2015年07月01日

【映画評】アリスのままで

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STILL ALICE
STILL ALICE

去年から楽しみにしていました。評判どおり「ホーキング博士」に勝るとも劣らない名演技。
【第87回アカデミー賞結果】作品賞バードマン、主演男優賞エディ・レッドメイン(博士と彼女のセオリー)、主演女優賞ジュリアン・ムーア(アリスのままで)

映画「アリスのままで STILL ALICE」公式サイト


イントロダクション
今、ジュリアン・ムーアへの熱い喝采が止まらない──。ついに、念願のアカデミー賞R受賞!第87回アカデミー賞R授賞式で主演女優賞が発表された瞬間、ひときわ大きく鳴り響いた拍手喝采は、ジュリアン・ムーアのこれまでの華々しいキャリアに、そして何よりその頂点となった本作の演技に贈られた。これまでムーアは、ハリウッドの栄えある賞レースに必ず名を連ね、『めぐりあう時間たち』でベルリン、『エデンより彼方に』でヴェネチア、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』でカンヌと、世界三大国際映画祭の女優賞を制し、全世界の演技派女優のトップに立ち続けてきた。そんなムーアが過去の栄誉に甘んじることなく挑戦した、全く初めてかつ困難な役柄が本作の主人公“アリス”だ。50歳で若年性アルツハイマー病を発症し、日々記憶を失くしながらも最後まで懸命に闘おうとするアリスを、真正面から怯むことなくリアルに演じきったのだ。各国で上映されるや、批評家たちからも絶大な支持を受け、様々な世界の映画賞で22冠となる主演女優賞を獲得してきた。そのなかには、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞という主要な賞も含まれている。そしてついに、5度目のノミネートにして念願のオスカーを獲得した結果、ムーアは女優史上初となる、世界主要6大映画賞<主演女優賞>制覇という快挙も成し遂げた──!">

すべての記憶を失う若年性アルツハイマー病と宣告されたら、あなたならどうしますか──?避けられない運命との葛藤と、家族の絆を描く感動の物語!  50歳のアリスは、まさに人生の充実期を迎えていた。高名な言語学者として敬われ、ニューヨークのコロンビア大学の教授として、学生たちから絶大な人気を集めていた。夫のジョンは変わらぬ愛情にあふれ、幸せな結婚をした長女のアナと医学院生の長男のトムにも何の不満もなかった。唯一の心配は、ロサンゼルスで女優を目指す次女のリディアだけだ。ところが、そんなアリスにまさかの運命が降りかかる。物忘れが頻繁に起こるようになって診察を受けた結果、若年性アルツハイマー病だと宣告されたのだ。その日からアリスの避けられない運命との闘いが始まる─。 夫で医学博士のジョンには、『ブルージャスミン』のアレック・ボールドウィン。変わりゆく妻を見守る悲しみに心を引き裂かれる夫の弱さを、情感豊かに演じた。母親に似て頭脳明晰で勝気だが、意外な脆さを抱えた長女のアナには『スーパーマンリターンズ』のケイト・ボスワース。エリート一家の中の唯一の異分子である次女のリディアには、『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワート。反発していた母親と初めて向き合い、娘が誰かもわからなくなっても、彼女の尊厳を守ろうとする姿は、涙なくしては見られない。ムーアの迫真の演技を受け止めて、それぞれが魂を込めて演じる家族の想いが胸に迫る。 原作は、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーランキングに40週間にもわたってランクインし、世界各国で25の言語に翻訳されたリサ・ジェノヴァの「アリスのままで」。監督はリチャード・グラッツァーとウォッシュ・ウェストモアランド。自身もALS(筋委縮性側索硬化症)と闘病中のグラッツァーが、誰のせいでもない苦しみと、その中にもなお喜びを見出そうとするアリスの心境に細やかに分け入った。 最後には自分の名前すら思い出せなくなっても、アリスが生きた証は決して消えはしない。人生に何が待っているのか、誰にも予測などできはしない。それでも、瞬間、瞬間を精いっぱい生きることの尊さを伝えてくれる、深い感動の物語が誕生した。

