2006年02月15日

ワイルドスワン【軍閥割拠〜満州傀儡政権〜抗日戦争〜国共内戦〜大躍進〜文化大革命】

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今日は長崎からお届けしています。
長崎は今日も雨だった♪
しかも大雨・・・

新書「マオ」のヒットで、最近リバイバルブームみたいですね。
マオ―誰も知らなかった毛沢東 上マオ―誰も知らなかった毛沢東 上
ユン チアン J・ハリデイ 土屋 京子


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本日のお題は、「ワイルドスワン」

折角ですので、未読の人の為に数分で読める粗筋書きましょう。

女性主人公と、母と、祖母、三世代に渡る、中国に翻弄された家族の歴史。
(100%記憶のみに頼って書いていますので、間違えてたらゴメンね)

祖母は旧満州に住む、纏足最後の世代。
祖母が幼少の頃、日清戦争で敗北した清国は、軍閥割拠の時代となる。
生きる為には、軍閥のコネに頼るしかない。
よって、軍人の妾となる。
やがて子を出生するが、やがて軍閥時代は終わりを告げ、祖母は離縁。

国共内戦が始まる。
他方、失脚した溥儀を担ぎ、日本の傀儡政権(満州国)が樹立。
隣家に日本人家族が引っ越し、子供同士(母)は仲良く遊ぶが、日本人中心での選民社会。
中国人は要職には付けず、生活は苦しい。

そして大東亜戦争勃発。
共産党と国民党は一旦手打ちし、関東軍及び満州国へ国民党は正規軍で正面から対決し、共産党はゲリラ戦で側面支援。(このゲリラ部隊に属していたのが金日成)
日本は大陸では善戦したが、太平洋戦線で鬼畜米英に屈し敗北。
満州国も消滅し、ロシアが電撃進軍。
在留日本人は、日本人に恨みを持つ者やロシア軍より、一斉に虐殺される。

日本軍を一掃後、再び国民党と共産党の内戦が始まる。
当初は国民党有利で進行したが、国民党の拝金汚職体質を嫌う農民や貧民層を束ねた清貧の共産ゲリラが次第に凌駕し、国民党は台湾へ逃亡。
共産党は中華人民共和国を建国し、国民を総スパイに駆り立て、国民党シンパの炙り出し〜虐殺に没頭。

その後、一瞬だけ平和な日々が流れるが、狂人毛沢東の共産主義の名を借りた独裁政権路線に乗って、共産党は毛沢東の個人崇拝国家へ堕落。
朝鮮戦争への加担により国庫が枯れ、軍事の大半を失った毛沢東は、弱体状態の人民解放軍を狙い撃ちしたソ連からの侵略を極度に恐れ、無謀な軍事拡張に注力し始める。
手始めに、日本軍が中国各地に残した、ありとあらゆる兵器を草の根を分けてでも探し出し活用。
(現在の中国に於ける旧日本軍遺棄毒ガス騒動の裏が見えるでしょ?)
農作蔑視、鉱業優先の国是を掲げ、ひたすら屑鉄を作る。
国宝であれ日本軍の残存物資であれ、国内のありとあらゆる鉄を供出。
炉を燃やす為、山木を伐採、田畑も荒れ果てる。
これが「大躍進」
やがて国内の餓死者が数千万人規模になり、ソ連からの侵略は毛沢東の妄想と分り、党より失政処分として反毛派より人身御供を出し、毛沢東の面子を保持した形で、ようやく屑鉄生産国策を見直す。

ここで束の間の平和な時が流れる。

老化が進行した狂人毛沢東は徐々にパラノイア気味となり、寝首を掻かれる妄想にとり付かれる。
自分の寝首を掻く者は、自分より頭がいい奴、人望がある奴、優秀な奴に違いない。
よって新たな党の政策を打ち出す。

文化大革命。
毛沢東お気に入りの魯迅以外の毛沢東政権以前の文化や思想、風習、科学、学識、書物は全てブルジョワである。
肉体労働者と農民以外の者は全てブルジョワである。
ブルジョワは抹殺すべし!
まず、毛沢東に諫言する中国共産党中央本部の主要幹部、軍の指導者が粛清か幽閉。
(後の事実上最高権力者となる小平もこの頃幽閉されたらしい)
呼応した中国の単に暴れたい厨房が紅衛兵となり、(今の日本の団塊の世代か)草莽時からの共産党の英雄や幹部、吏員、知識人、技術者をリンチ。
以前、国民党の支持者だったなる根も葉もない噂があるだけでリンチ。
最初は共産党幹部の子息が中心となって活動するも、やがて共産党幹部の家族はブルジョワの烙印を押され、差別する者が明日には差別される側へ転落する無間地獄。
毛沢東に逆らう能力もない社会的に役に立たない者を積極登用し、真に国家を憂う者を虐待する。
雇われた者が雇い主をリンチ。
部下が上司をリンチ。
リンチを受けた者の大半が、日頃の妬みや恨みを晴らすだけの濡れ衣告発だったそうです。
図書館は当然ながら、個人の蔵書も焚書。
共産主義の教義であれ焚書。
中国の古代から共産党政権樹立までの歴史書も焚書。
残ったのは毛沢東への個人崇拝本と、外国語で書かれた書籍のみ。
(紅衛兵が外語読めなかったので)
つまり、日本軍との交戦記も全て燃やしてしまった訳です。
南京の件も含めてね。
どういう内容であれ、歴史書は害悪を招くと。毛沢東の批判に繋がると。

