2017年03月16日

【映画評】ラビング 愛という名前のふたり

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Loving
Loving

ロバート・ケネディ司法長官も関わったと称される異人種間結婚裁判顛末映画。
意地悪い言い方すると時流に乗っているというか。

映画『ラビング 愛という名前のふたり』公式サイト

イントロダクション
1958年、アメリカ、ある夫婦が逮捕される。ふたりの肌の色が違うというだけで──。

ある夜、突然逮捕されたラビング夫妻。その罪の名は、“結婚”──今からわずか60年前のこと、アメリカのいくつもの州で異人種間の結婚が禁じられていた。だが、活動家でもなく、ごく普通の労働者階級のラビング夫妻の訴えによって、1967年に遂に法律が変わる。この驚くべき実話に深い感銘を受けた名優コリン・ファースがプロデューサーを名乗り出て、映画化が実現した。
いったい、ラビング夫妻はどうやって国を動かしたのか? きっかけは、妻のミルドレッドが、ケネディ大統領の弟であるロバート・ケネディ司法長官に書いた1通の手紙。愛する夫のリチャードと生まれ故郷で夫婦として暮らしたいと願ったのだ。
気鋭の監督が丁寧に慈しむようにスクリーンに焼きつけたのは、実在の夫妻の慎ましくも美しい人生。主演の二人の一点の曇りもない演技が、観る者すべての心を揺さぶる。
二人は自分たちの“LOVINGラビング”という名前の通り、ただひたすらに愛を貫いた。歴史までを変えた、史上最も純粋な愛を描いた感動作が誕生した。

ストーリー
レンガ職人のリチャード・ラビングは、恋人のミルドレッドから妊娠したと告げられ、大喜びで結婚を申し込む。時は1958年、ここバージニア州では、異人種間の結婚は法律で禁止されていた。だが、子供の頃に出会って育んだ友情が、愛情へと変わっていったリチャードとミルドレッドにとって、別れるなどあり得ないことだった。二人は法律で許されるワシントンDCで結婚し、地元に新居を構えて暮らし始めるが、夜中に突然現れた保安官に逮捕されてしまう。二人は、離婚か生まれ故郷を捨てるか、二つに一つの選択を迫られる──。

ラビング夫妻が世界を変えるまで

1933年10月29日 バージニア州セントラル・ポイントでリチャード・ペリー・ラビング誕生
1939年7月22日 バージニア州セントラル・ポイントにてミルドレッド・ドローレス・ジーター誕生
1958年6月2日 リチャードとミルドレッドワシントンD.C.にて結婚。その後、セントラル・ポイントのミルドレッドの実家に移り住む
1958年7月11日 キャロライン郡担当のバージニア州弁護士であるバーナード・マホンが、リチャードとミルドレッドの逮捕状をとる
1958年7月12日 午前2時、ブルックス保安官が寝室に突入し夫妻を逮捕。夫妻はボウリング・グリーンの監獄に収容される。リチャードは一晩過ごしたのち1,000ドルの保釈金を支払い釈放され、ミルドレッドは5日間を獄中で過ごし、1,000ドルの保釈金を払って釈放される
1958年10月 ラビング夫妻、バージニア州の異人種間結婚を禁じた法令に違反しているとして起訴される
1959年1月 1年間の服役の判決が下されるが、「直ちにキャロライン郡とバージニア州を立ち去り、25年間、前記の郡及び州に一緒に又は同時に戻らない」という条項に同意することで執行猶予となる。夫妻はワシントンD.C.のミルドレッドのいとこのアレックス・バードとその妻のラウラと共に暮らすようになる。
1963年 ミルドレッドは、アメリカ合衆国司法長官のロバート・F・ケネディに手紙を書く。ケネディはアメリカ自由人権協会(ACLU)にケースを委ねる。6月にはラビング夫妻のケースをACLUの弁護士であるバーナード・コーエンが担当することになり、その数か月後には、公民権を専門に扱う弁護士であるフィリップ・ハーシュコプが加わり、両弁護士は無償で弁護にあたる。11月にバーナード・コーエンは、ラビング夫妻の有罪判決を無効にし、判決を破棄するようバージル判事に申し立てを提出する。
1964年 ラビング夫妻は3人の子供たちとバージニア州に戻り、キングアンドクイーン郡の農家でひそかに暮らすようになる
1965年1月22日 バージル判事は申し立てを退ける
1966年3月7日 バージニア州最高裁はラビング夫妻の申し立てを是認するも、州から25年間立ち去る条項は過剰であるとして、判決の変更を求めて事件を州巡回裁判所に差し戻す
1966年3月18日 ライフ誌は、同誌のカメラマン、グレイ・ビレットによる、キングアンドクイーン郡の自宅とその周辺でのラビング夫妻の白黒写真付きで、(記者署名なしで)「結婚という犯罪」という記事を掲載
1966年3月 ラビング夫妻対バージニア州裁判が米国連邦最高裁判所に上訴される
1967年6月12日 最高裁判所は、すべての異人種間結婚禁止法を違憲であり、修正第14条の平等の保証に違反しているとする、全員一致の判決を下した
毎年6月12日 現在6月12日は、最高裁判所によって異人種間の結婚が合法化された”Loving Day”として記念日となっている

