2017年04月21日

【映画評】LION/ライオン 〜25年目のただいま〜

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25年目の「ただいま」
25年目の「ただいま」

幼少の頃迷子になりオーストラリア人夫妻の養子となったインド人男性がグーグルアースを駆使し実母を探し当てた実話実写化オーストラリア/イギリス映画。

映画『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』公式サイト


イントロダクション
失われた人生探しの先に、彼が目にしたものとは―?『英国王のスピーチ』の製作陣が贈る、圧巻の感動ドラマ。

2012年、驚愕のニュースが世界を駆け廻った。5歳の時にインドで迷子になり、養子としてオーストラリアで育った青年サルーが、Google Earthと出会い、25年ぶりに家を見つけ出したというのだ。このまさかの実話を元に、『英国王のスピーチ』の製作陣が描き出すのは、一人の男が辿ったあまりに数奇な人生の物語。 自らのルーツを探すように、サルーが20年以上前のおぼろげな記憶とGoogle Earthをつき合わせていく中で、次第に明かされていく、彼の巻き込まれた運命の数奇さ、スラム街で幾多の危険をくぐり抜けてきた少年の知恵と生命力、そして深い愛に包まれていた彼の本当の人生―。 主人公のサルーには、『スラムドッグ$ミリオネア』のデヴ・パテル。彼の養母役に、本作でも多くの賞にノミネートされているオスカー女優のニコール・キッドマン、恋人役に『キャロル』でアカデミー賞Rにノミネートされたルーニー・マーラ。 壮大な“探し物”の果てに、彼が見つけたものとは?自らの手で奇跡を引き寄せた男の、圧巻の感動ドラマ。

ストーリー
迷った距離1万キロ、探した時間25年、道案内はGoogle Earth
あの日言えなかった「ただいま」を伝えるため、そして自分の人生を取り戻すため、いま僕は、広大な世界へ旅立つ―。
オーストラリアで幸せに暮らす青年サルー。しかし、彼には隠された驚愕の過去があった。インドで生まれた彼は5歳の時に迷子になり、以来、家族と生き別れたままオーストラリアへ養子にだされたのだ。成人し、自分が幸せな生活を送れば送るほど募る、インドの家族への想い。人生を取り戻し未来への一歩を踏み出すため、そして母と兄に、あの日言えなかった爐燭世い沺蹐鯏舛┐襪燭瓠彼は遂に決意する。「家を探し出す―」と。

プロダクション・ノート

『英国王のスピーチ』のプロデューサーが惚れ込んだ実話
『英国王のスピーチ』のプロデューサーを務めたエミール・シャーマンとイアン・カニングは、初めてサルー・ブライアリーの原作小説“25年目の「ただいま」”を読んだ時、すぐに非常に力強い長編映画になると確信したという。「生まれ故郷を見つけ自分が誰であるかを知る必要性や本能に触れた、誰の心にも響く素晴らしいストーリー」とシャーマンは絶賛する。

2013年、2人はサンダンス映画祭に来ていたガース・デイヴィスに監督をやらないかと持ちかける。TVシリーズ「トップ・オブ・ザ・レイク〜消えた少女〜」でエミー賞にノミネートされたデイヴィス監督の仕事ぶりに感銘を受けたからだ。カニングは言う。「これは私たちの人生を支える“家族”との、切っても切れない絆についての物語。ガースは感情を大切に描きつつ、それをリアルに生々しく、鋭く捉える。彼は他のどの監督よりも上手く、運命と希望という2つの要素を共鳴させることができるんだ。」

デイヴィス監督は撮影にあたり、サルーが歩んだ道を実際に出来る限り辿り、サルーの産みの親カムラと育ての親スーが初めて会った瞬間にも立ち会った。彼は言う。「サルーの現実に極力触れることが大事だった。僕には子供がいるが、5歳児が1人で言葉もわからずそこにいる姿を想像すると・・・その時、この映画がとても力強いものになると確信したんだ。」

自らの情熱と努力で新しい〈代表作〉を手に入れたデヴ・パテル
デヴ・パテルが成人したサルー役を演じているが、実は彼はこの役を勝ち取るために、デイヴィス監督やプロデューサーたちに必死でアピールをした。シャーマンは振り返る。「実際のサルーはオーストラリア人として育っていたので、インド出身ではなく欧米で生まれ育ち、祖先がインド人という俳優をキャスティングすべきだと思っていた。だから、デヴは常に念頭にあった。」

