従姉妹役の岩井堂聖子さんも「【映画評】サムライフ」ご出演されていたそうですが全然記憶にない。お母さん役の山口詩史さんは「【映画評】リップヴァンウィンクルの花嫁」の偽母親役かと聞けば、ああなんとなく..というレベルでしたが、カメラマン役の福地祐介さんを筆頭に皆さんキャラ立って実に印象的。特に佐藤みゆきさん素晴らしい。2ケツのチャリからこけそうになるシーン笑った。初めて「異性」に触れたのかな?

後から知りましたが監督は「【映画評】きみはいい子」の助監督だったのか。言われてみたら質感が呉美保っぽい。

台詞がとにかく突き刺さりまくりでした。姪っ子から過保護と罵られる真白嬢ご両親は「【映画評】聲の形」硝子母と同じく「歪んだ愛情」かもしれませんが我が子に禍々しい過去があれば、両作品共に親御さんとして頑なに娘を保護せざるを得ず、どちらの言い分もよく分かるので非常につらいですし、明示こそされませんが最後のシーンも先が想像できて素晴らしい。本当に(撮影当時)28歳の初監督作品なの?
とはいえ長谷川初範の「不倫」セリフは本題関係ないし蛇足っぽくていらなかった様な気が。本人がいない時に夫婦で愚痴る程度なら分かりますけど。

ということで撮影にご苦労された立山連峰での日の出を含め、射水市の全ての描写美しく、音楽も軽やかで珠玉の一時間半でした。クオリティ的にも昨年度の「湯を沸かす」「永い言い訳」「聲の形」等と並べても過不足ない良作。



満足度(5点満点)
☆☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 | 人権問題
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コメント
日本3大奈央の残り2人は
長澤奈央、南沢奈央でよろしいですか?
長澤奈央さんは大好きです。
Posted by worldwalker's weblog(・∀・)! at 2017年05月17日 16:51
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