プロダクションノート

「なぜこの話を知らなかったのだろう」はじまりはエミー賞受賞のドキュメンタリー映画
2008年、ドキュメンタリー映画監督のナンシー・バースキーは、ミルドレッド・ラビングの死亡記事を読み、彼女と夫のリチャードの愛が、かつて法律を変えたことを知る。彼らの互いへの揺らぐことのない献身的な愛情に心を動かされ、夫妻についてのドキュメンタリー作品を作ろうと決意する。
バースキーは、1967年の判決の前夜にABC-TVが特集を組んだラビング夫妻のフィルム映像と記録文書、ライフ誌のカメラマンのグレイ・ビレットによる写真を参考に、ドキュメンタリー映画の製作・監督・脚本を手掛ける。完成した『The Loving Story』は2011年に様々な映画祭で上映され、2012年にはバレンタイン・デーにアメリカのケーブルテレビHBOで放送されて数多くの感動の声を集め、ピーボディー賞やエミー賞などを受賞した。ナンシーはその後本作のドラマ映画化に向けプロデューサーとして動きはじめる。

オスカー俳優コリン・ファースがプロデューサーに
バースキーは、ラビング夫妻の物語のフィクション長編映画版の企画も立ち上げ、アカデミー賞受賞俳優のコリン・ファースに持ち掛けた。ファースもすぐにこの夫妻に魅了され、プロデューサーに加わる。「もちろん社会的、人道的にも意義のある話だけど、何より素朴な夫婦のキャラクターに魅了された。これは本当に素晴らしいふたりの人間のラブストーリーだと思ったんだ」と振り返る。そして2011年、ファースはバースキーに、プロデューサーのゲド・ドハティと製作会社レインドッグフィルムズを設立し、最初の企画として『The Loving Story』のフィクション版長編映画を提案したと告げる。
ドハティは、「ドキュメンタリーを観て以来、僕らはふたりのことで頭がいっぱいになった。コリンと僕は、世界規模でより多くの人々がラビング夫妻について知るべきだと直感し、フィクションでふたりの物語を紡ごうと固く誓ったんだ」と語る。