デイヴィス監督は言う。「デヴはこの映画のことを、脚本執筆中の早い段階で知った。彼は自ら私たちを訪ね、自己紹介をしたんだ。今回の役に対する熱意は凄かったね。結局、ロンドンで4時間半かけてスクリーンテストを実施したけれど、僕たちはただその気迫に圧倒されたよ。彼がこれまでにスクリーンで見せてきたものをはるかに超えていた。」

念願の役を獲得したデヴは、長年オーストラリアでアウトドアをして過ごし、がっしりした実際のサルーにより近付くために、体重と筋肉を増やした。また、難しいことで有名なオーストラリア英語のアクセントにも取り組んだ。彼は、こんなに心を奪われる脚本に出会ったのは初めてだと語っている。「何としても生き延びて、もう一度家族と会うのだという意志を描いた希望に溢れる物語だ。僕が特にこの役に惹かれたのは、とても現代的だということと、複雑な家族関係から生まれる彼の原動力だ。美しい役だよ。」

何千人もの中から発掘された、5歳の天才俳優サニー・パワール
本作の最大の難関は、5歳のサルーを演じるインド人の男の子を見つけることだった。インドの製作チームは、何千人もの子供たちのスクリーンテストを実施。「子役が役者と呼べるのは8歳頃からだから、演技ができる5歳児を見つけるのは難しい。それでも、小さな男の子が巨大な世界で迷子になるという強烈なシーンのために、幼いことは必須だった」とデイヴィス監督は説明する。

そして出会ったのが、ムンバイに住む少年サニー・パワールだ。デイヴィス監督は振り返る。「彼にレンズを向けると、僕が思い描いていた少年を彼に感じた。サニーは自然体でいるだけで80%の演技になり、過ごしてきた時間や美しい素養など、目の奥に秘めたものを持っていた。部屋に座る彼にカメラを向けるだけで、観る者は彼の物語と表情の虜になるんだ。」

またサニーは、撮影中に驚くべき成長を遂げたとデイヴィス監督は語る。「撮影が始まってから1週間ほど経った頃、明らかに彼は自分のしていることを理解して、演技をコントロールする完全なプロへと変身した。想像を超えた理解力で、私たちが指示した以上のものを演技にもたらしたんだ。自分で感情を組み立て、物事を感じ、泣き、叫び、持てる限りの力を発揮してくれた。」

オーストラリアのシーンを支える名優たち
オーストラリアの南の島、タスマニア州ホバートにある家で、サルーの育ての母親スー・ブライアリーと会ったデイヴィス監督は、スー役にはニコール・キッドマンが適役だと閃いた。「そしたら、ニコールが脚本を読んで話したがっていると聞いて驚いた。ニューヨークでニコールと会い、私たちはひたすら話して泣いて話して泣いた。彼女は僕に負けないくらいスーについて知っていたんだ。撮影現場での彼女は賢く美しく、フェンス越しに見学する近所の人たちに話しかけるなどとても開放的で、すべての人たちから愛されていたね。」

サルーの恋人のルーシー役を演じたルーニー・マーラについては、デイヴィス監督は演技者として魅力的だと語る。「全てが彼女の顔に映し出される。黙っていても、隠された感情がビリビリ裂くように表面に現れてうるさいくらい。並外れた能力だ。ルーニーは一言も発さずに、全てを表現できる。ルーシーとサルーのシーンは沈黙が多いから、想像以上のインパクトが出たね。」

サルーのオーストラリアの父親を演じたのは、デヴィッド・ウェンハム。製作スタッフが考えたのは、“もし養子になったら、どんな父親を望むか?”だった。ウェンハムは面白くて優しく、絶対的に安心して帰る場所になれる。幼いサルーが欲しいと願うに違いない父親としての全てを備えていた。

大きな橋を封鎖して行われたインドでのロケ
インドでの撮影で、サルーがハウラー駅で人混みにのまれるシーンのために、ハウラー橋を数時間封鎖したのが一番の挑戦だった。『スラムドッグ$ミリオネア』、『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』、『食べて、祈って、恋をして』を手掛けたインドの製作会社テイク・ワン・インディアが手配をしたが、彼らさえ橋を封鎖するのは初めてだった。大きな鋼鉄製の橋で、日夜問わず常に車の往来が激しい。橋の片側だけ通行止めが許可され、午前2時から4時にかけて一晩で撮影を行った。

撮影監督のグリーグ・フレイザーとデイヴィス監督にとって、5歳児が体験した世界にどのように息を吹き込むかが課題だった。「サルーのどの決断も、観客ができる限り彼の目線で観られるように配慮した。たとえば電車の中で目覚め、田舎を疾走していることに気付くシーンでは、カメラをサルーの側に配置し、外からは一度も撮影していない」とデイヴィス監督は解説する。

