2012年01月21日

【動画】芥川賞作家田中慎弥さん会見フル動画

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共喰い
共喰い

芥川賞といえば本日公開の駄菓子屋の茶川さんでして、前作で「慎太郎や健三郎は云々」というセリフがありましたね。
来週でも劇場で六ちゃんの白無垢見て号泣しようかと思っています。

芥川賞候補作は「バカみたいな作品ばかり」 選考委員の石原都知事

 「自分の人生を反映したようなリアリティーがないね」

 芥川賞の選考委員を務める東京都の石原慎太郎知事は6日の定例会見で、いまの若手作家に欠けているものについて、こう語った。石原知事は「太陽の季節」で第34回芥川賞を受賞している。

 石原知事は「(作品に)心と身体、心身性といったものが感じられない」と指摘。「見事な『つくりごと』でも結構ですが、本物の、英語で言うならジェニュイン(正真正銘)なものがない」と述べた。石原知事は昨年11月の会見でも「みんなマーケティングで、同じ小説家がくるくる違うことを書く。観念というか、自分の感性でとらえた主題を一生追いかけていくのが芸術家だと思う」などと語っていた。

 第146回の芥川賞候補作は6日付で発表され、17日に選考委員会が開かれるが、石原知事は「苦労して読んでますけど、バカみたいな作品ばっかりだよ」とぼやくように話した。















石原都知事が芥川賞選考委員を退任

 芥川賞を主催する日本文学振興会は20日、選考委員の石原慎太郎都知事が、17日にあった第146回芥川賞選考会を最後に退任すると発表した。石原知事は、今回の選考会以前から非公式に退任の意向を伝えており、了承された。

 今月6日、都庁の定例会見で石原知事は、候補作について「自分の人生を反映したリアリティーがない。ばかみたいな作品ばっかりだよ」と話していた。

 今回「共喰(ぐ)い」で受賞が決まった作家の田中慎弥さんは選考会後の会見で「もし断ったって聞いて気の小さい選考委員が倒れたら、都政が混乱しますので、都知事閣下と東京都民各位のためにもらっといてやる」と発言。知事は20日の会見で田中さんについて「いや、あれ、とってもひねくれて生意気でいいじゃないですか。小説家ってああいうもんだよ」と述べた。


田中さんより「私は教師に嫌われてましたから」と公衆の面前で称賛された恩師窪井博久さんのコメント。
田中さんのキレ芸というか、話している内容のどこまでがネタなのかよく分からんので面白いですね。

「信じた道 さらに」田中慎弥さん芥川賞

 田中さんの母校下関中央工業高校で3年間担任を務めた窪井博久さん(49)=現・田部高校教諭=は「『おめでとう』のひと言。何にも勝る気持ち。自分の信じた道をさらに突き進んでほしい」と祝った。田中さんの学生時代を「純粋で落ち着いて、勉強の成績も良かった。休み時間も読書をよくしていた」と振り返る。窪井さんは現在、田部高で進路指導をしており「(田中さんのことを)生徒に話し、人は無限の可能性があることを伝えていきたい」と話した。


最後に「共喰い」のあらすじを杉江松恋さんのレビューより借用。

「共喰い」田中慎哉(「すばる」10月号掲載)

川辺と呼ばれる地区に住む、へどろのような淀みにとらえられた家族の小説だ。
17歳の誕生日を迎えた篠垣遠馬は、父の円とその愛人である琴子さんと3人で暮している。実母である仁子さんは、遠馬を産んだ後に家を出てやはり川辺にある魚屋を買い取り、一人暮らしをしている。仁子さんは、遠馬の後に妊娠した円の子供を堕胎した。円の血筋を残すことを嫌ったからだ。遠馬を連れて家を出なかったのも同じ理由である。
「あんたはあの男の種じゃけえね」
「あの男の子どもはあんた一人で十分じゃけえ、病院で引っ掻きだしてもろうたんよ」
――そんな言葉で、遠馬は母親からも決定的に義絶されている。父・円は、女を殴る男なのだ。殴りつけ、そして性交する。
強烈なサスペンスを感じさせる小説だ。遠馬が、自身の中に円と同じ暴力への衝動を嗅ぎつけてしまうからである。遠馬は、自分が幼馴染の恋人・会田千種に対していつか暴力をふるってしまうであろうことを知っている。父親を深く憎悪すると同時に、その分身である自分に対しても絶望しているのだ。
円が好んで喰ううなぎのぬめりと人の肌を濡らす汗、針によって口先を引き裂かれたうなぎと愛人を犯す父親の性器といった具合に作者は相似形を積み上げ、最後にはそれを豪雨のために氾濫する川の流れへと投げこんでみせる。どうしようもない現実に囚われて生きるしかない人間の苛立ちと、それが決壊するまでの秒読みを見せる小説で、いささか図式的ではあるが、生理的な嫌悪感を催させる描写の積み重ねで読ませる。犯罪小説としての本篇に興味を感じる読者は多いだろう。すべてが終わってしまった後の、無感動な幕の下ろし方に私は興味を感じた。最後に登場人物が発する台詞は「なあんもない」である。



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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(18)書評 
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コメント
粗筋だけ読むと、くだらねえ作り話だな、で終わってしまうけど、読むとまた別物なんだろうね(読まないけどw)。

