2016年03月04日

【映画評】最愛の子

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中国子ども誘拐白書
中国子ども誘拐白書

当局からの検閲に怯えながら人権告発映画を制作する中国人スタッフお疲れ。

映画『最愛の子』オフィシャルサイト

イントロダクション

中国・深圳の街なかで、ある日突然姿を消した3歳の息子ポンポン。両親は必死で愛する息子を捜すが、その消息はつかめない。罪の意識と後悔に苛まれながら、かすかな希望を胸に国内中を捜し続けて3年後、ついに両親は深圳から遠く離れた農村に暮らす息子を見つけ出す。だが、6歳になった彼は実の親のことを何一つ覚えておらず、 “最愛の母”との別れを嘆き悲しむのだった。そして、育ての親である誘拐犯の妻もまた、子を奪われた母として、我が子を捜しに深圳へと向かう――。愛する我が子を、その愛を、親は取り戻すことができるのだろうか?

実際に起こった事件を基に、映画は大切に育ててきた我が子を失った“産みの親”の底知れぬ悲しみと恐怖、苦しみを丁寧に描きつつ、誘拐犯の妻である“育ての母親”の葛藤も繊細に描写する。子どもを失う苦しみを3年ものあいだ実の親に味わわせていたことへの懺悔、一方で非常識だと罵られても溢れでる子への愛……。「愛する我が子を誰にも奪われたくない。ただ一緒にいたい」という、すべての親が抱くシンプルで普遍的な願いを彼女もまた抱いているからこそ、その偽りない愛情に誰もが心を動かされずにはいられない。善か悪かのジャッジも、“子を奪われた被害者”と“子をさらった加害者”という関係性も超えた、親が子を思う「至上の愛」、子が親を慕う「無垢な愛」の深さにただただ、圧倒されるしかない。

監督は、『君さえいれば 金枝玉葉』『ラヴソング』といったウェルメイドなラブストーリーから、『ウォーロード/男たちの誓い』などのアクション大作まで、ジャンルは様々なれど人間の感情の機微を描くことにかけて定評があるピーター・チャン。本作は、年間20万人もの子どもが行方不明になっていると言われる中国で、実際に起こった事件が基になっている。2008年3月に誘拐された男の子が、3年後の2011年2月に両親のもとに帰ってきたという事件を取り上げたドキュメンタリーを見たピーター・チャンは「すぐにこの映画を撮らなければ」と早急に製作にとりかかったという。児童誘拐の背後に横たわる「拡大する経済格差」や「一人っ子政策」など現代中国が抱える問題を果敢にあぶりだした本作は、中国国内で公開されるや大ヒットを記録、社会に反響を巻き起こし、公開後には刑法の改正法案により誘拐された子どもや女性を買うことは重罪とみなすと規定された。

主演は、チャン・ツィイーらと並ぶ「中国四大女優」の一人と評されアジアで高い人気を誇るヴィッキー・チャオ。全編ノーメイクで誘拐犯の妻ホンチンを熱演し香港のアカデミー賞と呼ばれる金像奨で最優秀主演女優賞を初受賞したほか数々の主演女優賞に輝いた。ポンポンの父親ティエンを演じるのは、現在“中国一のマネーメイキングスター”として名高いホアン・ボー。『西遊記 はじまりのはじまり』などコミカルな演技で人気を博している彼が、本作では苦悩する父親を演じ新境地を拓いている。『レッド・クリフ 機供戮離肇鵝Ε澄璽ΕДぁ◆愿薫駄隋⇔人たち』のハオ・レイ、本作で金鶏奨最優秀助演男優賞を受賞したチャン・イーら、いずれも実力と人気を兼ね揃えた俳優たちのリアリティ溢れる演技が、物語に真実味を与えている。

ストーリー
2009年7月18日。中国・深圳。 下町で寂れたネットカフェを経営しているティエンは3歳の息子ポンポンと二人暮らし。ポンポンは週に一度離婚した元妻のジュアンと過ごしていた。ある日、近所の子どもたちと遊びに出かけたポンポンは、母親の車が通りすぎたことに気づきあとを追いかける。だが、母親の車を見失ったポンポンを、何者かが連れ去ってしまう。

夜になっても帰ってこないポンポンの捜索願をだすべくティエンは警察に電話するが、警察は「失踪後24時間は事件として扱えない」という。自力で捜そうと、駅に向かうがポンポンは見つからなかった。その後訪れた警察署で見た防犯カメラの映像には、男がポンポンを抱いて連れ去る姿が映っていた。署を出る際、ジュアンは「息子を返して!」と泣き叫ぶ。

その日から、ティエンとジュアンの息子捜しが始まった。インターネットで情報提供を呼びかけ、携帯電話番号を公表するが、かかってくるのは、報奨金目当ての詐欺かいたずらの電話ばかり。脅して金をせびろうとする者まで現れる。
罪の意識と後悔に苛まれながら、ポンポンを捜し続けるティエンとジュアン。ポンポンの失踪から3年が経った2012年の夏のある日、ティエンの携帯に着信が入る。ポンポンと見られる男の子が安徽省にいるという。安徽省の農村を訪れたティエンとジュアンはついに息子を見つけ出すが、6歳になったポンポンは両親であるティエンとジュアンをまったく覚えていなかった。