裁判ものではなく愛の物語を撮ると決意した監督
2012年、ジェフ・ニコルズ監督の『MUD マッド』を特別上映で観たプロデューサーたちは、彼の南部の男女を描く直感的な表現力が、自分たちが作ろうとしている映画に理想的だと気付く。
当初ニコルズは、自分自身のイマジネーションから生まれたものではない脚本を書いたり、監督したりすることに興味を持てなかった。しかし、『The Loving Story』を観て、作品の重要性と現代にも通じるポジティブなメッセージ性に注目した。それ以上に彼が引き込まれたのは、リチャードとミルドレッドの「自分たちが選択した人生と愛を生きる」という静かだが揺るがぬ決意だった。「ふたりの間に生まれた愛に衝撃を受けた」とニコルズは語る。「裁判の映像で、映画の大部分を占めることもできただろう。けれども僕は、法についての物語より、愛の物語が描きたかった。今までにない愛についての映画を作りたかったんだ」

ラビング夫妻の娘が顧問として参加
ラビング夫妻の子供たちで今も存命なのは、ペギーという女性ひとりだけだった。父親によく似て、静かで多くを語らない女性だが、本作の顧問を務めることになった。ニコルズは、彼女にどうしても確認したいことがあった。それは弁護士が言っていた、「夫妻がケンカするところを一度も見たことがない」という証言だ。ペギーは「全くありませんでした」と、その言葉を裏付ける。ペギーは両親を愛し、今でも一瞬たりとも彼らへの尊敬の念を忘れたことはなかった。
撮影が始まり、映画セットを訪れた時のことを、ペギーは「俳優たちが自分の両親へと完璧に切り替わっている様子に驚きました」と語っている。

2年間役作りをして待ち続けた主演女優
ミルドレッド役のオーディションで、ルース・ネッガと初めて会ったニコルズは、初めは「ビーン(豆)」の愛称で呼ばれた、細く背の高い実際のミルドレッドと体型が違うと感じたが、「ルースが演技を始めると、並外れて素晴らしかった。僕たちがドキュメンタリーの映像で知った、ミルドレッドの全てを表現することができていた。模倣なんかでは決してなかった。彼女こそミルドレッドだと直感したね」と振り返る。
自身の両親も異人種間結婚だったネッガは、この役に特別な思い入れを抱いていた。オーディション合格から1年後、ネッガはニコルズに誘われて、リチャード役のジョエル・エドガートンとランチを共にした。「それはジェフが企んだ相性テストだったわ」とネッガは笑う。テーブルはとても自然な雰囲気に包まれ、テストは大成功だった。
オーディションから撮影まで2年の月日が流れたが、ネッガの心にはミルドレッドが生き続けていた。ようやく撮影が始まる1ヶ月ほど前に、ネッガはバージニアに入り、ラビング夫妻の娘のペギーに会いに行く。「私が彼女に一番伝えたかったことは、私たちはただ、このストーリーをできるだけ正しく伝えて、彼女のご両親の思い出に敬意を表したいということ。彼女は確かにそれを受け止めてくれて、評価してくれたわ」とネッガは振り返る。ペギーが祝福してくれたと分かったその日ネッガは1日中涙が止まらなかったという。その後、ネッガはエドガートンとふたりで夫妻の墓参りにも訪れた。

レンガ職人の修行に励んだ主演男優
前作『Midnight Special』を撮影していた時、既に本作の脚本を書き上げていたニコルズは、撮影現場でリチャード・ラビングを見つけたと直感した。重要な役で出演していた、ジョエル・エドガートンだ。彼は、それまでラビング夫妻のことを知らず、ニコルズから聞いて「衝撃を受けた」と語る。
ドキュメンタリーを観たエドガートンは、まずは外見を変えた。歯並びを悪くして、少し受け口にしたのだ。さらに、リッチモンドの職業専門学校でレンガ積みを習った。「リチャードの人物像の土台は、口下手で自分の考えや気持ちをハッキリと言えないところだ」とエドガートンは説明する。「彼は明らかにカメラの前に立つことを恥ずかしがっていた。彼の目は多くを語るけれど、言葉がそれについていかない。だから、リチャードという人間のうわべだけを模倣するのではなく、内面を正確に誠実に掴もうと努力した。」
エドガートンは「ジェフの脚本はとても美しく書かれていた。これは人の心に迫り、情感の深くにまで届く物語だ。僕たちにとって、言葉のない感情の襞の数々を表現することができたというのは、とても特別なことだった。」

