2014年11月28日

【映画評】紙の月

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なんか腑に落ちず。

『紙の月』絶賛公開中!


1994年。梅澤梨花(宮沢りえ)は、子どもには恵まれなかったものの夫(田辺誠一)と穏やかな日々を送り、契約社員として働く「わかば銀行」でも、丁寧な仕事ぶりで上司の井上(近藤芳正)から高い評価を得ていた。裕福な独居老人の平林(石橋蓮司)も、梨花の丁寧な仕事に信頼を寄せている顧客のひとりだ。

厳格なベテラン事務局の隅(小林聡美)、まだ若くちゃっかり者の窓口係・相川(大島裕子)ら、支店では様々な女性たちが働いている。一見何不自由ない生活を送っている梨花だが、自分への関心が薄く、鈍感なところがある夫との間には空虚感が漂いはじめていた




もやもや感を考えますに、セックスシーンは数多くあれど宮沢さん(41)の乳首すら露出なき失望感はさて置き、池松壮亮(この人は歩く生殖器の役しか回ってこないの?)に惹かれる心情がまったくスクリーンより伝わらず(惚れたのか、単に誰でもいいのか、強引に押し切られたのか、暇つぶしなのか、ペニス目的なのか)、この手のクライム・サスペンスにありがちな、立ち位置としての「共感できないが心情は分かる」が「共感できず心情分からず」なので、主人公に感情移入出来なかったのが個人的敗因ではと。
監督の機微を読み取れない私の不徳の致すところです。大変申し訳ありませんでした。

それと、本作の肝である破壊衝動的描写もイマイチの感否めず。アレ最中に旦那へ国際電話架けたり、公衆面前で池松壮亮相手に「捨てないで」と泣いてすがったり、汚部屋に旦那がアポなし乱入とか、上海帰りのリルがNTR発狂とか、凝りもせず海外で男娼買い漁りとか、綾瀬はるかが二重帳簿作りずぶん先輩へ貢ぎ続けるも決算バレで今日会社休むなどあれば面白そうだけど、なんか妙に上品振った演出がどうも。結末に衝撃もなく、魅力的若い役者に助けられた桐島は、結局フロックだったみたい。
【映画評】桐島、部活やめるってよ

あちらの方が遥かに面白いと小耳に挟みましたので、機会があれば原田知世版を観てみます。
というかマジで、主役を綾瀬はるかと福士蒼汰、大島優子より仲里依紗に替え、スタッフも「会社」へ総替えしたらかなり面白い映画になるんじゃない?

満足度(5点満点)
☆☆

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