2017年03月21日

【映画評】哭声/コクソン

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チェイサー [DVD]
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國村隼さんの演技が面白いとのことで、先日観て面白かった「【映画評】お嬢さん」に続けて日本語/ハングルちゃんぽん韓国映画鑑賞。

支離滅裂な様相を呈したエンディングですが、本編よりカットされたシーン(文尾貼付しています)観てほぼ得心。160分近い長尺映画でああいう肝の描写を本編から割愛する制作側の意図がよく分かりませんが、よく似ているのが今週最終話を迎える「昭和元禄落語心中」。原作から分離された「小冊子パート」をアニメ本編に組み入れるのか興味津々。「くまみこ」並に荒れる危険性も否定出来ませんが、みどりは鬼畜八雲師匠も好きですよ。

『哭声/コクソン』公式サイト

イントロダクション
カンヌ映画祭他、世界の映画祭が熱狂!ナ・ホンジン監督(『チェイサー』『哀しき獣』)待望の最新作
『チェイサー』(2008)では希代の連続殺人鬼を追う男の息詰まる追跡劇を描き、韓国スリラー映画の新しいページを開く鮮烈なデビューを飾り、2作目の『哀しき獣』(2010)では、迫力と疾走感あふれる映像で一人の男の哀しい人生を描き、韓国映画界を支える1人として確固たる地位を築いたナ・ホンジン監督。その待望の新作である『哭声/コクソン』は、2016年5月12日に韓国で公開されNo.1のヒットスタートとなり、その直後に行われたカンヌ国際映画祭では、「近年の韓国映画のベスト!」との声が上がるほど世界でも大きな話題となった。過去2作はスピード感ある展開で手に汗握るスリルを描いたが、本作はじわじわと息の根を止めるようにそのスリルを高めていく。まったく先の読めない展開に、圧倒的な映像で観る者を映画の中へ引きずり込む「哭声/コクソン」はナ・ホンジン監督の新境地だ。

韓国で最も権威ある映画賞「青龍映画賞」で國村隼が男優助演賞ほか二冠達成!外国人史上初の快挙!
実力派俳優たちが揃った韓国映画史上に残る骨太なサスペンス・スリラー!
警官ジョングを演じるのは、ドラマや映画の名脇役として知られるクァク・ドウォン。『哀しき獣』でクァクに出会ったナ・ホンジン監督の大抜擢により、43歳にして本作が初の主演作となった。大ヒット作となった本作以降、新作のオファーが絶えない人気となっている。村人を惑わすよそ者には、日本の俳優・國村隼。その強烈な存在感で韓国の映画ファンを虜にし熱狂的な支持を得、2016 APAN・スター・アワーズでは特別俳優賞を受賞。そして韓国で最も権威のある映画賞のひとつ、第37回青龍賞では男優助演賞と人気スター賞をW受賞し、映画賞史上初の外国人の受賞という偉業を打ち立てた。強烈なインパクトを残す 祈祷師には、『国際市場で逢いましょう』『ベテラン』他、主演作がヒットを続けるファン・ジョンミンなど、ナ・ホンジン監督らしい演技派な役者陣が顔を揃え、韓国映画史上に残る骨太な作品を作り上げた。

ストーリー
村で起きる異常な連続殺人事件。その”真相“は誰の目による”答え“か。
目にするものすら疑わねば真実には辿りつけない。
平和な田舎の村に、得体の知れないよそ者がやってくる。彼がいつ、そしてなぜこの村に来たのかを誰も知らない。この男についての謎めいた噂が広がるにつれて、 村人が自身の家族を残虐に殺す事件が多発していく。そして必ず殺人を犯した村人は、濁った眼に湿疹で爛れた肌をして、言葉を発することもできない状態で現場にいるのだ。 事件を担当する村の警官ジョングは、ある日自分の娘に、殺人犯たちと同じ湿疹があることに気付く。ジョングは娘を救うためによそ者を追い詰めていくが、そのことで 村は混乱の渦となっていき、誰も想像できない結末へと走り出す――