サルーがハウラー駅で迷子になった時、カメラは彼の目線の高さに落とされる。観客は、彼がポールに登って周囲を見渡すまでは、彼と一緒に人の海に飲み込まれた感覚になる。カメラが引いて周囲を見た時に、この小さな男の子がいかに広い世界に取り残されたのかがわかるのだ。

オーストラリアとインドを行き来するサルー
サルー・ブライアリー本人に会えば、どうやって5歳の彼がコルカタの路上で生き延びることができたのかが分かるだろう。彼は優れた回復力と自信に溢れている。サルーと養父母のスーとジョンは、タスマニア州のホバートに住み続け、サルーは家業を手伝っている。 

またサルーは、インド東部のコルカタで孤児院を営み、オーストラリアへの養子縁組をアレンジしているミセス・スードの熱心なサポーターでもある。そのため、しばしばスードを訪ねてインドに戻ってくるし、生みの母のカムラや親族を訪ねている。オーストラリアだけでなく海外でも、サルーは今や人気の講演者になっている。

サルーの生家を見つけるにあたり、Google Earthが重要な役割を果たしたことを聞いたGoogle社は、彼にある国際会議での講演を依頼した。さらに本作を支援し、サルーがインドの生まれた場所をGoogle Earthで探すシーンのリアルさを保証した。




実在の母子はこちら。

06-compressor

配役が丸かぶり且つプロットが重複していることもあり「スラムドッグ$ミリオネア」の並列世界のような印象でした。それとインドの少年少女誘拐問題を描いた「【映画評】シッダルタ」の世界観。未だに日本未公開なんですよね?いい映画だからせめてオンデマンドでもやればいいのに。

配役含めオーストラリアパートはやや空気。もっと短く畳んで、その分インドパート広げてもよかったかも。

それと門外漢なのでよく分からないのですが、本作はグーグル社の全面支援のもと制作されたそうですが、なんで欧米の映画は「グーグル」とか「ツイッター」「フェイスブック」は実名&ホンモノインターフェイスなのに、なんで日本の映画はほぼ100%フェイクなの?今クール、気持ち悪いと話題の波瑠主演NTRテレビドラマ「あなたのことはそれほど」もグーグルぱちものでしたが、インスタはホンモノだったような。双方ウィンウィンな筈なのにブランディング借用にどういう縛りがあるの?

ということで、一通り観終わった結果、サイドプロットとして「兄ちゃんの最期」エピソードは欲しかったですね。一挙に息子2人失い、母ちゃん絶望しただろうな。
そうそう。「タイトル回収」が粋でした。

満足度(5点満点)
☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(6)映画 
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コメント
25年目のただいま。
ちょうど25年前の1992年と1993年にインドに旅行に行きました。
worldwalkerのペンネームは旅行好きだからです。
私が見たインドの風景の一部は映画のまんまでした。
残した弁当をひとりの子供にあげたら、あっというまに50人くらいの子供に取り囲まれたことがちょっとした恐怖体験でした。
Posted by worldwalker's weblog(・∀・)! at 2017年04月21日 17:54
25年前はパリとかアテネには行きましたね〜
Posted by bob at 2017年04月21日 17:56
今年に入ってからの映画評、ほぼ洋画ですな
まあ、是非にとお勧めできるような邦画もないんですが

Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年04月21日 23:45
> 今年に入ってからの映画評、ほぼ洋画ですな
> まあ、是非にとお勧めできるような邦画もないんですが

「月光」行きます!
「散歩する侵略者」秋まで長い。来月公開の「追憶」も期待しています。
Posted by bob at 2017年04月22日 00:10
>幼少の頃迷子になりオーストラリア人夫妻の養子となったインド人男性がグーグルアースを駆使し実母を探し当てた実話実写化

今北産業ならぬ一行で粉砕!
観る前に全部終わったwww

外資日本法人がおったかいおカネ取ろうとするのと、
協賛日本企業スポンサーの子会社・関連会社・出資先を手繰るとgooとか出てきちゃうんで、
競合よそ社のロゴが出せないのでござる。
Posted by んんー at 2017年04月22日 13:22
邦画評、楽しみにしております。最近は胸糞系に名作が多くて困りますわい
「追憶」はカメラが木村大作と聞いて、さぞや面白いメイキングが見れるだろうと期待
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年04月22日 20:57
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