2017年01月30日

【映画評】アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場

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イスラム過激派と対峙する米英合同軍事チームを描くイギリス映画。

日本のキービジュアルがメチャクチャで邦題が間抜け過ぎますが、中身は良作。

映画「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」

イントロダクション
『クイーン』『黄金のアデーレ』――強い女主人公を演じ、高い評価を受けてきたアカデミー賞Ⓡ女優ヘレン・ミレン。最新主演作『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』では、直情型なイギリス軍司令官キャサリン・パウエル大佐を演じる。監督には、アカデミー賞Ⓡ受賞監督で、大ヒット作『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のギャヴィン・フッド。さらに『キングスマン』のアカデミー賞Ⓡ俳優コリン・ファース、『セッション』のデヴィッド・ランカスターがプロデューサーを務め、緊迫感溢れる世界を作り上げる。ドローン偵察機が映し出す戦場を、遠く離れた“安全な”会議室のモニターで見ながら、戦争をする―――そんな、現代の戦争の闇を巧みに描き、何が正義かを突きつけ同時にモラルも問う。世界的にセンセーショナルとなった『ハート・ロッカー』『ゼロ・ダーク・サーティ』など戦争の実態をテーマにした作品に続く、新たな軍事サスペンスが誕生した。21世紀の戦争は、IT戦の時代へ突入した――。今、世界中で起こっている戦争は、遠く離れた会議室で行われている。ドローンが映し出す戦場は、“安全な”場所にいる全員のパソコンへ即座に送られる。立場の違う人々が干渉しながら戦争をするのだ。物語で標的となるテロリスト以外に、一人の少女が巻き込まれ犠牲となろうとしている。誰がその決断を下すのか?ボタンを押す権限を持っているのか?軍人か、政治家か、法律家か。この正義は正しいのか――、自分は判断したくない――、直面するジレンマは人間的で、その問題も遠く離れた場所で議論される。4大陸をまたいで、ほぼリアルタイムで展開する本作は、現代の戦争におけるモラルの曖昧さを炙り出す。

ドローンによる戦争の実用化と、そこから派生する倫理的な問題の両面を検証しながらも、同時に社会的にも議論を巻き起こすことだろう。ナイロビ上空6000mを飛ぶ【空からの目】<無人偵察機ドローン>を使い、イギリス軍の諜報機関のキャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は、国防相のベンソン中将(アラン・リックマン)と協力して、英米合同軍事作戦を遠く離れたロンドンから指揮している。凶悪なテロリストたちが大規模な自爆テロを実行しようとしていることをつきとめ、アメリカ・ネバダ州の米軍基地にいるドローン・パイロットのスティーブ(アーロン・ポール)に攻撃の指令を出すが、殺傷圏内に幼い少女がいることがわかる。キャサリンは、少女を犠牲にしてでもテロリスト殺害を優先しようとするが――。『ツォツィ』でアカデミー賞Ⓡ外国語映画賞を受賞し、『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で一躍脚光を浴びるようになったハリウッドで最も注目されている監督の一人ギャヴィン・フッド。主演のヘレン・ミレンは、イギリスを代表する実力派・演技派女優と知られ、アカデミー、ゴールデングローブだけでなく、カンヌ、ヴェネツィアなどでも多大な功績を残している。クラシカルなものからアクションまで幅広く活躍するスター女優だ。ドローン・パイロットには、大ヒットテレビドラマ「ブレイキング・バッド」で3度のエミー賞を受賞し、オファーが殺到中のアーロン・ポール。パウエル大佐を支えるベンソン中佐役に、『ハリー・ポッター』シリーズでお馴染みのアラン・リックマン。本作が実写映画での遺作となる。さらに、ジェレミー・ノーサム、イアン・グレン、フィービー・フォックスなど一流の出演陣が脇を彩る。

ストーリー
イギリス、ロンドン。軍の諜報機関の将校キャサリン・パウエル大佐(ヘレン・ミレン)は、国防相のフランク・ベンソン中将(アラン・リックマン)と協力して、アメリカ軍の最新鋭のドローン偵察機を使い、英米合同テロリスト捕獲作戦を指揮している。
上空6000メートルを飛んでいる空の目であるリーパー無人航空機が、ケニア・ナイロビの隠れ家に潜んでいるアル・シャバブの凶悪なテロリストたちをつきとめる。その映像が、イギリス、アメリカ、ケニアの司令官たちがいる会議室のスクリーンに映しだされるが、彼らが大規模な自爆テロを決行しようとしていることが発覚し、任務は殺害作戦へとエスカレートする。
アメリカ、ネバダ州。米軍基地では、新人のドローン・パイロットのスティーブ・ワッツ(アーロン・ポール)が、パウエル大佐からの指令を受け、強力なヘルファイアミサイルの発射準備に入る。だが、破壊準備に入ったその時、殺傷圏内にパン売りの幼い少女がいることがわかる。
予期せぬ民間人の巻き添え被害の可能性が生じたため、軍人や政治家たちの間で議論が勃発し、少女の命の行方がたらい回しにされる。キャサリンは、少女を犠牲にしてでもテロリスト殺害を優先しようとするが――。




冒頭、最悪と記した邦題とキービジュアルですが、邦題については映画最後に「世界一安全な戦場ではない」というセリフを踏まえて付けたこういう邦題が理解不能。高度なギャグだとしても作品をバカにしている感じでいい気がしない。

キービジュアルですが、海外はこうです。

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上記キービジュアルがいいとは申しませんが、これではこれで見る気が失せる。

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こいつが凄かったですね。

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ぶっちゃけ展開は「シンゴジラ」と一緒。広義でいう政治コメディ映画ですがゴジラと違いテーマがテーマだけに笑えません。敵がゴジラかイスラム過激派かの違い。取り敢えずフィクション作品ですが、フィクションでないのを知っているので。最後の落とし所もリアリスティック。観客はまさに冷徹な神の視線(アイ・イン・ザ・スカイ)を疑似体験出来ます。

作品力としては「ブラックホークダウン」や「【映画評】ゼロ・ダーク・サーティ」の横に並べても過不足ない内容でした。作品で登場するドローン機って、エヴァンゲリオンの量産機ウナギみたいで気持ち悪い。

最後にアラン・リックマン追悼の文字がありまして、公開情報では「アリス・イン・ワンダーランド2」が遺作だそうですが同作は声のみの出演とのことで、事実上本作が遺作となります。映画初出演作の「ダイ・ハード」印象が最後まで強かったです。ご冥福をお祈りします。

満足度(5点満点)
☆☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(1)映画 | 戦争
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コメント
ハチドリと昆虫ドローンでダメだろ
あそこから現実味無くなったわ
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2017年01月30日 11:39
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