スタッフ
脚本/監督:ナ・ホンジン
「暴力描写でスリルを与えた前作のやり方を避けたかった。じわじわと進みながらスリル感を高めていくスタイルの映画を作りたかった。この映画のために長い時間、俳優やスタッフたちと共に走り続けてきた。非常に困難だったが、十分に価値があると思った。」 ナ・ホンジン監督は、2008年の長編デビュー作『チェイサー』で、大韓民国映画大賞、大鐘賞映画祭など韓国内の映画祭はもちろんのこと、 シッチェス・カタロニア国際映画祭、ドーヴィル・アジア映画祭など世界有数の映画祭でも賞を次々と受賞。その演出力を認められた。その後、 2作目の『哀しき獣』では、圧倒的な緊張感と追い込むようなスピード感で新鮮な衝撃を与えた。そのナ・ホンジン監督が、3作目となる監督作 『哭声/コクソン』では、新たなスタイルの緊張感とスリル、そして一層独創的で強烈な展開を見せる。

警察官・ジョング:クァク・ドウォン
平凡な警察官で娘を持つ父親。事件現場のこれまで見たこともない異常な状況に動揺を隠せない。事件の発端はよそ者だという噂が広がる中、 娘ヒョジンにまで被害者たちと同じような症状が現れ、疑いが確信となり始める。友人たちと一緒によそ者の家を訪ねて大暴れしたり、祈祷師を家に呼んだりと収拾の つかない混乱の中、彼にはただ娘だけは守らなくてはという思いしかない。
「今までの韓国映画では見られない新しいジャンルの映画だと思った」(クァク・ドウォン)

祈祷師イルグァン:ファン・ジョンミン
被害者たちと同じ症状が現れて苦しむジョングの娘ヒョジンを救うため、村に呼ばれた祈祷師。ジョングの家に着くなりただならぬ気を感じ始める。 ジョングが会ってはいけない相手を挑発し、すべてはそこから始まったと言い、過酷な除霊の準備をはじめる。
「この作品に関われただけでも光栄に思う。自信を持って言うが、10年経ってもこんな映画は出てこないだろう」(ファン・ジョンミン)

山の中の男:國村隼
静かでのどかな田舎村に現れるよそ者。村で殺人で起こると疑惑の中心となり、彼についての不穏な噂が村をかけめぐる。 でも、彼が何者なのか。その真実は誰も知らない。「シナリオを読んで感じた”異邦人としての男 “のイメージを、具体化できるか悩んだ。撮影では俳優たちとスタッフが自分の持てるエネルギーをすべて、 惜しみなく注いでいると感じた現場だった」(國村隼)

目撃者ムミョン:チョン・ウヒ
事件を目撃したという女。現場を守っていたジョングに、自分はすべてを見たと言い、まさによそ者が犯人だという意味深な話をする。目撃者を 見つけたと興奮するジョングを残し、一瞬のうちに姿を消し、ジョングをさらなる混乱に陥れる。「今まで見てきた作品とは世界が違って衝撃的だった。出演しない理由がなかった」(チョン・ウヒ )




韓国のバイクってYAMADAばかりかと思っていましたが、ヤマハのホンモノSRが流通しているんだ。若い頃はジジ臭いバイクと思っていましたが、なんか乗りたい。

劇中の國村隼さん設定は村人から疎まれ、いたいけな韓国ご婦人相手に「この淫売が!」と足蹴にする「謎の日本人乞食」役なので掴みは満点。今の日本では制作困難と思われる昭和の「マタンゴ系映画」或いは「ウルトラQ」でして、それはそれで好きなのですがなんか雑でしょ。そもそもですよ、子守の隣人を包丁で滅多刺しにした少女が施設に保護されるでも病院で強制措置されるでもなく漫然と生活し続けている韓流スタイル。

そして観客の誰しも惑う謎のエンディングでして、どこをどう考えても破綻してるのでは?と思い、色々ググっていたらカットされたお蔵入りエンディング発見。つまり本作は「考えるな感じろ」でも「観客に委ねる」でもなく、一応のエンディングは完成したがラッシュで酷評〜ばっさりカットし謎っぽく編集と考えるのが自然。

それではお蔵入りエンディングです。



謎の日本人+祈祷師のふんどしコンビvs石投げ白衣女という対立構造。尚且つ監督インタビューによると「聖書よりモチーフ」とありますので、聖書よりプロットを幾つか借用しているのでしょう。
國村隼、韓国映画『哭声』でのふんどしシーンは「台本はスッポンポンだった」と告白 | cinemacafe.net

但し本作に悪魔はいても「神」に相当する登場人物は不在で、穿って考えると風水を悪用し龍脈を断ち切る日帝(國村隼)+日帝残滓(朴槿恵)相手に健気に戦う少女(独島守護天使)、つまり「民族精気抹殺政策」を本作の裏設定みたいに考えるなら配役も合理的ですし、諸々しっくり来ます。

満足度(5点満点)
☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 
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