ポンポンが「母ちゃん」と慕うのは、ホンチンという“育ての親”だった。ホンチンは「私が子どもが産めないから、夫がよその女に産ませて3年前に連れてきた」と主張するが、一年前に死んだ彼女の夫が3歳のポンポンを誘拐し安徽省に連れてきたのだった。初めて知らされる事実に困惑するホンチン。

それから半年後。ティエンとジュアンは、いまだに「家に帰りたい」と言うポンポンの愛情を何とかして取り戻そうと、日々心を砕いていた。そしてホンチンもまた、我が子を奪われた母として、深圳へと向かう。それぞれの親たちの思いは、届くのだろうか――。

映画の背景

◎中国における児童誘拐
1980年以降の中国で大きな問題となっている誘拐と人身売買。その被害者の多くは子どもだ。2013年、中国中央人民放送は毎年20万人の子どもが誘拐されていると発表。だがこの推定数はあくまで控えめに算出された数字だと言われる。誘拐された子どもの価格は5000ドルから13,000ドルで、その多くは数十人から数百人のメンバーを抱える巨大な犯罪組織によって取引されている。

劇中、ジュアンが「子どもを救うための貴重な時間を無駄にした」と警察を責めるシーンがあるが、警察は24時間以上経たないと子どもの行方不明を事件として扱わない。そのあいだに誘拐された子どもたちは何人もの売人の手を渡り、長距離を移動するため追跡が不可能となることが多い。

児童誘拐問題に対処するため、中国公安部には全国対誘拐特別部隊が存在し、行方不明児と両親とのDNAをマッチングするデータベースがあり、「宝貝回家(大事な子どもが家に帰る)」などの市民団体との協力体制が敷かれている。こうした団体はSNSやインターネットを駆使し、行方不明児たちの最新データベースを公開している。救出された行方不明児が両親の元へ帰ることができたケースもあり、2011年、警察は8,660名もの子どもを救出した。

『最愛の子』が中国で公開されて以来、児童誘拐問題は国内で大きな注目を集め、刑法の改正法案により、誘拐された子どもや女性を買うことは重罪とみなすと規定された。

◎一人っ子政策
一人っ子政策は、世界中で物議を醸している中国の人口政策で、社会的、経済的、環境的問題を緩和するため、1979年に導入された。人口統計学者によれば1979年から2009年にわたり、少なくとも4億人の誕生を抑えたと算出している。違反すると罰金を払わねばならないが、そのため高額所得者たちは二人以上の子を出産することも。そのほかいくつかの例外規定が設けられており、農村部の夫婦であれば、第一子が女児の場合には第二子の出産が認められているほか、少数民族や外国籍であれば一人っ子政策の対象外となる。2013年11月にはさらなる緩和をはかり、片方の親が一人っ子であれば一人以上子どもを持つことを許可すると発表した。しかし、これらの規定に反した二人目の子どもは「黒孫子(へいはいつ)」と呼ばれ戸籍を持つことができず、そのため教育も医療も受けることができない。黒孫子の数は数千万から数億人と言われている。

◎地方からの出稼ぎ
2012年、中国の都市部人口は全人口の52.6%に達した。都市化が急速に進むなか、都市と農村の経済的格差は拡大し続けている。農村より都市で働く方がはるかに多くの収入を得ることができるため、農民は次から次へと都心に移住しており、現在2億人以上の出稼ぎ労働者が都市に働きに出て、労働力の主力を成していると言われている。しかし、中国の戸籍制度では、農村部戸籍を所有する者は都市部に移住しても都市戸籍を取得できないため、その結果、社会保障に加入できず、土地を購入することもできず、子どもは十分な公教育を受けることができない。

ポンポンの両親で、かつての夫婦であるティエンとジュアンも、ともに故郷の陝西省を離れ深圳にやってきた出稼ぎ労働者という設定だ。ティエンは下町でネットカフェを経営しているが、ジュアンは再婚し、キャリアウーマンとして深圳の中流階級に溶け込んでいる。二人のモデルとなった実在の夫婦は離婚していないが、劇中の彼らの離別は、「小さな町から大きな都市へ移住してきて、妻は成功し、夫は成功できなかった。愛情は薄れ、社会的・経済的格差を埋めることができない」という、中国の経済改革の結果として起こった社会的価値の変化を反映しての設定だという。

◎劇中の言語
物語の舞台となっている深圳は広東省に隣接する都市だが、各地からの流入人口が多いため、広東省内とは異なり、標準語(北京語)がおもに使われている。ただし劇中ティエンの住む下町の人びとや、騒ぎを起こす若者たちは広東語、もしくは広東語まじりの標準語を話している。出稼ぎで陝西省から出てきたという設定のティエンとジュアンは出身地の陝西方言も話しており、ヴィッキー・チャオ演じるホンチンは、ヴィッキーが安徽省出身のため安徽方言と安徽なまりの標準語で話している。誘拐されるまでのポンポンは両親の使う陝西方言を話している(ティエンは「標準語をしゃべらせるよう」ジュアンから注意されている)が、発見された時は安徽方言を話している。