「もらってやる」とか強がり言ってるけど、実際は喉から手がでるほど欲しかったんだろうなぁ...
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月21日 16:10
 元々読書は好きだが、仕事柄NHKの国際放送位しか
日本語に触れる事が出来ない事も多く、持ってきた
本も覚えてしまう位何度も読む状態なのだが・・・
直木賞の作品は面白いと思うけれど、芥川賞の
作品は「最初から、読もうとも思わない」のは
何でかなぁ・・・
サスペンスや恋愛小説は、タダで貰ったとかなら
まぁ何とか読めるけれど・・・
Posted by 漁師 at 2012年01月21日 16:28
 読書家って、書く事にもあこがれるんで、
ねらーも、作家予備軍ではあるんだろうけれど・・・
 日本で、物書きで食えているってのは、20人居る
かどうかなんだよね。
原稿料の、原稿用紙一枚5,000円ってのは、最低賃
金でもあり、ほぼ平均賃金でもある。結構高い用
に思えても・・・月に50枚の原稿依頼があれば
売れっ子の仲間入り・・・でも25万円ですよ?
100枚で超売れっ子が50万円。200枚で超々売れっ
子で100万円。
(大学の卒業論文100枚書くのに半年も使うの
から見たら1か月でって凄いよな)
原稿書きだけで、年収1,000万円行くか行かないか・・文庫化されたら印税は入るのだけれど・・・
書けなかったら、一気に無収入。
最後は、何とか大学の教授に収まるか、物書き塾
するか・・・・の世界ですよ・・・。

Posted by 漁師 at 2012年01月21日 16:39
いつ喧嘩が始まってもおかしくない、女子供はすっこんでろwww
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月21日 17:58
・東大理系卒で既婚者
・高卒職歴なしニート
という二人が同時受賞。

そんな話題作りでしかないですし、
これから芥川欲しい人は、作文内容よりもアピールできる話題性と、
それを補佐してくれる同時受賞用の相方作家を用意するといいかもしれないですね。


全く話題にならない、同時受賞の東大卒がかわいそうです(笑)
嫁はちょっと妙、なんですけれど。
Posted by んんー at 2012年01月21日 18:58
とある直木賞作家と、お話しする機会があったの
ですが、
「芥川賞は、"何だか良く解らないからこの作品は
良い"てのが選考理由だったりする」てました・・・
確かに、何だか良く解らないのが多いな。
あと、朝鮮人かエッタが暴れるような暴力モン
とか多そう。地元三重県では、リアルでそんなん
多いけど、小説のは、まだまだヌルイです
だからリアリティが無いってのは解る
Posted by 漁師 at 2012年01月21日 19:34
社会人としてのプロトコルが身に付いている上での所作ならば拍手できるが、そうではないので、単なる粋がってるとっちゃん坊や。

お互いにね。
Posted by 八紘一宇 at 2012年01月21日 20:09
芥川賞は毎回受賞作より選評が楽しみだったんですが
石原さんがやめちゃうのはさびしいなあ
まあ石原さんの選評は毎回同じなんですけれどね笑
さっき↑にある20日のコメントを都知事会見の再放送で見ましたが
石原さんはかなりうれしそうでした。
あとは龍さんの選評と、配信している動画での報告に期待。
Posted by 寿司さしみ at 2012年01月21日 20:13
下書きはカレンダーの裏を使って書くっていうのがたまげた。

車のタイヤとガソリン同様、文筆のトレーニングのおかげなんですね。

ニートにはトレーニング項があるから彼はセーフ?母者の自宅警備員?

しかし、縁を福割るコメンテーターには同意できない。
Posted by 4 at 2012年01月21日 20:55
どういう手法でも話題になれば出版社の勝ち。
読んでない人相手にこういうキャラ流布するのって一種のステマでしょ。
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月21日 21:16
翌日独占インタビューしてる局の映像見たけど
会見の時はだいぶいっぱいいっぱいだったみたいな話してた
あまりの反響に今本人が一番ビビってる感じw

関係ないけど、昨日のフジの野田聖子怖えーーー
と思ってたら
ざるとろ先生が書いててワロタw
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月21日 21:24
>・東大理系卒で既婚者
・高卒職歴なしニート

東北大ですよー
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月21日 23:27
>東大理系卒

正確には院卒。大学は東北大卒。20年ほど前から、大学院重点化で定員が大幅に拡張されて、こういう人が増えた。博士号とったあとはポスドクという名の低賃金で不安定な短期雇用を続けてドツボにはまることになる。この人の場合、幸い30半ばにして民間会社が拾ってくれた。
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月21日 23:46

茶飲み賞も植木屋賞も

そこらのエロ小説と同じやんか

話題にも思えんし読みもせん。

つまらん
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月22日 00:17
実は石原さんが嬉しそうに見えたのは気のせいかな、、
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月22日 00:22
>MSN産経
「自分の人生を反映したようなリアリティーがないね」

 芥川賞の選考委員を務める東京都の石原慎太郎知事は6日の定例会見で、いまの若手作家に欠けているものについて、こう語った。石原知事は「太陽の季節」で第34回芥川賞を受賞している。

ってこんな感じなの? 原作読んでないから知らないけど。

OL男子の4コマ書評
「太陽の季節」
http://blog.chakuriki.net/archives/51108259.html
「完全な遊戯」
http://blog.chakuriki.net/archives/51105234.html
「処刑の部屋」
http://blog.chakuriki.net/archives/51107205.html

都知事は自分の体験を作品に書いたんですかね。
Posted by 40男 at 2012年01月22日 00:43
閣下は単に時代時代のタブーを破るのが好きなのでは?公道レース見たかったなあ。
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月22日 17:41
「今、オイシイかどうかで〜すwwオレ達勝ち組ww」
たったの一年後には誰も読まない作品が量産されると言う事は、結局誰も読まなくなるという事(嘘だと思うなら、一年前の受賞作、読まれてる?)。
パイがどんどん小さくなる事に気づかない、「勝ち組」のオリコウさん達。馬鹿丸出し。
Posted by 名無しのどじょうさん at 2012年01月23日 07:49
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