ストーリー
高名な言語学者として知られ、ニューヨークのコロンビア大学の教授を務めるアリス(ジュリアン・ムーア)は、50歳になったその日、最高の誕生日を迎えた。夫のジョン(アレック・ボールドウィン)は、「僕の人生を通じて、最も美しく最も聡明な女性に」と愛のこもった乾杯の挨拶をしてくれた。長女のアナ(ケイト・ボスワース)と彼女の夫チャーリー(シェーン・マクレー)、医学院生の長男のトム(ハンター・パリッシュ)もお祝いに駆けつける。オーディションがあるからと顔を見せなかった、ロサンゼルスで女優を目指す次女のリディア(クリステン・スチュワート)だけがアリスの心配の種だった。 ところが、そんなアリスに異変が起きる。UCLAに招かれて講演中に、突然言葉が頭から抜け落ちたのだ。異変は続いた。今度はキャンパスをランニング中に迷ってしまう。アリスは神経科を訪ね、脳の検査を受け、脳血管に異常はないが、症状がアルツハイマー病と合致し、再度検査を受けることに。不安に押しつぶされたアリスは真夜中にジョンを起こし、「人生を捧げてきたことが何もかも消える」と泣きながら打ち明ける。「何があっても僕がついている」と夫に励まされるが、アリスの恐怖が消えることはなかった。 ジョンと一緒に病院を訪れたアリスは、若年性アルツハイマー病を宣告される。しかも遺伝性の家族性で、子供たちに遺伝すると言われ、言葉を失くすアリス。アリスは翌日に告白し、呆然とする子供たち。数日後、アナは陽性でトムは陰性と判明する。リディアは検査を拒否した。人工授精を予定しているアナは「検査もできるし、赤ちゃんは大丈夫」と気丈に語るが、その声は震えていた。 現代の医学では、進行は防げない。学生から授業への不満が殺到し、アリスは大学を辞めざるを得なくなる。夫との約束もすぐ忘れ、「癌だったらよかった。恥ずかしくないから」と嘆くのだった。 夏の休暇を過ごすため、海辺の避暑地を訪れた時、アリスの体調は安定していた。アリスはジョンに「私が私でいられる最後の夏よ」と告げるが、ジョンはまだ現実に向き合えずにいた。今のアリスには、双子の妊娠を叶えたアナの出産とトムの卒業、そしてリディアの安定した将来を見届けることが目標だった。 だが、アリスがすべての記憶を失くす日が近付いていた。パソコンを操作していて、彼女はある映像を見つける。「アリス、私はあなたよ。大事な話があるの」と始まった、かつての自分から今の自分への“アリスのままで”いるためのメッセージとは──?






監督さんがアカデミー授賞式の直前、ALSで亡くなったそうで、まんまホーキング博士。

「アリスのままで」リチャード・グラツァー監督死去 : 映画ニュース - 映画.com

[映画.com ニュース]ジュリアン・ムーアが第87回アカデミー賞で主演女優賞を受賞した、「アリスのままで」の共同監督リチャード・グラツァーさんが死去したと、ハリウッド・レポーター誌が報じた。63歳だった。

同作は、若年性アルツハイマーの女性アリスが記憶を失っていく日々をつづった全米ベストセラー小説「静かなるアリス」の映画化。脚本・監督を「ハードコア・デイズ」のグラツァーさんとワッシュ・ウエストモアランドが共同で担当している。グラツァーさんは、「アリスのままで」の企画を立ち上げた2011年にALS(筋萎縮性側索硬化症)と診断され、その後、容体が悪化。しかし撮影を1日も休むことはなく、右足の親指でiPadを叩いてコミュニケーションを取っていたという。

アカデミー賞授賞式の2日前、グラツァーさんは呼吸不全で病院に運び込まれ、ウエストモアランドとともに病室で授賞式を視聴。その約3週間後、ロサンゼルスの病院で息を引き取った。

数日前に来日したジュリアン・ムーアのインタビューを転載。御年54だそうですが、まだまだ喰える。

ジュリアン・ムーア、彼女のスピーチこそ「まさに『アリスのままで』」 - シネマトーク - 朝日新聞デジタル&w

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 本年度の映画賞レースにおいて、アカデミー賞を始めとする「主演女優賞」を圧勝ともいえる形で獲得したジュリアン・ムーア。その受賞作となる、若年性アルツハイマーに冒された言語学者を演じた『アリスのままで』が、いよいよ6月27日(土)より公開される。