◎劇中歌
3歳のポンポンが歌うのは、「母の兄も母の弟もどちらもおじさん(他大舅他二舅都是他舅)」という陝西省など中国西北部の伝統劇「秦腔」の戯曲の一つで、童謡としても知られる歌。「白鹿原」(12/ワン・チュアンアン監督)や、ミュージカルコメディ『浮かれたゴミ屋さん』(09/アーガン監督)で本作にも出演しているホアン・ボーが歌うなど数々の映画やドラマにも登場している。「捜す会」のメンバーがたびたび歌うのは、台湾出身の歌手アンジェラ・チャン(張韶涵)の「隠形的翅膀(見えない翼)」。“私には見えない翼があるから絶望も乗り越えられる”という歌詞が印象的なこの歌は、2006年に発売されたアルバム「潘朶拉」の収録曲で、中華圏で圧倒的な支持を受け大ヒット。そして、本編の最後に流れるのは、アンディ・ラウ主演の香港映画「法外情」(85/ン・シーユン監督)の主題歌で、これまでさまざまな歌手によって歌い継がれている名曲「親愛的小孩(愛しい子ども)」。ヴィッキー・チャオ、トン・ダーウェイ、ホアン・ボー、ハオ・レイ、チャン・イーのキャスト5名が歌っている。

◎映画のモデルとなった人々
この映画は、ホアン・ボー演じるティエンのモデルとなったペン・カオフォン(彭高峰)の息子ウェンラー(文楽/ラーラー)が2008年3月25日に行方不明となり、2011年2月10日に両親の元に戻ったという話が基になっている。ヴィッキー・チャオ演じるホンチンのモデルとなったのは江蘇省に暮らすカオ・ヨンシア(高永侠)で、ジーガンに当たる娘は、ユエユエ(粤粤)。本編の最後にカオ・ヨンシアが深圳にある彼女の施設を訪ねるシーンが登場するが、ユエユエは2014年春、3年間預けられた里親の家に正式な養女として引き取られたという。ハンのモデルとなったスン・ハイヤン(孫海洋)は今も息子を捜し続けており、本編最後でペン・カオフォンが息子ラーラーに「もう一人のパパ」と言ったのは、このスンを指している。




お世辞にも綺麗とはいえないメイクの主演女優は「少林サッカー」の人だったのか。
スッピンにしたら確かに同じ人です。

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日本は子供ひとり行方不明になれば瞬時に日本全国蜂の巣を突いたような大騒ぎとなりますが、一説では年間に行方不明になる子供たちの数はアメリカで80万人、中国で20万人と称され、中国は一人っ子政策で大半の2子目以降は無戸籍なので(総無戸籍者数3億人の由)正確なカウント不能の筈です。結論として現在社会に生きる日本人がこの映画観ても共感出来ないですよ。頭の中で理解出来ても五感で理解できない非現実的な話。無理。

賛否両論の「人体の不思議展」ですが、幼児〜児童の展示物出自噂なんか聞くと気持ち悪くなります。日本の良心的ジャーナリストは優雅にスルーしていますけどね。

国連女性差別撤廃委員会では相変わらずアイヌ女性とか従軍慰安婦支援者とかが「差別差別」と騒いでいますが、中国トップ富裕層の密かな楽しみ性奴隷女児マーケットについて、女性の人権を旗印にしている意識高い系ジャーナリストは?

満足度(5点満点)
☆☆☆

最近、中国が盛んに喧伝している「従軍中国慰安婦」ロールモデルってこの辺?
中国農村部では“よくあること”!? 8回“転売”された女性が涙の告白「実母に会いたい」 - エキサイトニュース(1/2)

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(4)映画 | 中国
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コメント
アグネスの話をするとbob兄にどっかの弁護士からの削除依頼が来るかもよ。
じゃあ、アグネス・ラムの話でもしようか。
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2016年03月04日 12:59
大地の子思い出した
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2016年03月04日 14:59
某大新聞の国際報道部には、毎年春節には幼い娘を連れて必ず里帰りする中国人を妻に持つ記者が在籍していたはずだけど、この手の話題を記事にしたのをとんと見かけたことがない。
気にならないのか、しょせん他人事だと思っているのか。
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2016年03月04日 17:42
まぁ人の命よりカネの方が重い国だからねぇ
だからこそ人件費が安くて世界各国のモノ作り(笑)もそれを利用して
きたわけで、良い事の反面なにかツケがあるのは自然界の常だわなw
しかしチュゴクの場合、これを改めようとすると内戦&国家分裂騒動
&周辺国の介入にまでなりかねないからね
約80年ほど前に散々痛い目を見ているしね
というのはポジティブな見方で、悲惨な誘拐事件も社会問題も映画に
すれば立派な儲けのタネ(笑)この映画の収益は一体何に使われるのだろうか
Posted by 名無しさんはデマに苦しんでいます at 2016年03月07日 19:51
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