全ての学校も停止し(教職員はブルジョワの為)、工場も商店も大半が閉鎖。
当然、衣食住の物流も停止。
新聞は毛沢東を称える提灯記事のみ。しかもバチが当るから捨てられない。
共産党内部も毛沢東より賢い人は全て粛清。バカばっかり揃える。
毛主席は素晴らしい!ってイエスマンのみを国政から地方行政まで侍らす。
医者も学者も技術者も死刑。
その様な汚れた技術や知識はブルジョワ的だと。
毛語録を唱えれば、医師や教師など誰でも出来ると。
当然国家は崩壊です。
疑問を呈してもどこにスパイがいるか分らないので動けず、食う物もないので戦う気力もない。
出自が卑しく嘘吐きで頭が悪いヤツこそが素晴らしく、共産党に忠誠を尽くし、中国建国の為、滅私奉公で頑張った者を輩出した一族は全て売国奴(ブルジョワ)って世の中。
この世の地獄ですね。
ポルポトの大虐殺は文化大革命のインスパイヤだった訳です。

その頃の中国の学生は、
「世界中の資本主義の若者が食う物も食えず、着る服もない状況で我々が惰眠を貪るのは罪である。資本主義で搾取されている世界の民を開放しよう!」と、世界革命を夢見ていたそうです。
時は1970年前後。
その頃の西側諸国は、ドラッグとフリーセックスとフラワーチルドレンとヒッピーとウッドストックとベトナム反戦デモなどラブ&ピース全盛で、ジョンレノンがレボリューションで毛沢東を見限った時期。
中国は鎖国だったので、毛沢東を妄信していた訳です。
唯一の外国はアルバニアだった。
北朝鮮ですら中国より遥かに裕福で、中国を蛮国と見下していた時代。

日本では、現在の社民党や民主党元党首、筑紫哲也、朝日伝聞ら「脳内鎖国」連中がその意志を継いで頑張っていますねぇ。

ところが!
この世の悪行の限りを尽くした毛沢東が死亡。
これで世の中の地獄に終わりを告げます。
欲望に塗れた四人組の死を以って、毛沢東の名誉を保持しながら。
(毛主席は四人組に騙されたと)
しかし、死しても恐ろしや毛沢東。
殆ど怪談話ですが、亡霊が化けてでない様に思ったのか、天安門広場に肖像を掲げ、今日まで偶像崇拝が続く訳です。
六四事件(天安門事件)は、毛沢東の亡霊に怯えた党指導者の恐怖でしょう。
その後、鎖国を解除して、東側西側の諸国と国交を回復し始めます。
日本だったら田中角栄です。
※調べたら日中国交回復は1972年。毛沢東死去は1976年ですので誤り。

途中から本の粗筋ではなくなっているけど、ま、こんな内容です。
祖母や母のエピソードは、空想も交えているから逆に読んでいて引き込まれますが、本人の話(大躍進以降)になると一転、論調がギクシャクしますね。
やはり、他人を語るのは易く、自分を語るのは難しいという事か。

さ、興味が湧いたら読みましょう。
中国の対日政策の土台が、少しだけでも分るかも。

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Posted by kingcurtis 固定リンクComments(5)中国 
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コメント
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Posted by ブロパラ君 at 2006年02月15日 22:00
いつも楽しく読ませていただいております。

なかなかコンパクトに中国激動の近現代史が紹介されて
いると思いますが、念のため、指摘させていただきます。
(ワイルドスワン未読なのでよくわかりませんが)

トウショウヘイは、国家主席には就任していないです。
(復活後は、国家主席に、四人組を逮捕した華国鋒や
 子分の胡耀邦、趙紫陽、江沢民を擁立)
彼のことは最高指導者というのが無難で、あえてポスト
でいうなら、中央軍事委員会主席が妥当でしょう。

あと、日中国交正常化(with田中角栄)は毛沢東
存命中のできことです。
Posted by 東区在住 at 2006年02月15日 22:13
あ、偉そうななこと書きながら私も間違えた。

華国鋒は共産党主席で
胡耀邦、趙紫陽は党総書記だった。

この頃の国家主席は、空席か
お飾りの長老だったんですよね。

あー恥ずかしい。
Posted by 東区在住 at 2006年02月15日 22:21
結構分かり易く書いてるでしょ?

で、記憶のみで書き上げたので、誤記はご勘弁。
小平と田中角栄は訂正しました。

>all
他にも間違いがあれば訂正しますので、お気軽にコメント下さいませ。
Posted by king curtis at 2006年02月15日 23:15
お邪魔しました。
Posted by ケイさん語録 at 2006年04月19日 16:46
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