 オスカーを手にしたジュリアンを見届けるような形で、ALS(筋委縮性側索硬化症)のためこの世を去った本作のリチャード・グラッツァー監督について、また、少しずつ“自分自身”が失われていくアリスという女性に向き合ったことについて、ジュリアンがシネマカフェにたっぷりと語ってくれた。

 ニューヨーク・コロンビア大学の言語学教授のアリスは、50歳の誕生日を迎え、まさに人生の充実期を迎えていた。だが、ちょっとした物忘れが何度も重なり、ジョギング中に自宅への帰り道が分からなくなった彼女は、やがて若年性アルツハイマー病と診断される。

 不安に駆られ、「人生を捧げてきたことが何もかも消える」と夫ジョン(アレック・ボールドウィン)に感情をぶつけるアリス。もし仮に、自身がアリスと同じ病気だったとしたら、どんなふうに向き合っていだろうか。また、愛する家族にはどう伝えていただろうか。そう尋ねてみると、「ああ、分からないわ…。それは悲惨なことよね」と、一瞬、ジュリアンも言葉を詰まらせる。

 「もし、それが自分の人生に起きたら、自分の性格だったら、どう反応するかというレンズで、物事を見ることは困難なこと。人によって、物事をどう扱うかは違ってくる。これが正しいやり方、悪いやり方、と決まっていることじゃない」と語る彼女は、実際に多くの若年性アルツハイマーの女性たちを訪ね、それぞれの経験を分かち合い、役作りに臨んだ。「私が会った(この病気の)女性たちから学んだことは、本人、そして家族たちがこの病気と付き合っていくその強さと能力よ」と、彼女は言う。

 「アルツハイマーになったら、もうおしまい、って人々は思いがち。でも実際は、この病気と長期間、向かい合っていかなくてはならないわけよ。だから、アルツハイマーの人々はこの病気とどう共に生きていくか、それを学んでいかなくてはならないの。どうやって順応していくか、なのよ。それは本人、そして家族にとっての課題。それは簡単にできることではないわ」と語り、自身の家族にも思いを馳せた様子だ。

 本作では、アリスの病気が進行していくにつれ、日ごろは疎遠だった自由気ままに生きる次女リディア(クリステン・スチュアート)が、もっとも近くで寄り添う存在となっている。

 「(アリスにとって)夫は人生のパートナーだった。知的な面でも、家族生活のパートナーでもあった人。ところが結局、最後のほうではこの境遇に対処できなくなってしまう。彼のことは責められない。彼もまたどれほど苦しんでいることか、分かるから。そして、頼りにならないと思っていた娘が、結局は最後までしっかり面倒をみられる人物となる。映画は、違う見解をも提示しているの。物事は正しい、誤っていると決めつけるものではないと言いたいのではないかしら」。

 これまでも、渡辺謙主演の『明日の記憶』、韓国映画の『私の頭の中の消しゴム』など、若年性アルツハイマーに関する映画は作られてきたが、あくまでもアリス目線から描かれた本作は、ひと味違う。それがもっとも顕著に表れているのが、アリスが認知症の会議で1人の“患者”としてスピーチをするシーン。やもすると、同情や涙を誘う演出になりがちだが、本作はそうではない。アリスは言語学者としての威厳とプライドを保ちながら、同時に患者としての切なる思いを込めた“ありのまま”のスピーチを披露する。

 「まさに、『アリスのままで』だったわね」と、ジュリアンも言う。当初は「リチャード・グラッツァーとウォッシュ・ウェストモアランドと一緒に打ち合わせをしていたとき、私はそのスピーチのシーンがしっくりきていないと感じたの。それで彼らが書き直した。そして、3回目の修正版を読んだとき、まさに完璧だって感じたわ。それはリチャードが書いたものだった。リチャードは自分自身が体験していること全てをそのスピーチに注ぎ込んだのよ」。

 「そして、彼女(アリス)は言うのよ。これが自分である、これが自分の対処していることで自分が気にしていることだ、って。そんな全てがあのスピーチに詰め込まれたの。彼女にとって、雄弁に話すことは困難なことだった。あるときには同じことを繰り返して喋ってしまう。それでも、彼女は自分の思いを伝えることができたの。だからこそ、感動的なスピーチになったのだと思う」とジュリアン。