実際に出来事が起きた場所での撮影で生まれたリアリティ
ラビング夫妻の物語の信ぴょう性を高めるために、バージニア州の実際に出来事があった実在の場所でのロケ撮影が敢行された。裁判所もミルドレッドとリチャードが閉じ込められていた刑務所も現存し、まさに魂のこもった映像となった。
撮影監督のアダム・ストーンは、田舎の美しい風景を捉えるために、ワイドスクリーンで撮影した。ニコルズは、「どれだけ美しい場所かをこの目で見て、ミルドレッドがバージニアを去りたくなかった理由が理解できた」と話す。
衣裳デザイナーのエリン・ベナッチは、リチャードが身につけていた服だけではなく、ボディー・ランゲージも研究したと語る。「リチャードはお尻を前に出し、背中を丸めて、前かがみに歩くクセがあったの。ズボンの形もその動きを考えて作ったわ。」ミルドレッドの衣裳も、彼女の心情が現れるよう工夫された。ワシントンD.C.では孤独に息がつまる様を、バージニア州に戻ってからは生き生きと蘇る様子を衣裳でも表現している。




記憶によると本作で明示がなかった筈ですが所謂「ソドミー法」(同性愛、インターレイシャル、オーラルセックス、アナルセックス、ズーフィリア)の適用範疇かと思われまして、「神は白人、黒人、黄色人種、マレー人種、赤色人種を造り、それぞれ別の大陸に置かれた。現在、神が采配をなされた頃と状況は違うが、だからといって人種を超えた結婚が認められていいはずがない。神が人種を分けてお造りになったという事実、それこそが、神は人種混合など望んでいないということの何よりの証明である」当時のバーモント州判事が示した異人種間結婚禁止根拠ですが、要は近年欧米で血気盛んな獣姦禁止令とまったく同じロジックだと思われます。そういや昨年の「【映画評】キャロル」も同じテーマだ。
【けものフレンズ】けもフレから学ぶ「そもそも”獣姦”はなぜダメなのか? 違法化が進む獣姦」

夫役はジョエル・エドガートン。「【映画評】ザ・ギフト」の監督兼キモイおっさん役です。全然分からんかった。ミルドレッド役のルース・ネッガが普通に綺麗なので少々違和感あり。誤解を恐れず申し上げますと、彼女の容姿がピグミー方面とかニューギニア方面、アボリジニ方面だったらスクリーンの前で腕組みしながら自問自答しますが、あんなに綺麗なら誰でも惚れて当然。当時の人々はみなネトウヨだ。この裁判は絶対許さないというIQ低下誘引傾向はあり。父がアイルランド人、母はエチオピア人だそうで、尊属とはいえプライベートと役柄が重複していますが、実在のミルドレッドさんも混血だったのでしょうか?
米国の「異人種間結婚禁止法」撤廃の立役者、ラビングさんが死去 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

寝転がってテレビを観ているご両人の写真も最後に紹介されていましたが、ミルドレッドさんはスモーカーなんだ。勿論そういう時代ですけど映画の中ではそういう描写なく、映画とはちょっと印象が違いますよね。

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映画は最高裁判決をゴールに収束しますが、個人的に観たい知りたいのは、ご両人が結婚する前の白人黒人入り混じった地域社会実態。作中で「旦那さんのお父さんはニガーから雇われていたので仕方ない」セリフもありましたし、その辺を掘り下げた映画が観たいです。

満足度(5点満点)
☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 | 人権問題
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コメント
ネッガはプリーチャーのチューリップ役がぶっとんでたから、キレイという印象はないなぁ。
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年03月16日 21:48
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