2017年03月29日

【映画評】若者のすべて〈デジタル完全修復版〉

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劇場で観るデジタル修復版はここ数年「【映画評】第七の封印」「【映画評】シェルブールの雨傘」「【映画評】ゴッド・ファーザー(4Kデジタルレストア 劇場公開版)」「【映画評】「男と女」「ランデヴー」」「【映画評】七人の侍(デジタル・リマスター 4K版)」など結構限定公開版を鑑賞していまして、今回は4K修復版をなぜか2Kで鑑賞する1960年のイタリア映画。原題は「ロッコと彼の兄弟」邦題は別に嫌いでないですが時代を感じますね。

「ルキーノ・ヴィスコンティ〜ネオ・レアリズモの軌跡〜」

《本完全修復版について》
この「179分完全修復版」は、マーティン・スコセッシ設立のザ・フィルム・ファンデーションとグッチの資金提供によりフィルムを4Kで修復、2015年に完成した「デジタル4Kリマスター版」です。2015年第68回カンヌ国際映画祭カンヌ・クラシックスにてワールドプレミア上映。
【今回、劇場での上映は4K完全修復版マスターから変換した2K上映となります。】

イントロダクション
 父親を亡くし、母親に連れられて貧しい南部の農村ルカーニアから北部の大都市ミラノに移住した大家族。その五人兄弟が辿る運命を通して、イタリアの南北問題と人間の弱さが残酷なまでに浮き彫りになる。ヴィスコンティの重要なモチーフである家族崩壊を、重要な特徴であるスター主義でドラマティックに描いたこの一大叙事詩は、ネオレアリズモの最後の作品となった。前期の集大成であるこの作品に、本人は後年深い愛着を示している。






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元画質を観たことがないので比較できない前提ですが音声含め非常に鮮明で綺麗でした。ビフォー・アフター動画を見てびっくり。(七人の侍は左卜全のセリフ以外は髪の毛一本レベル鮮明な高画質でした)



一般的に難解と称されるビスコンティ作品ですが、初期作品故なのか所々荒っぽく、非常に平易明瞭な内容。175分尺ですが最後まで没頭して鑑賞できました。ヴィスコンティは「ベニスに死す」程度しか観たことありません。「山猫」も観たことなくイタリア語のアラン・ドロンは初めて観ました。公開年は「太陽がいっぱい」と同じなんだ。そのアラン・ドロンを翻弄する娼婦役アニー・ジラルドさん。ハネケ「ピアニスト」ユペールさんのお母様役だった方なんですね。

映画の内容は家族間の過度な聖母性、今風の言葉で言えば「共依存」を描いた内容でして、まさに「悪魔のような天使の笑顔」父娘や母息子のような上下関係でなく、兄弟姉妹のような並列関係なのが大家族が基本だったその当時っぽいのでしょうか。同時代の小津作品や溝口作品間との既視感も覚えますし、翻り世界的映画のトレンドがこういう感じだったから、ローバジェットでもアイデア次第で勝負できる当時の内省的日本映画が受け入れられたのかな?

とまれ誰に感情移入するかで印象が大きく変わると思われますが、悪魔兄弟とその母親から夢も希望も命さえも奪われた娘さん酷すぎるでしょ。

満足度(5点満点)
☆☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 
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コメント
この画質は凄いな。
三十数年前に名画座で見たときは、真っ黒けの画面の上に、雨だらけのボロフィルムで、ストーリーも全然分からんから寝てしもうたんや。
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年03月30日 06:19
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