 アカデミー賞授賞式でも語ったように、「(アルツハイマーなどで)悩んでいる人たちは、孤立しがちなの。1人ぼっちだって感じてしまう。でも、彼らは1人ぼっちではない、って言いたいわ。同じ問題を抱えている人たちはほかにも多くいるのよ。そんな人たちに、この映画は安心や自信を与えることができると願っている。彼らがどんな思いをしているのかを目にすることで、理解を広めることができると思うの」と、本作の持つ“意義”に期待を込める。

 そんな本作を共に創りあげた監督の1人、故リチャード・グラッツァーとの思い出を尋ねると、「彼について話すと長くなるわ」とジュリアン。「私が一番思い出すのは、彼がいかにワンダフルな存在であったか、ってことね」と語る。

 彼女が顔合わせをしたときには、すでに監督は声を失っていたという。それでも、「興味深かったのは、私が彼と会った瞬間から彼とコミュニケーションをとることに全く問題が生じなかった、ということよ。生き生きしていて、存在感があって、あふれる情熱があったから」「しっかり彼が抱く全てのアイデアを表現できたし、iPodにタイプしながらメカニカル音声で明確に伝えて、私にしょっちゅうメールしてきた。クレイジーともいうべきユーモアのセンスがあって、ちっともセンチメンタルじゃなかったわ」。

 監督は撮影中、「(いまが)人生で健康状態がもっとも下降している時期であり、同時にクリエイティブの面でもっとも満足のいく時期」と、ジュリアンに明かしたことがあるという。監督が、しだいに身体の自由を奪われていく自分自身と、記憶や認知能力を失っていく主人公アリスとを重ね合わせるように創りあげた作品だからこそ、「私がその成果の一部になれたことは、本当に素晴らしいことだった」とジュリアンも言う。

 本作でジュリアンは、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞ほか各賞を総ナメ。これら主要映画賞と、カンヌ(『マップ・トゥ・ザ・スターズ』)、ベルリン(『めぐりあう時間たち』)、ヴェネチア(『エデンより彼方へ』)の世界3大映画祭の「主演女優賞」を制覇した史上初の女優となった。

 「まあ、そんな。本当に? 世界3大映画祭の『主演女優賞』を制覇した史上初の女優はほかにもいるけれど、私は史上初のアメリカ人女優なのかもしれないわね。ラッキー、としか言いようがないわ(笑)。とてもとてもラッキーよ。驚異的な光栄だわ。いろいろ違う時期に、いろんな映画をやってこられたことも光栄だった」。

 「本当にクレイジーとしか、言いようがないわ!」とジュリアンはその喜びをあふれさせながらも、「でもね、働けたことに感謝している。私は自分の仕事を愛しているから。いまでも仕事できることに刺激を感じて興奮するのよ」と語る。「ある役者から先日、聞かれたわ。『そろそろ、もう辞めたいって感じない?』ってね(笑)。私は『ノー』って答えたわ。『感じないわ。この仕事が好きなのよ』ってね」と、最後に笑顔を見せるジュリアン。

 役そのものに真摯に向き合い、女優という仕事を愛してやまない彼女は、これからもさらなる高みへと走り続けていくことだろう。

 『アリスのままで』は6月27日(土)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。

ドキュメンタリー映画を観ているようでした。
昨年の「ドン・ジョン」ではスカヨハを敵に回して肉弾戦、今年公開された「マップ・トゥ・ザ・スターズ」では屁こきキレキレ芸と、留まることを知らない俺たちのジュリアン・ムーア、失禁あり、すっぴんドアップ続きの圧巻の演技。アレックボールドウィンが魅力もない単なるでぶりんこジジイ状態でして、キム・ベイシンガー相手に羨ましい。

未来の自分を殺すシーンですが、あそこまで耄碌しているとは健常者側は想像もできないですよね。作中で「癌のほうがまし」というセリフ、まぁ極論ではありますが、ただ生きているだけの徘徊垂れ流しリビングデッド状態より癌のほうが・・という絶望の心理状態は味わいたくありません。

ということで、若年性アルツハイマーの定義は「発症が18歳〜64歳」、本作によると家族性アルツハイマー病は子供への遺伝率が50%、遺伝子検査の結果、陽性なら100%発症するそうです。知識層がより症状悪化する由。うちの子供は両方の祖父母に問題ないので大丈夫みたい。不安な方は専門医へ。
(劇中ではジュリアン子女の検査結果描写あり)

満足度(5点満点)
☆☆☆☆

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(0)映画 | ヘルス
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